スウォルツとは、特撮ドラマ『仮面ライダージオウ』の登場人物。
現代で暗躍する未来人タイムジャッカー三人組のリーダー格。一人称は「私」または「俺」。初登場は3人の中でも最も遅く、EP05「スイッチオン2011」。
三人の中では最年長であり、大人の余裕を見せつけるかのようにウールとオーラを見下したような態度をとることもある。実際にその能力も二人より強大であり、同じタイムジャッカーである彼らをも時間停止能力に巻き込んだり、タイムマジーンでも移動できない白ウォズの時間軸に自由に行き来する事が出来る。
ジオウの動きを止めて鎧武ウォッチを奪い取りクラックに投棄してアナザー鎧武の攻略を封じたり(EP12)、変身前の明光院ゲイツを始末しようとしたり(EP07)、キカイウォッチ欲しさにアナザーキカイの本体を仲間であるウールに寄生させる(EP23)といったように、目的のためには手段を選ばぬ冷血漢で、「意見は求めん」という決まり文句が象徴するように何が何でも我を押し通そうとするエゴイスト。一方で方針の固まらりきらぬゲイツを勧誘したり、警戒の対象であるウォズが助力を打診してきた際に承諾する等、自分にとって利となりうるならば対立関係にある者の手も借りようとするという柔軟な対応を見せることも少なくなく、単に強行的なだけではない狡猾さもうかがわせる。
アナザーファイズとして活動していた佐久間龍一に対して二重契約を承知の上で実験と称してアナザーフォーゼウォッチを与える(EP06)、歴史の改変が始まりつつあることを察して白ウォズの時間軸へ移動してアナザーシノビウォッチを生成する(EP17)、アナザージオウを生み出しそれを知ったウールとオーラを驚愕させる(EP25)、裏で白ウォズとの間にパイプを作る等、独断で不可解な行動を幾度となく繰り返しており、仲間内にも明かしていない野心の片鱗を覗かせている。
作中では非情に徹している彼だが、補完計画では顔芸をするわ裏声になるわと凄まじいキャラ崩壊を披露している。どちらかといえばこちらの方が演じる兼崎氏の地に近いという。
白ウォズからは「スウォルツ氏」と呼ばれており、視聴者からの愛称にもなっている。短縮して「ス氏」「氏」と呼ばれることも。
これより先は、私に纏わるネタバレを多分に含んでいる。 閲覧は自己責任だ。意見は求めん。 |
常磐ソウゴと加古川飛流が巻き込まれ、彼らの両親が死亡した10年前のバス事故は2000年生まれの人間の中に存在する時の王者の候補を見出そうとしたスウォルツが引き起こしたものだった。
ソウゴ、飛流、そして運転手として門矢士を乗せていちご狩りツアーへと向かうバスの前に現れると時間停止を行使して内部に潜入。バスを強制発進させると最後部に陣取り王の候補を選出する為子供達を2019年へ連行。バスは暴走したままトンネルへと突っ込み爆発し、オーロラカーテンによってその場から脱出した士とツクヨミ以外の乗客は全滅してしまった。
スウォルツが子供達を連行した先に待っていたのはダイマジーンが破壊活動を行う2019年の「オーマの日」であった。降りかかる瓦礫が気絶状態の飛流に迫る中、ソウゴは謎の力を発現させて瓦礫を破壊し、更にダイマジーンを崩壊させた…かに見えたが、少なくとも後者はソウゴによるものようにに見せかけ常磐SOUGOが行ったものであった。そのことに気が付いていたかは不明だが、その様を見たスウォルツはソウゴを「生まれながらの王」と称し、世界を破滅から救う使命があると言い残して何らかの能力を付与させると、そのまま二人をもとの時代へと送り返した。このやり取りで、第1章終盤の回想シーンでソウゴに王になるよう促していた謎の男がスウォルツであることも判明した。
アナザージオウが倒された後も、世界の破滅を望む白ウォズに生み出させたアナザーブレイドや、これ以上ジオウにライドウォッチを集めさせないという名目で自ら生み出した「アナザーアギト」といった2019年製アナザーライダー達は悉くソウゴにライドウォッチを継承させる餌という結果に終わっており、見方によっては意図的にソウゴがウォッチを集めるようにレールを敷いているようにも見える。
今までのスウォルツの一連の行動はソウゴをオーマジオウへと導いているかのようであり、タイムジャッカーが標榜する目的とは180度異なっている。白ウォズもその底知れぬ野望を見抜いて黒ウォズにそのことを警戒するよう忠告をしており、スウォルツに裏の目的がある事はほぼ疑いようのないものとなった。
一方、ツクヨミが「アナザーアギト」との戦いにおいて時間停止の能力を覚醒させたことから、彼女が自分の妹「アルピナ」ではないかという強い疑念を抱きはじめる。そして士と共に2058年へと移動した彼女の元に現れると、擬態影山瞬から奪還したフォーゼウォッチとギンガウォッチを返すとともに、意味深な発言を残す。
ソウゴへの復讐心を滾らせアナザージオウⅡとなった飛流によって改竄された世界においては忠実な配下を演じて彼を傀儡の王に仕立て上げ、「死を賭けた試練」を生き延びた二人の魔王候補による蠱毒をお膳立てする。ツクヨミがアルピナだという完全なる確信に至っていたスウォルツは、ウールを使って自身の元に連行させると、自分と彼女に纏わる真相と己が真の目的を語りだした。
スウォルツとツクヨミの正体は、別の時間軸における時を司る王家の末裔であり、時間操作の能力はその血筋の者のみに受け継がれる力だった。ツクヨミが自分の妹という真相に辿り着けたのはこれが理由である。スウォルツは自分がその中でも最も強大な力の持ち主を自称し、自分こそが王座継承者に相応しいと考えていた。しかし実際に選出されたのはツクヨミだった事に憤慨し、彼女の記憶を封じて別の時間へと追放してしまった。
そんな飛流の事を馬鹿にできない逆恨みや嫉妬も甚だしい動機で妹を排除してまでスウォルツが果たそうとした野望、それは自らがオーマジオウをも超越し全てを統べる王の座を手中に収める事だった。その手段として彼はソウゴを王の候補として平成ライダーの力を集めさせ、それを己が手中に収め糧とする事で王座を得るという計画を立てていたことをEP46でソウゴ本人に対して明かしている。
ウールとオーラの力はスウォルツが与えた後天的なものであり、その理由は彼等を自分の計画の駒として利用する為。擁立の対象がスウォルツ自身だとも知らずにタイムジャッカーとして掲げていた目的の為に奔走していた彼らはスウォルツからしてみれば白ウォズの指摘通り使い走りでしかなかったのである。協力を条件として海東大樹に時間操作能力を与えた事に対して不信感をあらわにしたオーラから力を没収し、彼女とウールが撤退した後にツクヨミの力をも奪い取ってしまう。
これだけでは飽き足らず、仮面ライダーディエンドが仮面ライダーディケイドに時間停止を食らわせるやいなや、身動きの取れないディケイドからその力を奪い取りアナザーディケイドウォッチを生成してしまった。二人分の王族の力と世界の破壊者の力。計画の最終段階に必要な手段を得た今となってはグランドジオウに敗れた飛流は最早用済みであり「ひと時の夢を見られただけでも有難いと思え」と冷酷に切り捨てるとともに、アナザージオウⅡウォッチは見返りとして海東に譲渡した。よもやこれが後に奪ったはずのディケイドの力を復活させる遠因となり(詳細は門矢士の記事を参照)、計画に綻びを生じさせるとは思いもよらなかっただろう。尤も会って日の浅い男に強力な力を持つ道具をおいそれと与えるスウォルツが迂闊だったのも事実である。
アナザーディケイドウォッチを手に入れたスウォルツは早速一般人達をアナザーワールドへ連行し始める。実はターゲットに選ばれたのはソウゴと面識のある者達であり、ソウゴを焚きつけ計画を完遂するための餌として意図的に選ばれていた。
アナザードライブの変身を解きその場から立ち去ろうとしたオーラ(に擬態したパラドックス・ロイミュード)を追いかけようとしたグランドジオウ達の前に突如現れアナザーディケイドに変身すると、オーロラーカーテンを使いグランドジオウとゲイツリバイブ疾風を人気のない場所に連れて行く。どこからともなく爆風を引き起こして2人をあしらうと、「自分が相手をするまでもない」として仮面ライダーG4、レイ、ダークゴースト、風魔ニンジャゲーマーを呼び出して2人に差し向けたが、ウォズによって撤退を許す。
その後ソウゴの友人である小和田をアナザーワールドに連行し、オーロラカーテンの中から大道克己=仮面ライダーエターナルを召喚。ジオウとエターナルの戦闘を静観する中現れた士にも動じなかったが、「俺の力は俺の存在そのもの」と豪語する士が説教BGMと共にオーロラカーテンの制御を奪い取った事で、小和田がいるアナザーワールドへの撤退を許してしまう。
その直後入れ替わるように駆け付けた湊ミハル=仮面ライダーアクアとエターナルの戦闘になるが、アクアの狙いはエターナルではなくスウォルツだった。アクアの攻撃によって吹き飛ばされると背後から現れたツクヨミによって力を奪い返されかける。アナザーディケイドに変身して彼女に牙をむいた矢先にツクヨミを守ろうとゲイツリバイブ疾風が立ちはだかるが、スウォルツは「やはり来たか」とその到来を予見するかのような不敵な発言をすると共に彼をアナザーワールドへ送り込んでしまう。そしてオーロラカーテンの彼方から出現したのは第2章の最後に消滅したはずの白ウォズだった……。
しかし白ウォズは「我が救世主」たるゲイツを助けたいという想いからソウゴ達に協力。トリニティウォッチとエターナルを利用した彼らの作戦によってアナザーワールドを破壊され、捕えた人々を解放されてしまった。ソウゴの力を奪うという自分の野心を見抜いた白ウォズを排除した後、G4達と共に交戦を開始。ウール抹殺の見返りとして奪った力を返していたオーラにソウゴの動きを止めさせると、ついに自身の計画の一部始終をソウゴに明かす。直後オーラに時間停止を食らい不意打ちを受けるが、その動きを読んでいたスウォルツはアナザーディケイドに変身し逆に彼女を屠った。
その様を見届け「お前は王に向いてない」と吐き捨てるソウゴに対し、スウォルツは自分を倒せば自分が元居た時間軸もろともツクヨミが消滅すると言い放った。邪魔をしてきたアクアを葬りさると、ソウゴに対し残された道として3つの選択肢を突きつけた。ツクヨミをとるか、己をとるか、それともオーマジオウの道をとるか。それまで明確になっていなかったソウゴから力を奪うタイミングだが、このやり取りでオーマジオウになった上で手に入れる算段を目論んでいる可能性が浮上することとなった。その直後、クジゴジ堂に保管されていたビルドウォッチが壊れると共にスカイウォールが発生し、スマッシュとガーディアンが各地に出没した。
士と共にツクヨミの時間軸における2058年へとやってきたソウゴとツクヨミの前に現れたスウォルツは、消滅が迫っている自身の世界を救うためにライダーが存在する他の世界を滅ぼす考えを明かした。それを実現させる手っ取り早い手段として彼が思い描いていたのは、ライダーのいる各世界を一纏めに融合させて破壊するというもの。ソウゴにライドウォッチを集めさせていたのは単に力を自分の物にするだけではなく、20のライドウォッチが揃うという状況をトリガーとして彼に付与した時空操作能力で対応するライダーの世界を引き付け融合に導くため為でもあったのだ。そしてオーマジオウの道という選択肢を提示したのは時空破壊が可能なオーマジオウの力を利用する為であり、アナザージオウⅡによる改竄やウール・オーラの死もソウゴを精神的に追い詰めオーマルートへと誘発する事が目的だった(しかし当のオーマジオウ本人からは「スウォルツごとき」と言われており、この発言がツクヨミへの嫉妬心と相俟ってスウォルツの小物ぶりを一層引き立てることとなった)。
この時代のスウォルツは当初EP37でも見せた若い頃の姿で現れたが時折いつもの姿に変化しており、どちらが2058年における本来の姿かは不明。しかしソウゴに「アルピナの方がより強大な力を持っていたらどうするのか。それは世界を助けになるのでは?」と問い詰められると突如怒りだし、「もしそうならば妹の記憶を奪って追放する」と本人のいる中嫉妬心むき出しでご丁寧に説明した挙句、王になるのは俺だと言い放っているところから見るに、スウォルツの狭量かつ傲慢なエゴイズムは生来のものだったと考えられる。これでは王に相応しくないとソウゴから評されるのも無理はない。そもそも「他の世界の滅亡=スウォルツの世界が救われる」というスウォルツの持論は完全な見当違いであり、彼の世界が滅びに向かっているのはライダーがいなかった為である。彼の子供じみた八つ当たりで滅ぼされそうとしている他の世界はたまったものではないだろう。
話を世界融合に戻すが、先のスカイウォールの件はその融合の始まりであり、以降もライドウォッチが次々と壊れるたびに融合は進行。ソウゴや士が戻ってきたときには魔化魍やミラーモンスターをはじめとする各世界の怪物達が暴れる地獄絵図と化していた。『ディケイド』1話を視聴した人はビルに群がるバケガニや空を埋め尽くすハイドラグーンやウブメに強いデジャブを覚えたのではないだろうか?
怪物の群れと戦うゲイツリバイブ・ディケイドの前に姿を現したスウォルツはお前たちにできる事は何もないと見下した態度をとるが、逆に世界を救うのはツクヨミであると主張した彼らから「お前が出来る事は何もない」と言い返されて妹への嫉妬心を刺激され激昂。アナザーディメンションキックでゲイツを倒そうとするも、ソウゴがトリニティウォッチを使用したことによる強制移動で取り逃してしまう。その後ディエンドが駆け付け再び1対2の状態に戻るもなかなか勝負がつかない戦況に見切りをつけ撤退し、ツクヨミを自ら始末すべく彼女のもとへ向かう。ゲイツの言葉に心を動かされ人間への情を取り戻したチェイスを倒し改めてツクヨミを手にかけようとするスウォルツだったが、直後彼女の懐に入っていたウォッチが変化。ウォズから受け取ったジクウドライバーにより仮面ライダーツクヨミへ変身、自分の世界出身の仮面ライダーが誕生する衝撃の光景を目の当たりにする。
一転して窮地に陥るかに見えたがツクヨミが自身に対する服従を誓い、それを聞いたスウォルツはほくそ笑みながら兄妹二人でその場を去る。翌日、怪物の軍勢を率いてゲイツ達を苦しめるスウォルツだったが、そこに平成ライダー達が次々と襲い掛かる。歴史諸共失われたはずの彼等の出現に驚愕する中、現れたソウゴの手には昨晩常磐順一郎がライドウォッチを修理した事で復活したグランドウォッチがあった。そしてン・ダグバ・ゼバをはじめとする歴代ラスボス級を引き連れたアナザーディケイドと召喚ライダー達を従えたグランドジオウの決戦が幕を開けた。
その圧倒的な力によって召喚ライダー達を次々と倒しグランドジオウもダグバたちとの合体攻撃により難なく変身解除に追い込むと、トドメの一撃を放つスウォルツ。しかし身を挺して庇ったゲイツの犠牲を受けソウゴがオーマジオウへと変身。待ちに待ったオーマジオウ降臨が果たされ、狂喜するスウォルツは早速その力を奪い取ろうとする。しかし……
「素晴らしい力だ!この力さえあれば俺は妹を凌駕できる!真の王位を継承する事が出来る…うぁっ?うああ!!」
「お前如きが……俺の力を受け止め切れると思うか?俺の力は、全てのライダーの力だ!!!」
全ライダーの力を受け継ぎ時空を破壊できるオーマジオウの力。それは王の器足り得ぬ小物如きには到底御せるものではなかった。取り込もうとしたオーマの力は逆流を起こしスウォルツの身体を蝕む。ダグバ達と怪物の軍勢を一掃するオーマジオウに戦慄するも、その力の一端は得たと判断しオーロラカーテンで自分の世界に逃走しようとするが、その背後から服従したはずのツクヨミから手刀の一撃を見舞われる。スウォルツはライダーとして覚醒したツクヨミが協力を申し出た事にすっかり気分が高揚してしまい、自身にとどめを刺す機会を伺っていた彼女の演技に気づくことが出来ず、その無防備な様をものの見事に狙われてしまったのである。衝撃波を放ってツクヨミを吹き飛ばしオーマジオウが放った逢魔時王必殺撃にも抗ってみせるが、防ぎきることはできず必殺の一撃がスウォルツを貫いた。
「この世界は、もう私の世界よ。兄さん…」
「妹よ…お前の意見は……求めん…」
「ソウゴ…二つの世界を………貴方に託す」
「ぐはああああああああああ…!」
大爆発と共に他の異世界の住人共々消えゆくスウォルツ。他者を理解することを知らぬ僭王は、最後までそのエゴを捨て去れぬまま散っていったのだった。
この項目ではスウォルツが生み出したアナザーライダーを記述する。ウールとオーラは契約という名目で一応は最低限の確認を取ったうえでアナザーウォッチを与えるのに対しスウォルツは相手を有無を言わさず即座にアナザーライダーに変えてしまう傾向があり、彼の非情さと強引さがうかがえる。
他、実際に使用したのは他者だがアナザーシノビ・アナザーブレイドのウォッチもスウォルツが生成したものであり、彼等もスウォルツが間接的に生み出したアナザーライダーといえるだろう。そして、スウォルツ自身がアナザーライダーへと変貌する時が来た。
身長:192cm
体重:83kg
特色/力:アナザーワールドの創出/ダークライダーの召喚
契約者:スウォルツ自身が変身する為存在しない
変身者:スウォルツ
登場回:EP44~46、48
「俺が、お前の世界を作ろう」
対仮面ライダーの最終兵器として秘匿されていた大ショッカーの最強怪人…ではなく、士から仮面ライダーディケイドの力を奪い取って生成した「アナザーディケイドウォッチ」を使いスウォルツが変身したアナザーライダー。アナザードライブと同じく、EP41で像として先行登場していた。変身時はライドプレートが刺さった後に幻影が広がるという、幻影が収束した後にライドプレートが刺さるオリジナルとほぼ真逆のシーケンスを踏む。
胸部右側に「DECADE」「2019」と書かれている。ディケイドの作中における呼称のひとつ「悪魔」よろしく、オリジナルよりも破壊者の呼び名がしっくりしそうな正真正銘悪魔じみた姿をしている。頭頂と側頭部には異形の角を備え、複眼はその角にまで延長しており激情態よりも更に禍々しい。頭部シルエットは嘗て士を首領として擁立した大ショッカーの紋章やその幹部であるディケイド版アポロガイストの頭部とどことなく類似しており、横長な形状からディケイドのライダーズクレストを模しているようにも見える。顔つきはどことなくチノマナコディエンド変身態を彷彿とさせ、胸部などにもそれと類似した意匠が備わっている。バックルには牙のような20個の装飾があしらわれ、中央にはショッカー首領の血走った単眼のような赤い球体がある。平成ライダー20作品の歴史に牙をむくアナザーディケイドの形容というところか。また、ベルト部分にはン・ダグバ・ゼバの背中から垂れ下がる装飾と似たようなものがついている。
ディケイドといえば頭部に突き刺さった7個のライドプレートが目を引くが、アナザーディケイドのそれは21個もあり、偶然か意図的に合わせたのかは不明だが初登場となるEP44の放送日(7月21日)と合致している。左右10対を平成ライダー20作品とすれば、Oシグナルを備えた中央の1つはタロットのカード番号21「世界」に因んで、ジオウひいては平成ライダーを超越する王となることで世界の頂点に君臨する事を目論むスウォルツの野心の比喩とも解釈できる。
オリジナル同様のオーロラカーテン発生のほか、失われた可能性の世界「アナザーワールド」を創出してそこからダークライダーと称される仮面ライダー達を副産物として召喚する能力を持つ。EP45で小和田がダークワールド送りになるのと入れ替わるように克己が出現した事から、誰かをアナザーワールドに引きずり込むとその者を生贄にダークライダーが現界するという仕組みの様だ。呼び出されたライダーがいずれも主人公と敵対した夏映画のライダー達である事を考えると、ダークライダーのいたアナザーワールドは士が推察した様に敵役たる彼らが主役ライダーに勝利した世界と考えられる。オリジナルとは真逆の「世界の創造主」といえば聞こえがいいが、その創造されたアナザーワールドは引き込まれた者が現実とは真逆の「失われた(自分にとって都合のいい)可能性」が達成される瞬間を延々と繰り返し続ける時が進まぬ世界であり、傍目には悪夢のように歪められた拷問以外の何物でもない。
一方、力を奪われた筈の士はオーロラカーテンの召喚をいまだ可能としていた。恐らく世界を旅する破壊者としてのアイデンティティは門矢士という人物そのものに起因するものであり、仮面ライダーの力とは独立した要素だったのだろう。
因みにアナザーディケイド(Another Decade)を日本語に訳すと「更に10年」となる。正に『ディケイド』開始から10年が経過した2019年に御誂え向きのアナザーライダーといったところ。また、アナザーワールドの名称の元ネタは『ディケイド』の舞台となる並行世界群「A.R.(Another Rider)World」ではないかと思われる。スウォルツの目的を考えるに、彼が「世界の破壊者」たるディケイドのアナザーライダーとなるのは必然だったのかもしれない。
掲示板
283 ななしのよっしん
2021/05/10(月) 19:59:21 ID: NR527youOl
ジオディケで唯一キャラの株が上がったのはもちろんディケイドコンプリ21が弱体化しまくったオーマジオウに瞬殺されたのを見て半分しかないディケイドの力で万全のオーマジオウから一部力を吸収することに成功し、更に必殺技にも数十秒拮抗出来たス氏ってやっぱり強かったんやなと改めて思った
ディケイドが株大暴落したのに対してしっかり株上げたス氏は本当にアナザーディケイドだな
284 ななしのよっしん
2021/07/03(土) 04:42:05 ID: SFk3i7yPlj
ス氏は才能はツクヨミには思っていたとは言え、時空を操る王族の一人だし、元々スペックはかなり高かった
それに加えてツクヨミの力やディケイドの力を手に入れて、オーマジオウの力を一部手に入れれば、ある程度抵抗できるのも納得の位置ではある
285 ななしのよっしん
2023/06/19(月) 17:55:41 ID: BOJ6us4V4J
妹コンプを解消したら今度は正真正銘の本物の仮面ライダーに・・・無理かな?
急上昇ワード改
最終更新:2024/04/23(火) 15:00
最終更新:2024/04/23(火) 15:00
スマホで作られた新規記事
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。