サイド 単語

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サイド

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サイド(side)とは、

  1. 「側面」などの意味を持つ英語
  2. 機動戦士ガンダムシリーズで使用される名詞。スペースコロニーの集合体または宙域名。本稿で解説

概要

作中で登場するのはサイド1から7(G-SAVIOURでは8も登場)まで。サイドを構成するコロニーは単体ではバンチと呼ばれる。例として、ガンダムZZ主人公であるジュドー・アーシタの出身地はサイド1・1バンチコロニーである。ただし、サイド・バンチ共に数字以外の名称もあり、上記の例ではザーン・シャングリラとなる。概ねコロニーの集合体はサイドで表現されることが一般的だが、コロニー単体は紛らわしさ回避もあってかバンチよりも名称で表現されることが多い。

位置

各サイド共に地球ラグランジュポイントを中心とした楕円に近い軌に設置されている。誤解が多いが、サイドは建設順に数字を振られており数字が多いほど地球から離れている訳ではない。初期設定ではルナツーラグランジュポイントにもコロニーが存在したが、現在の設定では否定されL3ポイントに配置されているとされる。

スペースコロニー

太陽を採するシリンダー(開放)が流だが、人工太陽を用いた密閉も少なからず存在する。また、戦後難民収容のために建設中の両者をやっつけ仕事で接合した折衷タイプも存在した(スウィートウォーター)。

概ね一つのコロニー(バンチ)には3600万人ほどが生活しているとされる。サイドは36から40ほどのバンチで仕切られているため、一つのサイドの人口は13億人ほどであると考えられる。当然、作品や年代によっても異なっており、サイド3は1億5000万人と言われ大きな幅が存在する。

建設についてはガンダムUCにおいて円形コロニービルダーの様子が描かれており、蓋をするようにコロニーに取り付き、そこからレールで外用パネルを運搬。外建設後に内装を手掛ける手法が説明されている(あくまで密閉の建設方法であるため、一般的であるかどうかは不明)。

人々と産業

(詳しくは宇宙世紀の項も参照)

宇宙移民の経緯から、宇宙で暮らす人々(スペースノイド)の多くはかつての非エリート・庶民であったと思われる。また、ガンダムUCでは地球連邦への統一をめぐって反対する諸との間に大規模な戦争があったことが描かれており、その敗者であった側の人物が「自分たちがっ先に移民にされる」と言う趣旨の発言をしているため、敗戦国を中心に反地球連邦分子とされた人々も相当数存在したと推察される。

産業なども文字通りの「行政」であるため、サイド3や6を除くと基盤が弱く失業率は高かったとされる。例えばサイド7で暮らしていたアムロ・レイカイ・シデンハヤト・コバヤシなども機械について高い技を持ちながら、学校卒業後は定職につけていなかった(ただし、戦争中かつサイド7が疎開地だったことも留意は必要だが)。さらに設備維持のためにコロニー社などに払う対価(俗に言う空気税)も高く、参政権のはく奪も合わせて反連邦意識がくすぶる要因となった。これらの不満をまとめたのがジオン・ズム・ダイクンであり、彼が提唱したジオニズムがのちに作中世界を席巻することになる。

一方、機械に囲まれて(と言うか機械の中で)生活するため、技術教育は盛んでありシリーズ主人公たちの多くは機械出身である。アナハイムサイアム・ビストペルガミノ、ペペ・メンゲナン、ブッホ・コンツェルンなどここから成功を収めた人物・企業も多かったようだ。

農業についてはコロニーに付属した小コロニー内(リボコロニー)で行われていると言う描写が存在する程度である。デラーズ紛争を引き起こしたエギーユ・デラーズが穀倉地帯である北コロニーを落下させたのは、地球の食糧自給率を下げてコロニーの権限を拡することを視野に入れていたためとされる。さらにサイド6が一年戦争において中立を保てた理由の一つに食糧生産があり、戦争中に通商が途絶していたサイド3(ジオン公国)でも特段に逼迫した描写はないため、一年戦争前後をに生産量に逆転が起きていた可性もある。ただし、0220年のG-SAVIOURでは食糧危機が起きており、全てを解決出来ていた訳ではないようだ。

暮らし

コロニー内部は後述のシャングリラのような例外もあるが、概ね温暖で一匹も存在しない快適な生活環境を実現出来ており、少なくとも地球よりは明らかに快適である。移民第一世代の中には故郷を懐かしむ向きもあったり地球に残ることを特権と考え劣等感を持ったりする人物(ホワイトベース難民たち)もいた。しかし、0079年の一年戦争の時点ですでにコロニーの生活を当然とする世代が多数を占めており、地球の開放を謳ったジオン兵でさえいざ侵攻してみると地球の厳しい自然環境滅し、宇宙への帰還を願う者も少なくなかった。この傾向は時代を重ねるとより顕著となり、地球連邦の衰退により参政権などの特権も意味をなくした0150年前後ではスペースノイドの地球に対する憧れはほぼ消滅している。

交通機関は排ガスを出さないためのエレカと地下鉄(厳密にはコロニー外部の宇宙空間に貼られた鉄道網)。

食については時はパン屋や屋台なども見られ、貧困が問題になる割に不足は見られない。ただし、シャングリラコロニー出身だったビーチャ・オーレグたちガンダムチームアーガマで支給されている食事の豊かさに驚いており、スラム的なコロニーでの質はよくなかったようだ。また、サイド6でも戦時統制により合成が流通していると言う描写があるため、戦時は流通の途絶により悪化傾向にあるのも分かる。

家電などの生活必需品は概ね現実世界西暦1970年代から10年代)のモノがそのまま使われている。ただし、ミノフスキー粒子が頻繁に散布されたため、インターネットデジタルカメラなどの電子を前提としたギミック事実上使用不可能となっている。

政治思想

全人類の宇宙移民化(エレズム)とコロニー国家の建設(コントリズム)を謳うジオニズムが有名。提唱者のジオン・ズム・ダイクンがサイド3を政治基盤としていたため、サイド3がジオン公国崩壊までその中心地であった。漫画作品である「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」ではサイド3以外のジオニズムが、「逆襲のシャア」ではネオ・ジオン連邦政府への不満を背景に広範囲に支持を得る描写が描かれており0100年代までは普遍性を持った有運動であった。

ただし、0079年の一年戦争序盤で行われたジオン軍による「ブリティッシュ作戦」により、多数のスペースノイドが殺されたため皮なことに戦後は数的にも義的にもむしろ勢いを減退させた。ガンダムUCに登場する戦後生まれのバナージ・リンクスジオニズムを標ぼうする活動家に嫌悪感を隠しておらず、必ずしもスペースノイド全般に支持を受けた運動ではなかった。また、0123年のバビニア戦争の際、反乱の首領であるロナとつながっていたフェアチャイル(シオとセシリー)をコロニー住民が売国奴と罵る一幕もあり、結局は連邦支持が多数だったようだ。

もっとも、0100年のジオン共和の消滅により、連邦コロニーの共通の敵は消滅。その後も続く紛争により連邦の権勢も形骸化し、0140年より各コロニーが自治権を保持し相互に紛争を起こす「宇宙戦国時代」が到来。コロニーやスペースノイドをひとくくりにして、思想信条をる時代は過去のモノとなって行った。

各サイド

サイド1(ザーン)

の後方にあるコロニー。最初に建設が始まったコロニー群である。一年戦争で壊滅的な被害を受けた。ジオン軍宇宙要塞「ソロモン」(のちのコンペイトウ)もこの宙域に存在する。老朽化でスラム化が進んでいるコロニーや難民収容コロニーもあり、較的悲惨な描写が多いのも特徴。

サイド2(ハッテ)

の前方に位置するサイド。一年戦争序盤で壊滅。戦後が優先的に進められたようで、0087年の時点で50バンチ程が存在しさらなる建設も行われている。グリプス戦役でもエゥーゴティターンズ戦場となり、大きな被害を出している。また、0150年代に猛威をふるったザンスカール帝国の本貫の地でもある。研究機関サナリィの支社もあり、技術的なレベルも高めだったようだ。

サイド3(ムンゾ)

の裏側で地球からもっとも遠い位置に存在するサイド。ジオン共和ジオン公国の本貫の地である。ア・バオア・クーもこの宙域の前面に存在する。

一年戦争時、当初の連邦軍の反攻作戦では最終標とされていたが、ソーラ・レイによる攻撃で標がア・バオア・クーに変更された。そのア・バオア・クー戦でジオンが敗れ戦争導者層が死に絶えたため、ジオン公国が消滅しジオン共和が誕生(復活)。本土決戦は回避された。

戦後は生産が温存されていたことから、皮なことに連邦向けの兵器開発コロニー建設で潤ったようだ。戦争責任の追及もなく賠償責任も科されず時代のような軍費もなくなったため、サイド6を除き戦後がもっともかった。ただし、戦時中の残虐行為はアースノイドのみならず、スペースノイドも忘れることはなかったため住人には常に厳しいが向けられていた。進駐した連邦軍が住民虐殺を起こしたこともある(グローブ事件)。このことから、歴代の共和は隠自重とした政策を採っている。

0100年の自治権返上後はあまり立たない辺のサイドと言う印が強くなって行った。ジオン関連の博物館や史跡などが並ぶ、存在そのものが歴史的な存在と言うサイドになったとする描写もある。

サイド4(ムーア)のちのサイド6

L5付近(地球側?)にあるサイド。一年戦争緒戦で壊滅的被害を受けた。コロニー再生計画により、名称がサイド6にめられている。0083年の時点で再建中である描写がある。作品的には陰が薄く、0083漫画作品サンダーボルトに登場する程度である。

サイド5(ルウム)のちのサイド4(フロンティア)

地球の間に存在するコロニー。一年戦争序盤に行われたルウム戦役で壊滅。ほぼ一残ったテキサスコロニーも放棄され、両軍とコロニー社の協定により中立宙域となった(テキサスゾーン)。サイド4と同様、大量の残骸に紛れてジオン残党が潜していたことでも有名。その中心がエギーユ・デラーズ率いるデラーズ・フリートであった(茨の園)。

0110年頃よりコロニー再建が始まり、名称もサイド4(フロンティア)にめられている。これにはブッホ・コンツェルンの息がかかっており、コロニーも占領後に直ぐコスモバビニア首都となるようマィッツアーロナ好みの近世ヨーロッパ的な並みが再現されているコロニーもあった。

なお、ハマーン・カーン率いるネオ・ジオンダブリンに降下させたコロニーはサイド5のうちのいずれかのコロニーである。

サイド6(リーア)のちのサイド5

L4(地球側?)にあるサイド。一年戦争時、中立宣言を行い概ね戦火を逃れたことで有名。食糧生産に長けており、余剰農作物を輸出するほどの余裕もあったとされる。両軍への補給や艦の整備も行っており、中立とは裏民間レベルでは自由行動が行われている。また、中立隠れ蓑連邦秘密基地も存在していた。

戦争終了後はサイド5へと名称変更されている。連邦との安全保障条約を軸に自治権を維持しようとした動きもあったようだが、これはかなわず連邦に再編入されたようだ。

サイド7(グリーンノアまたはオアシス)

地球から見てと反対方向にあるサイド。ルナツーも周辺宙域に存在する。一年戦争勃発時は未完成であり、建造半ばで放棄されていた。居住できる状態のコロニーには地球連邦関係者の子疎開しており、軍事とは関係がないと表向き見られていた。V作戦舞台となったのも、この点を隠れ蓑とするためである(サイド6におけるNT-1も同様の経緯)。

一年戦争後はティターンズの拠点が置かれた。技術者家族の入植も引き続き進められており、カミーユ家族もこの中にいた。

サイド8(ガイア)

G-SAVIOURに登場する新規サイド。場所は新サイド4と同軸。地球連邦崩壊後の紛争には直接参加せずに中立であった。0220年、ガイア事件の舞台となる。

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