サリアの歌

サリアの歌（Saria's Song）とは、ゲーム「ゼルダの伝説 時のオカリナ」に登場するオカリナのメロディーのひとつである。

便宜上、これをモチーフとした楽曲「迷いの森」についてもこの記事で解説する。

作曲は2曲とも近藤浩治。

「サリアの歌」

リンクの幼馴染であるコキリ族の少女・サリアから教えてもらえる歌。オカリナでこの曲を吹くと、サリア・ナビィと会話ができる。

またこのメロディーは、同作品中に登場する迷いの森のBGM「迷いの森」のモチーフにもなっている。

「迷いの森」

♪ 迷いの森（サリアの歌） サリアの歌について語るスレ#44より

「サリアの歌」をモチーフにした、童歌とも環境音楽ともつかぬ軽快なBGM。迷いの森のほか、エンディングで皆がノリノリに踊る場面などでも流れる。

可愛らしくも儚げなオカリナのメロディーと軽やかながらも物悲しさ漂うリズムパートとの組み合わせにより、軽快ながら神秘性も併せ持つ独特の曲調となっており、名曲揃いのゼルダシリーズの中でも特に人気が高い曲のひとつ。

制作段階でスタッフから高評価だったのか、音がテーマのひとつである本作の中でも特にプッシュされている曲。ゲーム内でも、「この曲の音を頼りに迷いの森を突破する」という謎解きがあったり、「強面のゴロン族長ダルニアがこの曲の大ファンで、出だし（サリアの歌）を聞くとみなぎってきてついつい全力で踊り出してしまう」という長めのイベントが登場したり、とメインシナリオでこの曲自体が頻繁にクローズアップされる破格の待遇を受けているうえ、本作のテレビCMにもこの曲が使われていた。

その人気ゆえか「時オカ」外での出番も多く、「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」でも迷いの森BGMとしてアレンジされて登場したり、「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズのステージBGMに採用されたりもしている。

曲名について

「サリアの歌」という曲名の扱いには少し混乱がみられている。

「サリアの歌」はゲーム内でもサントラでもあくまでオカリナメロディーの名前で、これをモチーフにした迷いの森BGMの元来の曲名は「迷いの森」である。

サントラでは他のオカリナメロディーについても「メロディー単独の曲名はゲーム内と同じ、それをモチーフにしたフルサイズBGMは別の曲名」という規則性で一貫しており（「ゼルダの子守歌」→「ゼルダのテーマ」など）、これは制作側が明確に意図した命名規則である。

しかしサントラ未所有で正式な曲名を知らないプレイヤーからは、「迷いの森」の曲名も「サリアの歌」だと認識されがちで、ニコニコ動画も含めネット上で「サリアの歌」と言った場合、実質的に楽曲「迷いの森」を指していることが多い。

そして後に発売された「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズでは、「迷いの森」を流しながらその曲名を「サリアの歌」と表記しており、任天堂が公式に混同している。これは2019年のスマブラSPでも変わっておらず、もはや楽曲「迷いの森」を「サリアの歌」と呼んでもよいと公式に認めたとすら思える。

…まあ「迷いの森」は「サリアの歌」のメロディーが中心の曲で、「サリアの歌」が「迷いの森」の一部である、という言い方もできる。事実上同一と言っても差し支えない関係にある2曲であり、その辺は公式としてはわりとどうでもいいのかもしれない。

関連動画

関連項目

• ゼルダBGM
• ゼルダの伝説 時のオカリナ
• 近藤浩治
• ゲーム音楽の一覧