サイバーパンクとは、SFのサブジャンル、もしくは特定の運動、思想の事である。
詳しい経緯はWikipediaやらその手の情報、書類などを見てもらうとして、それらの資料にある通り1980年代に成立したSFのサブジャンルの一つ。スペースオペラやハードSF、ハイファンタジーといったジャンルへのカウンター的なものとして一時、隆盛を誇った。元々ガジェット構築が難しい事や、現実が追いついてしまったりする事が早いのもあり、今ではそれほど取り沙汰されるジャンルでは無くなってしまっている。
全てが含まれている必要は無いが、使用される主なガジェットとしては「臓器、人体部品の機械化、製品化」「ファッションとしての人体改造」「人体と機械の境界線が低い・無い」「ネットワークの高度化」「ネットワーク空間への体感突入」「息をするように情報に触れられる環境」「人工知能の発展」「生活環境へのロボット技術の混入」などが挙げられる。それらの要素が含まれていてもそう呼ばれない作品もあるし、含まれていなくてもそう呼ばれる作品もある。
分類については作者や出版社がそう言ったり、意図せず作り上げた作品がそう呼ばれたりと様々である。掲示板でも指摘があったが、要素を多分に盛り込んでいてもあえて名乗っていない作品もある。
サイバーパンクといえば?と聞かれてぱっと出てくる作品で年齢や嗜好がバレるそうな。大きなお世話だ。
尚、サイバーパンクというジャンルタイトルを捩って名付けられた「スチームパンク」というジャンル(タイトルの成立は1980年代後半だが、内容自体はそれより以前からある)も存在する。
※上記は独断と偏見による一例です。これはと思う作品があればぜひ追記してください。
サイバーパンクの定義付けは困難です。各自の持ち寄った視点が全体像をとらえる鍵となります。また、「○○がないからサイバーパンクじゃない(断定)」という減点方式より、「○○があるからサイバーパンクだろう(推論)」という加点方式のほうが編集合戦とかにならず平和的にすむかも……。
掲示板
279 ななしのよっしん
2024/04/08(月) 16:11:49 ID: qalkd66bGS
その「パンク」もかなり誤解されててですね…
ニューロマンサーとかスキズマトリックスとか、あるいはブレードランナーでも良いんだけど、実際読んで(観て)みるとべつに「ディストピアを打倒せよ!反権力!」みたいなノリでは全然ない
じゃあ何がパンクなのかというと、後にサイバーパンクと呼ばれることになる文学運動のスタンス自体がパンク的だったんだ
80年代は情報技術が社会のあり方をダイナミックに変え、遺伝子工学の進歩は伝統的な人間観を脅かしていた
コンピュータが普及し、昔なら国家に独占されていたような強力なテクノロジーを個人が所有できるようになっていった
核戦争の恐怖も現実のものだった
それなのに伝統的なSFでは何故かエリートがテクノロジーを独占してるし、高等教育を受けて経済的に恵まれてそうな白人男性ばっかり出てくるし、西部劇や騎士道物語の舞台を宇宙に移したみたいな古臭い物語が溢れている
こんなんじゃダメだろ!と現実の変化を取り込んで、ジャンルのお約束を踏み潰し、新しい表現を求めたのがスターリングやギブスン
(省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)
280 ななしのよっしん
2024/04/08(月) 16:34:38 ID: sGG3CihXn1
「テクノロジーの民主化」そのものがパンクだった、
って文脈が今となっては理解しづらい・忘れ去られがちなのはまあ仕方ない
それが当たり前になった世界からすればそれのどこがパンクなのか、ってのは当然の感覚
逆に言えばそんな世界でも「サイバーパンク」を名乗るからにはそれに代わる「パンク」な精神を開拓・継承しなきゃダメだろ、って批評はありうる
それが単純に「ディストピアな権力をぶっつぶせ!」なのか、何か他にもっとラディカルなものでありうるのかはわからないけど
281 ななしのよっしん
2024/04/12(金) 05:04:35 ID: nLj/DJsts4
サイバーパンクとは、ガードナー・ドゾワがいくつかの作品を指して「サイバーパンク」と呼んだ時に、
他の読者にとっても概ね同じ読み方ができたからウケた
当時の広く共有されていた時代背景においては、反逆であり異議申し立てでありディストピアへの抵抗を示す表現として読むのが自明だったのだな
もちろん現代の読者が読めば時代背景が違うから、異議申し立ても感じずディストピアとの戦いにも見えない事が多くても不思議はない
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最終更新:2024/04/25(木) 06:00
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