コイル(英:coil)とは、「渦」「巻く」などを意味し、「導線をぐるぐる巻いた物」なども意味する。
コイルには次のような働きがある。
電流を流すと磁気が発生するが、コイルの場合は発生した磁気が巻線の中心に集中し、電磁石として働く。鉄心が入ると磁気が集まりやすくなる。この性質はモーターなどに応用されている。
もう一つの重要な性質として、磁気の変化の速さに比例して電圧が発生するという性質がある(電磁誘導)。この性質は発電機などに応用されている。
電圧を発生させるのはあくまでも磁気の変化の速さ(大事なことなので2回言いましたw)であり、磁気の大きさそのものではないことに注意。もし磁石をそばに置いただけでいつまでも電圧が発生するようなことがあったら、無限に電気が取り出せることになってしまう。でも、そんな永久機関ができるほど自然は甘くない。
両方の作用が組み合わさった場合(自己誘導)、磁気を発生させた原因となった電流の変化を妨げる方向に電圧がかかる。
もしこれが逆だったら大変だ。電流を流した方向に電圧がかかって、その分さらに多くの電流が流れることになってしまい、無限にエネルギーが発生してしまうことになるが、そんな永久機関ができるほど自然は甘くない(大事なことなので2回言いましたw)。だからこそ「妨げる方向」なのである。
この性質を利用するために使うコイルはインダクタ(inductor =「誘導器」の意)とも呼ばれる(派生語に「インダクタンス」がある)。
「電流の変化を妨げる」という性質は、高音(=高い周波数)ほど通しにくい、という性質につながる。電源ケーブルやUSBケーブルなどについているノイズフィルタや、オーディオフィルタにも応用されている。
コイルの電流を急激に止めると、電流が急減した結果、磁気も急減し、今までの電流を維持しようとする方向(電流と同じ向き)に高い電圧が発生する。これはちょうど鉄球がぶつかった衝撃と似たような現象が電気的に発生したようなものと考えるとわかりやすい。この性質はジュールシーフなどの昇圧回路に応用されている。
2つのコイルを1つの鉄心に巻いて、一方のコイルに変化のある電流=交流を流すと、変化のある磁気が生まれ、それがもう一方のコイルに電圧を発生させる(直流では磁気が変化しないので電圧は発生しない)。巻き数が多いほど電圧が高くなる。これがいわゆるトランス(=トランスフォーマー、変圧器、変成器)と呼ばれる部品で、送電線の電圧の上げ下げや、オーディオ回路のインピーダンス整合用、などに使われる。
掲示板
16 ななしのよっしん
2015/10/07(水) 19:05:21 ID: pBRygbZGmC
17 ななしのよっしん
2018/01/20(土) 20:53:39 ID: fJFc7+WoQv
逆起電力による逆方向の電流によって順方向の電流の流れを妨げているのが誘導性リアクタンスの正体。
18 ななしのよっしん
2023/06/28(水) 19:48:37 ID: jYoPVKPcx5
インダクターの大きさを1万分の1に小型化する新原理、原子力機構 | 日経クロステック(xTECH) <https://
性能インフレヤバすぎてたまげた
もはやコイルじゃなくなってるけどまさかインダクターにここまで性能を上げられる余地があったとは
急上昇ワード改
最終更新:2024/09/16(月) 07:00
最終更新:2024/09/16(月) 07:00
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