シャドウ・ザ・ヘッジホッグ(Shadow the Hedgehog)とは、ソニックシリーズの登場人物である。
声優は遊佐浩二(ゲーム、アニメ等全ての作品で共通)。
または彼を主人公に据えたソニックシリーズのタイトルを指す。(参照→「シャドウ・ザ・ヘッジホッグ(ゲーム)」)
こちらはシャドゲと略されて呼ばれる事が多い。
Dr.エッグマンの祖父「プロフェッサー・ジェラルド」によってある目的の為に生み出された究極生命体である。宇宙を彷徨う戦闘種族『ブラックアームズ』の首領・ブラックドゥームの血と細胞を受け継いでいるため、本当の意味で不老不死の肉体を持っている。
ソニックと同じくハリネズミを擬人化したような外見をしているが、姿が似ている理由は不明。
初登場はソニックアドベンチャー2(以下、SA2と記載)。GUNの最高機密兵器として監獄の奥でコールドスリープ状態にあったところを監獄に侵入したDr.エッグマンによって覚醒。エクリプスキャノンの存在を唆すなどして(表向きは)エッグマンの世界征服計画に手を貸すべく行動する。ソニックと姿形がかなり似ているため、この時のシャドウのしでかした行為の数々がソニックのものとして世間に認識された挙句、その応酬が全てソニックに降りかかる事になった。
同作品のクライマックスにて散っていく姿が見られるため、当初は「SA2」1作限りの登場予定だったと思われるが、想像以上に人気を集めた為に以降の作品でも度々出演を果たしており、ついには彼を主人公としたスピンオフ作品「シャドウ・ザ・ヘッジホッグ(以下「シャドゲ」と記載)」が発売。こちらの作品ではSA2のストーリーが補完されていると共に、シャドウのより詳しい生い立ちなどを知る事ができる。
この作品以降正式に、ソニックシリーズにおけるダークヒーローとしてソニックとは別にさらなる人気を集めていくようになる。
また近年ではソニックと共にオリンピックやスマブラにも参戦。スマブラではオリンピックと違いゲスト(アシスト)キャラとしての出演なのでプレイヤーとして使う事はできないが、後述の得意技・カオスコントロールにて自らを召喚したプレイヤーをサポートしてくれる。
その生い立ちはプロフェッサー・ジェラルドが孫娘マリアの不治の病を治療するため、不老不死の研究の一環として究極の生命体を人工的に作り上げる「プロジェクト・シャドウ」の計画の成果として誕生した。
なお、プロジェクト名及び彼の名前である「シャドウ」には、「存在しないもの」「実体が無いもの」という意味がある。
(この計画の過程で、ジェラルドが地球の技術だけで作り上げた究極生命体のプロトタイプ『バイオリザード』や『人工カオス』が誕生しており、後述するように「SA2」の作中でジェラルドの遺志を継ぐ復讐者として、封印が解かれソニック達の前に立ち塞がる。)
やがてジェラルドは宇宙の戦闘種族ブラックアームズ(黒の軍団)の首領・ブラックドゥームと出会い、真の究極生命体を完成させるべくブラックドゥームの細胞をもらう代わりに、彼らの母星ブラック彗星が地球に再び接近する50年後に7つのカオスエメラルドを差し出してもらう、という契約を交わす。
傍目から見れば彼は自らの研究成果と孫娘のために地球の未来を侵略者たちに売った、という事になるが、ブラックアームズが地球をいずれ侵略するつもりである事を悟ったジェラルドは不老不死の研究とマリアのため、そしてブラックアームズほか侵略者たちを倒すための究極生命体としてシャドウを誕生させたのであった。同時に、ブラックアームズの本拠地たるブラック彗星を粉砕するための手段として光学兵器エクリプス・キャノンを作り上げ、さらにアーク内部にも様々な兵器を残している。
その後、マリアと共に過ごしていたところをGUNがスペースコロニー・アークへ襲撃、シャドウはマリアを連れてアークを脱出しようとしたがマリアが撃たれてしまい、シャドウは単身、脱出ポッドで地球へ送られる事になる。
マリアがGUNの兵士に射殺された事を知ったジェラルドは怒りで我を忘れ、マッドサイエンティストと化した彼はアークとプロジェクト・シャドウの成果を地球人達への復讐のために作り変え、シャドウの記憶も「マリアを殺害した人類への復讐のために誕生した」ものと改竄してしまった。
(なお、シャドウが誕生した目的やスペースコロニー・アークで起こった真実はシャドゲの中で全貌が明かされるが、「SA2」の時点でもマリアの口から断片的に語られている。)
時は流れ50年後(SA2)、GUNの施設にてコールドスリープ状態で眠りについていたところをエッグマンによって覚醒、ジェラルドの遺志を遂行しマリアの復讐のため人類を滅ぼすべく、エッグマンにアークとエクリプス・キャノンの存在を唆すなどして、彼の世界征服計画に協力する(ふりをする)。シャドウにとっては人類抹殺さえ達成できれば、手段などどうでもよかったし後の事など知ったことではよかった。
だが最終局面で、エミーの必死の説得からジェラルドに改竄された本当の記憶を思い出し、最後はソニック達に協力。カオスエメラルドの暴走を食い止めようとするソニック達に立ち塞がる究極生命体の「醜いサンプル」ことバイオリザードを撃破、してみせたがやがてプロトタイプはマスターエメラルドの力で落下が停止したアークへ寄生、自身諸共地球へ落下を始めたため、ソニックと共にスーパー化を果たしてプロトタイプを今度こそ完全に滅ぼし、アークの地球落下も食い止めて見せた。
だが、上述の通りカオスエメラルドの力に肉体が耐えきれず、コロニーへ帰還できないまま大気圏へと落ちていってしまった。
これによって死亡したとされていたが、「ソニックヒーローズ」にてカプセルに入った状態でルージュに発見された。
(後述するように、エッグマンに救助された?)
「シャドウ・ザ・ヘッジホッグ」という自身の名前と「マリアという少女が殺害された」こと以外に何も覚えていない記憶喪失状態となっており、この設定はシャドゲのゲーム中でも引き継がれる。
その後シャドゲにて、自分が何者なのか探し彷徨っていたところへブラックアームズが襲来、さらにブラックドゥームがシャドウの元へ現れ「記憶を知りたければ7つのカオスエメラルドを探し出して差し出せ」「50年前の約束を果たしてもらう」と告げる。
この言葉を受け、ブラックアームズとGUN(+ソニック達)とエッグマン軍団による混乱状態の中でシャドウはカオスエメラルドと自身の記憶を探し求め冒険に出る。進め方次第では、エッグマンに「シャドウは自分が作ったコピーだ」と告げられ苦悩する展開があり、またエッグマン制作のアンドロイドシャドウが敵キャラとして出現する。(後にこの設定はエッグマンの作った嘘の話と明かされ、SA2のラストで大気圏へ落下したシャドウに捜索隊のメカを派遣して救助していた事と、ゲームの主人公のシャドウこそがオリジナルだと判明するが。)
やがてカオスエメラルドを集めると、ブラックアームズを倒すために彼らの力を利用すべく、ブラックドゥームの血や細胞を用いてシャドウが誕生した事が明かされる。だが地球へ転移したブラック彗星の大気が有害ガスとなって地球の生物(=ソニック達)へ襲い掛かり、シャドウ以外の誰一人戦えない状態の中シャドウもブラックドゥームによるマインドコントロールを受け支配されそうになるが、ジェラルドの上述のメッセージを受け、これを跳ね除ける事に成功。
「人類を救うための『希望の光』として誕生した」全ての真実を知ったシャドウは、彼の生みの親の1人たるブラックドゥーム及びブラックアームズを激闘の末に滅ぼしてみせた。
ジェラルドとマリアの遺志を果たした後は、両者の事も吹っ切ったようで、以降は誰のためでもなく「自分の生きる道」を模索するようになる。相棒たるルージュと共に、連邦政府大統領直属のエージェントとして活動しているとされ、時に「影」として、またある時は「希望の光」として活躍し続ける。
(その彼の生き方が、同作のED曲「Never turn back」の歌詞として現れている。)
ただし、それらの活躍ぶりは「新ソニック・ザ・ヘッジホッグ」などでしか明確に出てきていないのだが・・・
一人称は『僕』。性格は基本的に冷静沈着にして寡黙。目的遂行のためならば手段を選ばない、危険なまでの純粋さと一途さを持つ。
その一方で非常に強気でプライドが高く、自分以外の人物全てを見下している節がある。プライドを傷つけられると激昂し、当初の目的を無視してでも相手を痛めつけないと気が済まなくなる。
また前述の性格故に協調性が殆ど無く、他の誰かの話や意見を取り入れる事をせずに一人で行動している事が多い。行動を共にする機会が多いのはルージュやオメガくらいであろうが、そのルージュが危機に陥った際は「目的のため」と呟きながらも救助に向かったり、かつて姉弟同然に過ごしたマリアを度々気遣うなど、不器用な一面もある。
最初に述べた通りソニックとよく似た姿であるが、体色が黒と赤で構成されていたり体の後方の針が反り上がっている(ソニックは寝かせ気味に垂れ下がっている感じ)等、ソニックとは様々な面で違いがある。ソニック曰く「俺の偽者」だが、年齢的にはシャドウが言うように「フェイクは君の方じゃないのか?」という可能性もある。体は黒色に赤色が混ざっているが、これは異星人ブラックアームズの血や細胞によるもの。
またシャドウはソニックのソープシューズと違いエアシューズを履いており、シューズの底面から空気を放出する事でアイススケートのように滑走しながら走る。ちなみにこのエアシューズ、空気の量を調整すればホバー飛行のように空中へ浮遊することもできる。「ソニックライダーズ」ではこのエアシューズがシャドウのデフォルトのギアとなっており、他のキャラクターも普通に装着可能な代物となっている。
なお普通に走ってもソニックと併走できる程の速さで疾走できるとされるが、作品によってはソニックや他のキャラよりも若干遅いとされるケースもある。
先述の疾走能力と合わせて総合的な身体能力も非常に高く、手先も器用で特殊車両や銃火器などを使いこなして戦う事ができる。バイクなどの陸上を走行する乗り物に乗る時、「普通に走った方が速いだろ!?」と野次を飛ばしたくなるだろうが、やめておこう。 彼だってラクをしたいときはあるだろうし、軍事車両には武器が備えてある事が多いのだから。
寧ろ生まれ育った環境による影響か、海や森林など自然のある場所より、機械や配管、建物など人工物に囲まれた場所の方が落ち着くらしい。(記憶喪失状態ですらこの事を呟く為、骨の髄まで染み込んでいるようだ。)
総括すると、「この地上唯一にして究極の生命体」(本人談)。ソニックと違って水も平気だし。
事あるごとに「究極」と口にするが、もっともSA2のラスボス戦での会話を始めとするソニックとのやり取り等を見る限り、ソニックの事はある程度認めているようである。
ソニックとの大きな違いとして、ブラックアームズ譲りの身体能力や重火器・近代兵器の取り扱いに加え、カオスエメラルドの力を引き出して様々な力を発揮し、操る事が出来る。
これだけの力を発揮している彼だが、「新ソニック・ザ・ヘッジホッグ」において両腕と両足の金色のリングで力を抑制していたことが判明。普段は自ら制御しきれず、力を使い果たしてしまうために封印しているが、解放すれば封印時の自分をコピーしたメフィレス・ザ・ダークを圧倒するほどに凄まじいほどのパワーアップを果たす。
「ソニックと暗黒の騎士」の世界にて登場する、シャドウとそっくりの外見を持つ人物。wikipediaでも言われている事だが、外見がよく似ているだけでシャドウとは別人である点に注意。(CVは遊佐浩二で同じだが)
もっとも、同作のバトルモードではランスロットではなくシャドウ本人が登場する事も念のため追記しておく。
外見は勿論の事、性格や能力までシャドウとほぼ同様であるが、紛れも無くアーサー王と円卓の騎士の世界における登場人物である。アーサー王の勅命により、愛剣アロンダイトを手にソニックに決闘を挑んでくる。戦いの際は剣術の他、シャドウと同様の技を繰り出してくる事も。
やがてストーリー大詰めにて真の敵が姿を現すと、国を救う為に他の円卓の騎士達と共にソニックと共闘を果たすようになる。基本的に従来作品のシャドウと同じ感覚で操れるが、カオスコントロール(らしき能力)を応用して瞬間移動しながら敵を次々に切り裂いていく必殺技を繰り出せる。なお最強武器を入手した彼は・・・もはや何も言うまい。
ちなみに同作品で、ランスロットが再戦を挑んでくる隠しミッションが存在する。
初対戦時と違い完全本気モードだけあって付け入る隙が全く見つからないばかりか、カオススピアやカオスブラストといった必殺技を次々に繰り出してくるなど、最初に戦ったランスロットとはもはや別人と言ってよい強さで(というかシャドウ本人じゃないかと)、初見プレイ時はクリア自体不可能と思ったプレイヤーは少なくないのではなかろうか。
余談だがストーリーブックシリーズへの出演はこれが最初ではなく、秘密のリングにてパーティーモード限定で出演している。
これが・・・究極の力だ!
僕は・・・究極のはずだ・・・
当然の結果だ・・・!
完 璧 だ !!
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最終更新:2024/04/23(火) 17:00
最終更新:2024/04/23(火) 17:00
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