ジェニス

ジェニス（形式番号：RMS-006）とは、アニメ「機動新世紀ガンダムX」に登場する量産型モビルスーツである。

概要

「ガンダムX」の舞台からさかのぼること15年前、地球連邦軍と宇宙革命軍による「第七次宇宙戦争」が繰り広げられた。この戦争において、宇宙革命軍が投入した主力兵器がこのジェニスである。

開戦時より投入されたこの兵器は宇宙から地球上に至るまであらゆる場所に配備され、革命軍の戦線を支えた。後に革命軍は新型のセプテムやオクト・エイプ等を開発、戦線に逐次投入していたが、終戦に至るまでジェニスは第一線で使用された。

外見は角ばったフォルムが印象的な連邦軍の機体とは対照的に、中世の鎧騎士のような丸みを帯びたフォルムと、口吻部の吸気口とみられる管が特徴。頭部にはスリットが入っておりそこからモノアイセンサーがのぞいている。なお、モノアイのほかにもサブセンサーを数個搭載しており、索敵時に使用しているのが劇中で確認できる。

戦後、地球上には陸戦用に改修した「G型（形式番号：RMS-006G）」が大量に残り、モビルスーツで生計を立てるバルチャー達に使用された。改修はされているものの、15年間も稼働し続けているあたり本機の設計の優秀さがうかがえる。これらのバルチャー仕様に改造された機体は一般的に「ジェニス改」とよばれ、実に様々なバリエーションが登場する。なお、この頃の宇宙革命軍では完全に退役しているものと思われ、新型機クラウダにその立場を譲っている。

武装は肩部のショルダーキャノン、脇腹に内蔵されたマシンキャノン。携行兵器としてビームサーベル、マシンガン、ヒートホーク、ビームライフル、ジャイアント・バズーカなど。

機体色は深緑で吸気口は黄色。機体名は6月（June）のもじり。

なお、「ガンダムX」は「機動戦士ガンダム」のオマージュ色が強い作品で、本機もジオン公国軍の主力機「ザクⅡ」のオマージュであることが機体フォルムや形式番号からうかがえる。

バリエーション

以下の機体以外にも無数のバリエーションが存在する。

ジェニス改クロッカオリジナル

第1話で登場。MS乗りクロッカのジェニス。 装備武器はマシンガン。機体色は茶色と紫で、頭部に自分を意識したモヒカンを装備している。世紀末モビルスーツ伝説な世界観を体現したヒャッハー！なジェニス。

復興が進んでいたセントランジュを襲撃するが、セントランジュの少年、ガロード・ランに「ホールドアップ」されてしまい、彼に機体を強奪されてしまった。機体から放り出されたクロッカはセントランジュの市民にボコボコにされましたとさ。

ジェニス改スラッシュバッファロー

第2話で登場。女バルチャー、ヴェドバ・モルテのジェニス。武装はマシンガンとヒートサーベル。機体色は赤色と藍色で、頭部についている猛牛を意識した二本の角が目を引く。肩部アーマーや腰部アーマーが大型になっており、戦国時代の鎧武者のようなフォルムになっている。

情報屋から「ガンダム」の情報を仕入れた彼女はガンダムを手に入れるべく出撃。同業者がわらわら現れる中ガロードのガンダムXと格闘戦を繰り広げるが、ビームサーベルで切り裂かれ小破。間髪入れず同業者にコックピットを潰されヴェドバは死亡、機体は同業者に強奪された。

その後、無数のジェニス改やドートレスがガンダムを手に入れるために大乱戦。ガンダムをまっすぐ狙う者もいれば邪魔者を排除するべくバルチャー同士で潰しあう者もいる地獄絵図となった。この光景は無政府状態故の無秩序な本作の世界観を象徴するシーンの一つである。オラザクならぬオラジェニス、オラドートレス会場でもあった

ジェニス（ロッソ隊仕様）

第4話で登場。フリーデンの艦長、ジャミル・ニートの救援要請を受け駆け付けたバルチャー、ロッソ・アラマントの部隊が保有するジェニス。機体色は赤色と深緑。G型のジェニスは肩部アーマーが丸いが、このジェニスは宇宙用と同じく肩部アーマーにスパイクがついている。

ガンダムヴァサーゴを迎撃するべく複数が出撃するが、簡単にあしらわれてしまった。ちなみにこの回で同様に出撃したローザ隊のMSはセプテム、グリーツ隊のMSはオクト・エイプである。DVDを持っていたら肩部やバックパックに注目してみるといいかもしれない。

ジェニス改エニルカスタム

第29話で登場。エニル・エルが数々の乗機を経て劇中最後に搭乗した機体。機体色は彼女のパーソナルカラーである青。推進力を増強する等スペックの底上げが図られており、頭部にはかつての乗機ドートレスHMC・ワイズワラビーのトサカ型カメラが取り付けられている。武装はマシンガン、ビームサーベル、ビームライフル、ジャイアント・バズーカ。

製作者はエニルの知り合いであるオネエ系シーバルチャー、ルマーク・カウト。エニルの恋人マイルズ・グッドマンを処刑した新連邦軍に復讐するためルマークから購入した。エニルの操縦技量の高さもあり、旧式のカスタム機でありながら新連邦の新型MSバリエント部隊を相手に鬼神のごとく暴れまわる。

後にフリーデンと合流、部隊戦力の一翼を担った。最終決戦では基がジェニスなのでほかの高性能機には追随しきれないという理由からフリーデンⅡの護衛を担当、最後まで生き残った。文句なしに作中で一番活躍したジェニスである。

なお、本来はエニル専用ガンダムとして「エスペランサⅡ」という機体が予定されていたらしいが、お蔵入りとなり本機が登板したとのこと。

ジェニス（サテリコン仕様）

第33話で登場。宇宙の反革命軍勢力、サテリコンが保有するジェニスで、オレンジ色で塗装されている。武装はマシンガン装備の機体とジャイアント・バズーカ装備の機体が見られた。革命軍のサテリコン掃討作戦に対抗するべく出撃するが、敵の新型MSクラウダとの性能差は歴然で、一方的に撃墜されてしまう。70％ほどが撃墜された後、革命軍戦艦から放たれた荷粒子反応弾により小惑星基地もろとも全滅してしまった。

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関連項目

• 機動新世紀ガンダムX
• ガンダムシリーズのMS・MAの一覧
• ザクⅡ