システムロマンスとは、beatmaniaIIDXに収録されている楽曲である。
初登場はbeatmaniaIIDX 10th style。とりあえず、当記事の関連動画項目にある「システムロマンス (デモ版)」の動画を観てほしい。渋みのあるギターインストなのだが、これこそがこの曲のデモバージョンである。
作曲者のコメントによれば、当初はこのイメージを推し進めたかったそうだが、なぜか歌謡曲+トランスという何ともいえない組み合わせとなってしまった。どうやら、うっかり「大人が唄えるトランス」を提唱したのがこうなったらしい。
アーティストの正体は山岡晃(AKIRA YAMAOKA)氏。BGM自体は、さすが「LOVE WILL...」や「i feel...」といったトランスを手掛けてきただけあって良質。歌謡曲だけでこの曲の存在を大きく変えてしまったのも、ある意味彼らしいと言えばそうなのだが。
なお、イラストはGOLIによる濃いイメージが押し付けられる。その結果があの新曲コメントである。
ジャンル | ムートラ(ムードトランス) | |||
---|---|---|---|---|
アーティスト | ヒロシ&チー子 | |||
BPM | 148 | |||
譜面難易度 | NORMAL | HYPER | ANOTHER | |
シングル(SP) | 4 | 7 | 8 | |
ダブル(DP) | 4 | 7 | - |
楽曲難易度はシンセパートとバスドラムパートがメインなので、リズムをしっかり取ればさほど難しくない。ANOTHERのみ、16分混じり交互や8分縦連打が加わる程度なので、譜面がなじめば差ほど問題ではない。ただし、ムービーが一番の難関なので, 絵に慣れておこう。
実はBGAに出てくる人物たちには設定が用意されている。(以下、楽曲紹介より)
ヒロシ(仮称):38歳
チー子仮称):37歳
バーテン及び司会者:58歳
寒さの厳しい東北は岩手。漁師の息子(三男)として生まれ、母は男と蒸発し、大酒呑みの親父にはいつも暴力を振るわていた。
貧しく厳しい環境で育った彼には、オンボロのTVから映し出されるきらびやかで華やかな芸能界、歌謡ショーこそが唯一の生きがいだった。いつかは…、いつかはBIGになってやる!
そうはき捨てるように青年期を過ごした彼は遂に18で上京。
夢を求めて街角で「流し」を続ける。そんな中、自分のファンの一人だったチーコ子(当時17歳)と出会い、結婚。
以来二人で様々な曲を書き、弾いた。大手レコ―ド会社から弱小で今にも潰れそうな事務所まで、デモテープではなく自分達で歌を実演しに行ったが、どこも拾ってはくれなかった。バイトをしながら、そんな生活は5年ほど続いた。
35歳を過ぎ、夢を挫折したヒロシはすっかり呑んだくれ、チー子に暴力を振るうようになっていった。家計は火の車で、稼ぎ手はチー子のパート代のみだった。そんななけなしの金すらも、ヒロシが毟り取って酒代に消えていった。それは、彼自身が最も嫌った父親のそれと酷似していたが、そのことに彼は気付いてはいない。
チー子はそんなヒロシに愛想をつかし、離婚寸前まで幾度となくいったことも会ったが、チー子はよき妻であり、また貧困に耐えうる力強さも持ち合わせていた。
自分が支えてあげなければ。チー子はヒロシに一本のマイクを差し出す。それは彼が始めてチー子と初めて住んだ神田川の四畳半の部屋で練習した思い出のマイクだった。
ヒロシは泣いた。そして公園に一人赴き、叫んだ。それはさながら青年のころに誓った夢への慟哭であった。もう一度…もう一度俺は…!
30代も後半のヒロシが10代の若者に混じり、街角で流しをするその姿はもの珍しさもあり、通りを往来する人々に奇異の目を向けさせた。だが、その声には、その歌には今の若者には無い人生の厳しさと、生への執着を感じさせる力強さが確かにあった。
その歌に、一人の男が近づいてきた。ヒロシの前に現れたその男こそ大手レコード会社「デラックス」の社長であった。おい。ウチで出してみねぇか?その幻覚とも思えた誘いにヒロシは禿げ上がった社長の頭の照らす光に髪ならぬ神をみた。
気付けば自分も38歳。遂につかんだBIGな道であった。チー子もヒロシとともにステージに上がり、各地で巡業ツアーをこなしていった。地道な努力もあってか、ヒロシ&チー子のデュエットは全国的ミリオン大ヒットとなり世を席巻していた。ヒロシの人生は今、正に絶頂の時を迎えたのだ。
故郷に錦を飾ったヒロシは自分の生まれ育った漁村近くの街で公演を行った。となりにはもちろんチー子の姿がある。世代を超えた多くのファンに囲まれ、大成功を収めた今回の公演も最終日となり、街外れにある一軒のカラオケバーで打ち上げをする運びとなった。そこでヒロシは自分の目に信じられないものを見た。
立派になったなぁ。だいぶ年老いて、頬もこけ、すっかり頭も薄くなってはいたが、そこにはバーテンダーの姿をした親父の姿があった。思えば自分がこの土地を離れ、一度として連絡を取ろうとしなかった。
親父の姿を見て、ヒロシの胸には様々な感情が込み上げてくる。
幾分と昔の話を語り合った後、店には一曲のヒットソングがカラオケから流れ出す。ヒロシ&チー子三枚目の大ヒット曲「システムロマンス」であった。親父は頷くとヒロシとチー子をステージに上げ、自分は司会のマイクを握った。
「さぁ、歌ってもらいましょう。ヒロシ&チー子で…」
親父のほほを一筋の涙が伝っていた…。
なんだこりゃ…。
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最終更新:2025/04/02(水) 17:00
最終更新:2025/04/02(水) 16:00
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