サウジカップ(Saudi Cup)とは、サウジアラビア王国のキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われる競馬のレースである。国際格付けはG1。
一着賞金は1000万USドル(約13億円)。堂々の世界最高額を誇るレースである。
2020年、サウジアラビアジョッキーズクラブによって創設。当日は「サウジカップデー」として、他にも7つのアンダーカード競走が施行されている(うち国際競走は5つ、残りは純アラブ系と国内調教馬限定競走)。
メインレースの総賞金(1~10着)は2000万$(約26億円)、7つのアンダーカードも含めた総賞金は2750万$(約37億円)。これに加えて前日には国際騎手招待競走やインターナショナルH(パートⅠ国以外の競走馬によるハンデ戦)も開催されるが、これらの資金は全てサウジ王族(とスポンサー)持ちであり、オイルマネーの恐ろしさが実感できる。
この膨大な賞金によって世界各地から有力馬が集い、新設レースとしては一際高いレーティングを獲得。2021年よりサウジアラビア(とバーレーン)がIFHAによりパートⅡ国に認定され、2022年以降はサウジカップに国際G1、5つの国際競走に国際G3の格付けが認められた。
サウジアラビアは厳格なイスラム国家なので、国内の馬券発売は無い。更に、サウジ国内では外国人であろうと騎手・調教師・その他競馬関係者の飲酒は禁止である。女性騎手の参加は可能だが、肌の過度な露出は控えるようお達しが出ている。
本レースの施行条件はダート1800mであるが、キングアブドゥルアジーズ競馬場のダートはウッドチップが含まれており、日本の砂で構成されたダートはもとより、アメリカの赤土で構成されたダートコース、それをそのまま移植したドバイのダートコースとも異なる特徴を持つ。ゆえに日本やアメリカのダート馬のみならず、欧州の芝馬までもが参戦している。
なお、チャンピオンズカップ(日)とペガサスワールドカップ(米)勝ち馬には本レースへの優先出走権が与えられる。
日本馬にとっては香港・ドバイに次ぐ遠征先として定着しつつあり、2022年には出走可能なアンダーカードがすべて制覇された。最後に残ったサウジカップは翌2023年にパンサラッサが制し、賞金1,000万ドルのサウジドリームを手にしている。なお、23年度は他の日本馬も3・4・5着入賞、7位入線の大健闘で、結果的に日本勢はサウジカップデーの総賞金の57%を獲得した。
順 | 競走名 | 格 | 距離 | 条件 | 賞金総額 |
---|---|---|---|---|---|
1R | ジョッキークラブローカルハンデキャップ The Jockey Club Local Handicap |
- | ダート 1800m |
サウジアラビア調教馬のみ 4歳上 |
1,000,000米ドル |
2R | オハイヤアラビアンクラシック Obaiya Arabian Classic |
G1PA[1] | ダート 2000m |
純血アラブのみ 4歳上 |
2,000,000米ドル |
3R | ネオムターフカップ The Neom Turf Cup |
G3 | 芝2100m | 4歳上 | 1,500,000米ドル |
4R | 1351ターフスプリント 1351 Turf Sprint |
G3 | 芝1351m | 4歳上 | 1,500,000米ドル |
5R | レッドシーターフハンデキャップ The RedSea Turf Handicap |
G3 | 芝3000m | 4歳上 | 2,500,000米ドル |
6R | サウジダービー The Saudi Derby |
G3 | ダート 1600m |
3歳 | 1,500,000米ドル |
7R | リヤドダートスプリント Riyadh Dirt Sprint |
G3 | ダート 1200m |
3歳上 | 1,500,000米ドル |
8R | サウジカップ The Saudi Cup |
G1 | ダート 1800m |
4歳上 | 20,000,000米ドル |
※注:第1回のマキシマムセキュリティはアメリカのレースでのドーピング騒動により、2022年12月14日の時点においても暫定優勝の扱いである。
回数 (施行年) |
優勝馬(国旗は調教国) 日本語読み |
性齡 | 騎手 | 優勝馬の備考・受賞歴 |
---|---|---|---|---|
第1回![]() (2020年) |
![]() マキシマムセキュリティ |
牡4 | L.サエス | G1 4勝 '20年エクリプス賞(3歳牡馬) |
第2回![]() (2021年) |
![]() ミシュリフ |
牡5 | D.イーガン | ジョッケクルブ賞含めGI3勝 |
第3回 (2022年) |
![]() エンブレムロード |
牡5 | W.ラモス | キングファイサルC(沙GI)優勝 |
第4回 (2023年) |
![]() パンサラッサ |
牡6 | 吉田豊 | '22年ドバイターフ優勝 |
回数 (施行年) |
![]() |
結果 |
---|---|---|
第1回 (2020年) |
ゴールドドリーム | 6着 |
クリソベリル | 7着 | |
第2回 (2021年) |
チュウワウィザード | 9着 |
第3回 (2022年) |
マルシュロレーヌ | 6着 |
テーオーケインズ | 8着 | |
第4回 (2023年) |
カフェファラオ | 3着 |
ジオグリフ | 4着 | |
クラウンプライド | 5着 | |
ジュンライトボルト | 7着 | |
ヴァンドギャルド | 11着 |
レース | 年 | 馬名 | 騎手 |
---|---|---|---|
ネオムターフカップ | 2022年 | オーソリティ | C.ルメール |
1351ターフスプリント | 2022年 | ソングライン | C.ルメール |
2023年 | バスラットレオン | 坂井瑠星 | |
レッドシーターフハンデキャップ | 2022年 | ステイフーリッシュ | C.ルメール |
2023年 | シルヴァーソニック | D.レーン | |
サウジダービー | 2020年[2] | フルフラット | 武豊 |
2021年 | ピンクカメハメハ | 戸崎圭太 | |
リヤドダートスプリント | 2021年 | コパノキッキング | W.ビュイック |
2022年 | ダンシングプリンス | C.ルメール |
掲示板
125ななしのよっしん
2023/03/14(火) 22:04:27 ID: mcW/boNeiS
そのうち一つの国際レースに参加できる頭数制限されそう
ドバイは最多で8頭だぞ・・・半分くらいやんけ
開催国以外は最高3.4頭までみたいな制限あってもよくねと思う
126ななしのよっしん
2023/03/15(水) 05:04:54 ID: 0ln8qCMzXj
127ななしのよっしん
2023/03/15(水) 10:16:14 ID: 0tqjdi92sE
出走制限とか何やら競馬ファンに言われてるけど、今回のサウジカップは日本以外の外国馬が全然来る気なかったのも大きいからな
「国際レーティング116止まりのクラウンプライドが出走できた」という事実は、逆に言えば、「国際レーティング117以上の馬が来ようとすればクラウンプライドを押しのけて簡単に参戦できた」ということ
レーティング117以上なんてアメリカのダートとヨーロッパの芝には腐るほど居るが、彼らはただやる気を起こさなかった……日本調教馬はまったくもって正当な方法で出走しているのだ、単純にその結果がこの大挙参戦だったということだけ
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最終更新:2023/03/28(火) 21:00
最終更新:2023/03/28(火) 21:00
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