スズキ・ジムニー(jimny)とは、1970年からスズキの生産している4輪駆動の軽自動車である。派生車種として普通自動車登録のジムニーシエラがある(スズキ・ジムニーシエラを参照)
北米ではサムライの名称として知られている。この項では特記事項以外は基本的に軽自動車のジムニーを説明する。
生産開始以来、今日に至るまで「ラダーフレーム・副変速機付4輪駆動・リジットサス」を堅持する本格的なCCV(クロスカントリービーグル)としての構造を堅持している。現在では全長4m、全幅1.7mを切るCCVとして唯一無二の存在である。現行車種でジムニーの次に小さなCCVはジープ・ラングラーの3ドアモデルで、これは4.3m、全幅1.8m以上ある。
初代の登場が1970年であり、現行の4代目は2018年から製造されている。3代目が製造されていた期間は1998年~2018年であり、実に20年の長きにわたり製造されていた。2008年にはグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞している。
アフターパーツが豊富に取りそろっており、各地にジムニー専門店が存在する。
ジムニー誕生を語る上で欠かせない存在が、ホープスターON型・4WDである。ホープ自動車が開発したON型は当時の軽免許で運転可能でありながら、道を選ばない走破性が売りであった。1967年に発売された当時、4WDと言えば、国内勢ではトヨタ・ランドクルーザーや日産パトロール(現在のサファリ)、三菱ジープぐらいしかなく、いずれも比較的大型かつ高価な車であった。車体はハンドメイドであり、エンジンやドライブトレーンの一部には三菱製のものを使用していた。
しかし、これほどまでに先進的な車であったON型は当時のカローラより高い車体価格などが災いし、販売はさっぱりであった。一説には現存車は2台しかないといわれている。かねてより自動車業が不振であったホープ自動車は完全に撤退をする事になった。余談だが、ホープ自動車はその後、業種転換して遊園地機具の会社として再興した(現在は少子高齢化などに伴う需要減の為、倒産し消滅)
さてホープ自動車では先駆的なON型をこのまま闇に葬るのは忍びないと考えたのであろう。まず部品調達をしていた三菱自動車に製造権の譲渡を打診した。しかし三菱自動車はジープのライセンス生産をしていたため、この打診は拒否した。次にホープ自動車社長が打診した相手はスズキ自動車であった。以前より部品の融通など親交のあった現スズキ自動車社長の鈴木修氏がその当時、東京支店の責任者という事で打診をしたが、その悪路走破性などに鈴木氏は注目し、その製造権を買い取った。
ここまでの顛末について周りの社員はかなり批判的であったとされ、散々な言われようだったらしい。ある社員は「こんなものが売れたら車内を提灯歩きしてやる」と言った程である。しかし、鈴木氏はまったく意に介さず、むしろその先駆性に未来があると踏んだのであろう。結果はご存じのとおりだが、この社員が提灯歩きしたかどうかは定かではない。
かくして、ホープスターON型・4WDを性能そのままに量産に適した設計とした結果、ジムニーが誕生するのである。もし、鈴木氏がホープスターON型の可能性を見出せていなければ、ジムニーの誕生はもちろんなく、10年以上はこのジャンルは立ち遅れていたであろう。
1970年発売。先述のホープスターON型4WDをベースにしながら、既にスズキ・キャリイに採用されていた360cc・2サイクル・空冷エンジンを採用するなど、スズキの既存パーツを活用し生産性を高めた。またON型の無骨さの目立つデザインからスマートなデザインとON型譲りの悪路走破性の高さをもった。規格においてもそれまでの4WDが大型で高価なのに対し、同じ性能を持ちながらも軽自動車・商用車登録という非常にコストパフォーマンスにすぐれたものとなっている。そして、発売されるや否や大人気となった。
1972年発売。バン型が追加され、エンジンも空冷から水冷へと変化した。これにより、積雪地方で従前ホロしかない事による冬場の寒さから開放され、また暖房も強化されて商品力がよりアップした。
またフロントグリルが変化し、ジープのような縦線タイプとなった。このモデルには僻地における教育用や電力事情が貧弱な地域向けの建設現場などで利用する為にビデオを搭載したビデオジムニーがラインナップにあった。これに供する電力はエンジンパワーを取りだすPTOを使用し、オプションにはビデオテープやビデオカメラがあった。これらはソニー製が使用された。販売台数こそ0であるがこの事からジムニーがいかに積雪地などで重宝されている存在かお分かりになるだろう。
なお、仮面ライダーXとストロンガーにおいて、立花藤兵衛がこれのオープンの黄色を愛車としているほか、「太陽にほえろ!」でマカロニの愛車としても登場している。
1976年発売。軽自動車規格の変更により、エンジンが2サイクル・3気筒の550ccになったがLJ20型とボディは同一である。
1977年にマイナーチェンジした際に拡幅されて、安定性がアップした。また登録車のジムニー8発売に合わせてボンネットの形状が変更された。
このときの愛称はジムニー55(ゴーゴー)である。余談だが、この55(ゴーゴー)という愛称はその当時の550ccエンジンを搭載したキャリイにも採用され、この場合はキャリイ55となる。この愛称は従来からのナロー車が当該である。
1986年発売。電子制御噴射装置に4サイクル、ターボを採用し、高速性能を高めた反面、出力特性がピーキーであり、本分であるオフロードでは慎重な運転を求められた。その為、保険の意味合いで従来型のSJ30型もラインナップされていた。その後、一部モデルにインタークーラーの設定やハイルーフで後部にガラス窓のついたパノラマミックルーフの設定がされ、商品力がアップした。またこのモデルよりジムニー恒例の特別仕様車「ワイルドウインド」が設定された。
ドッカンターボなどの出力特性ゆえにオフロードでは敬遠されがちな向きもあるが、トライアルなどでフルボッコになったSJ30やJA11のボディ載せ替え、もしくは高速性能に難のあるSJ30のギアを5速にする際のドナー車として利用される事が多い。
1990年発売。軽規格の変更により、エンジンが660ccとなり、ターボは全車インタークーラー付となった。排気量アップによって、JA71の弱点であった出力特性上の扱いづらさを改善、さらにパワーも徐々に増えていき、最終的には軽の自主規制枠いっぱいの64馬力までにいたった。パワーを兼ね備えた最後のリーフサス車と言う事で人気もある。
モデル末期になるとパジェロ・ミニというライバルが登場し、戦略的にも快適性を重視した方向へ転換し始めてきた。
1995年発売。発売以来、足回りはリーフサスペンションであったジムニーはこのモデルよりコイルサスとなった。これは先述の通り、パジェロミニの登場により快適性を重視した為であり、それ以外にも従来は軽貨物登録(4ナンバー)メインだったラインナップを乗用登録(5ナンバー)メインとした事にも現れている。
形式は5ナンバー登録はJA22であり、4ナンバー登録はJA12であるが単純に形式の違いだけではなくエンジンやギア比など違いが出ており、JA22は新型のK6型エンジンを搭載しており、ギア比も高速性能に割り振っている。JA12は従来からラインナップされており、信頼性の高いF6型エンジンを搭載し、ギア比もローギアードにしており悪路走破性能に割り振っている。
パジェロ・ミニへの対抗策が盛り込まれているものの、過渡期のモデルであり、近々控えていた軽自動車規格の変更もあり、足回りについては熟成不足であった。アフターパーツも多くはないが、それでも旧規格の軽量な車体でそこそこの乗り手もいる。
1998年発売。軽自動車規格変更に合わせてフルモデルチェンジ。ついに全車種5ナンバーとなり、4ナンバー車は消滅した(但し、郵政仕様は除く)。また、幌車もなくなったりデザインが丸っこくなるなど、当初は賛否両論であった。しかし、ラダーフレームやリジット式サスペンションなど性能に関わる部分はそのままであり、決して従来の車と比べても何ら遜色のない性能である。
登場以来、20年間で数度のマイナーチェンジを経た訳だが外観上の大きな変更はグリル形状程度である。初期モデルは過去のモデルを想像される形であったが、最終型では横型のグリルである。一時期マツダへAZ-オフロードとしてOEM供給されていたが現在はマツダへの供給が終わり、AZ-オフロードはカタログ落ちをしている。
現在のお値段は標準グレードのXGで129万6000円/140万7240円(税込・5速MT/4速AT)と充実グレードのXCの151万4160円/162万5400円(税込・5速MT/4速AT)である。
月間販売台数は世相や時期で多少前後するが、概ね1000台程度であった。数字としては控えめであり、下位の方の販売台数であるが、当時として最新モデルではない…と言うか、もはや20世紀のモデルであるにもかかわらず、根強い人気があるので生産終了まで堅調に推移していた。
2000年のマイナーチェンジで追加になったモデルで後にも先にもこれだけと言う2輪駆動のモデルである。登場当初はスタイルは通常のジムニーと変わらず、前輪の駆動部が異なる程度であった。言うまでもなくトランスファーがないので、ローレンジが存在していなかった。2001年に「ジムニーJ2」へ変更し、16インチのホイールから15インチのホイールへ変更、またスタイルもオシャレな感じに変更となった。
女性向けにファッション性を高めたと思われるモデルであったが、ジムニーの主たるユーザーはクロカン走行を楽しむか、さもなくば積雪地で実用的に使用すると言う事、何より2WDでなくてもええやんと思ったとか思わなかったとか。そんなわけで2002年にはカタログ落ちをしている。
特別仕様車も多く発売されているが、かつては冬場に向けて「FISフリースタイルワールドカップリミテッド」夏場に向けて「ランドベンチャー」が販売されていた。その後はFISとの契約が終了したので冬場は「ワイルドウインド」の名称が使用されている。
ランドベンチャーの中身は標準グレードのXGがベースとなっており、それに専用の外装(フロントグリルやアルミホイール、メッキ装飾、スペアタイアカバーなど)や内装の拡充がある。特にシートは撥水機能がついた、季節を問わず気温を一定に保てる「クオーレ・モジュレ」表皮を採用。但し、XGベースなのでルーフレールは装備されていない。
お値段は5速MTは158万円40円(税込)、4速ATは169万1280円(税込)となっている。
2018年7月にモデルチェンジを実施。3代目の丸っこい、モダンなデザインから歴代モデルに範をとったかのような直線的なデザインへ変更となった。なおバンパー類は細かい所であるが、樹脂製となっている。PVによると悪路に気兼ねなく突入できるようにとのこと。
足周りは伝統のラダーフレームにパートタイム4WDの組み合わせとなっているがフレームにXメンバー・クロスメンバーと言った補強がされ、従来よりもオフロードでの走りに磨きがかかっている。またフレームとボディを繋ぐボディマウントラバーの大型化によって、シャーシからの振動を抑えられている。4WDの操作部分がボタンタイプから従来からのレバータイプになった。
新たな機構に「ブレーキLSDトランクションコントロール」が用意された。4WDのローレンジモード(4L)において、スタックしたタイヤにブレーキをかけて、駆動力を他のタイヤに振り分ける機構を装備、また下り坂におけるブレーキの電子制御によって定速走行をしやすくするヒルセンディングコントロール、逆に坂道発進に便利なヒルホールドコントロールなど現代車らしい電子制御が装備されている。
また安全対策にもぬかりはなく、昨今用意される安全装備は軒並み取り付けられているが、低グレード車には装備が無いので注意。
エンジンはこれまでのK6A型からR06A型エンジンへ変更となった。既にアルトやキャリイなどで実績のあるエンジンであるが、身上である底力に定評のあるエンジンで今後の発展が期待される。
ジムニーはアジア・オセアニア・ヨーロッパなどに輸出、または現地生産をされている。北米モデルについては別項で後ほど紹介する。
インドでは旧型ジムニーシエラベースの「ジプシー」が現在もなお、生産されている。オリジナルに比べてホイールベースが延長され、救急車仕様など様々なバリエーションがある。最近のモーターショーでは「エスケペイド」なるカスタムモデルがでるなど、まだまだ第一線である。そして後述するニュージーランドへ輸出も行っている。
タイやインドネシアにおいてはインド仕様に似たものが「カリビアン」、もしくは「カタナ」の名称で現地生産されていた。既に販売はされていないが、タイではレンタカーとして現在でも観光地で見かける事が多い車種である。
オーストラリアではSJ10の頃より輸出されていたが、お国柄を反映してかピックアップモデルやキャブ「だけ」(キャブシャーシ車)の車が設定されており、「ストックマン(stockman)」の名称で販売されていた。また、GMとの提携により当地のGM系メーカーのホールデンにも供給され、「ドローバー4WD(DROVER 4WD)」の名称で販売された。現在はジムニーシエラがラインナップされ、概ね日本仕様と同一の構成となっている。
一方ニュージーランドは概ねオーストラリアと似たようなものであるが、「シエラ」の名称はグレード名となっており、「ジムニー」と言う名称での販売となっている。なお、どちらの国でも日本では義務付けになっているフェンダーサイドミラーの取り付けがない。また塗装も日本よりも種類もある。なお、現地改造で現行モデルをベースとしたピックアップモデルも存在する。
なおニュージーランドではインドのマルティスズキからの輸入でジプシーが「ファームワーカー」の名称で販売されている。フロントの部分には「SUZUKI」とあるが、グリルには羽のマーク、つまりマルティスズキのマークが入っている。ロングホイールベース仕様で、モデル構成は幌車は多人数乗車モデルとピックアップ、鋼製屋根車は低床とフラットな高床のピックアップ2種類となっている。
ファームワーカーはその名の通り、ニュージーランドの広大な農場で使用される事を目的としており、頑丈で単純な構造ながらも旧態化した旧型モデルをベースとしている。安全基準や排ガスがらみなのか、自動車の登録および公道を走ることは不可能である。
ヨーロッパではスペインのサンタナモータースが現地生産を行っている。名称はかつては「サムライ」と名乗ったが、現在はジムニーと名乗っている。日本では設定の無くなった2WDや幌モデルあり、またディーゼルエンジンが設定されているなど、独自色が非常に強い。かつて東京モーターショーに参考出品の形で展示された。
2011年頃、倒産したらしく現在ではこれらの独自のラインナップが無くなって、日本のものと概ね似たものとなっている。
先述のとおり、ジムニーはかつてのパートナーであったゼネラルモータースを含めて、多くの国に輸出、または現地生産をされている。
かつては北米向けにも輸出されており、ブルート(Brute)もしくはサムライ(samurai)という名称で知られていた。サムライと言う名称自体は北米以外のいくつかの国で見られた名称だが、特に有名なのは北米仕様であろう。
ジムニーが対米輸出がされたのは非常に速く、既にLJ10型の段階でSuzuki Brute(スズキ・ブルート)の名称で輸出が始められていた。LJ20も輸出されており、北米仕様には欠かせないマーカーランプとやっつけ感満載の頑丈な5マイルバンパー対応のフロントバンパーなど、国内仕様とは異なる姿があった。しかし、この当時はスズキ=2輪車メーカーと言うイメージが強く、また販売網も十分ではなかった為、その知名度は後述のサムライに比べれば全然低いものになっている。
そして1985年に登場したサムライは当地でも本格的な4WD機構を持ちながらも、コンパクトな車格で人気を博した。日本でも割合に知られた存在で、サムライのプラモデルが販売されたほどである。ジムニー1300(JA51型)に相当するモデルがベースとなっており、違いはマーカーランプの設置やマイル表記など一般的な北米仕様のセオリーにならったものであった。
固定層をつかんで人気を博したサムライに暗雲が立ち込めたのは1988年、アメリカの月刊誌「コンシューマー・レポート」に転倒しやすいと書かれてしまったのである。これがけちのつきはじめで、これをテレビ番組に取り上げられた事から、集団訴訟や購入代金返還運動へつながってしまったのである。訴訟は最終的には運転者の無謀運転や道路状況に原因ありと言う事でスズキの勝訴であったが、これによりイメージががた落ちとなった。しかし、それでもバネレートを柔らかいものにしたり、足回りをワイドトレッドのものにしたりと逆風をはねのけるようなマイナーチェンジを行ってきたが、とどめをさすような関税引き上げでサムライは現地生産車である実質的な後継車のスズキ・サイドキック(エスクードの現地名)にバトンを渡す事になった。それでも1995年までは輸出が続けられていたので、かなり長寿なモデルである。
なお、スズキ自動車は2012年に4輪の撤退をしてしまった為、再参入は絶望的である。
極低速にあって、しかし岩などでストールしないような底力を必要とするようなトライアルの世界では最後の2ストであるSJ30が鉄板であると言われている。絶対的なパワーでいえば、以降のモデルにかなうべくもないが出力特性や絶対的な軽さから来る走破性は何物にも代え難い。他にもボディがボコボコになっても残存数が少ない初代に比べて、比較的玉数の多い2代目からの車体の流用が容易である事情もある。搭載されるLJ50型エンジンはポロンポロンとリズミカルな音を立て、SJ30はボディは最軽量にすると700キロを切る。「うわぁ…」と思うような極悪路でもエンストすることなく涼しげな顔で難なく切り抜けるその姿は局地戦闘機と言うあだ名も存在する(このあだ名はそれ以外にもオフロード以外はてんでダメダメな意味もある)
無論、以降のモデルにあっても戦力が劣ってるはずもなく、むしろ最新式はパワフルなエンジンによって交通の流れに難なく乗れるなど、本当に道を選ばないモデルとなっている。リジットサスの特性から来る悪路走破性は日本の4WDの中でもトップクラスであり、ラダーフレームの使用によって変形を恐れることなくオフロードに突っ込んでいけるので、オフロードでの光景は大型のランクルらに交じって、ジムニーも一緒にという光景もしばしばであるが、軽さが身上のジムニーは大型クロカンを時としてカモにする事が出来る程である。殊に雪道などで、より大きな車両が自重で苦労する所をジムニーはスイスイ行ける評価もある程である。この為、時としてジムニー無双なシーンがしばしば見られる。
記憶に新しい2014年の記録的な大雪の際、大型トラックの救出にジムニーが活躍した動画があげられている。無論、掛け値なしの本物である。こうしたジムニー乗りはドライブテクニックや必要な道具を完備しているので、誰でもと言うわけにはいかないのだが、それを差し引いても絶対的なパワー以上に秘めたるポテンシャルが高い事が短い動画に凝縮されている。
https://www.youtube.com/watch?v=HcX5333q5i4
このようにクロカン車としては敵なし....と言いたいところなのだが、それでもいくつかの弱点がある。
1つ目は絶対的なパワーである。軽ジムニーの64馬力はもちろん、シエラの102馬力も1トンを超える重量を鑑みれば数字の上では非力であり、ランクルやラングラーが300馬力を超えるパワーに物言わせてゴリ押しで走破する中でどうしてもパワーは見劣りする。その分、MTジムニーはクロカン車の割には燃費は良いのだが。
2つ目は特にオンロードでの乗り心地である。現行モデルでも船のようなユラユラ感がつきまとい、些細な凸凹でも大きな突き上げがある。....が、ジムニーの価格は、オンロードでも快適な乗り心地を実現したプラドやラングラーと比較すると2倍以上の差がある。ましてランドクルーザーやレンジローバーといった高級オフローダーと比較するのは間違いといえる。パッソとクラウンを比較しているようなものなのだ。
3つ目は積載量の小ささである。軽自動車である以上、ボディサイズの小ささは如何ともし難いが、普通車モデルのシエラでも車内サイズは軽ジムニーと全く変わらない。現行モデルは後席を倒すことでフルフラットになるよう工夫されているが、それでも車内容量はアルトにも劣る。5ドアモデルの登場が切望される理由となっている。
軽自動車として見ると、燃費が悪い、小回りが利かない、積載性(ry ....といった欠点が目立つが、普通の軽自動車の使い勝手を求める人はハスラーを買いましょう。なお、現行ジムニーは真四角なボディとアイポイントの高さ、ドアウィンドウの切り欠きのため、とても見切りがよく、オフロードに一切行かない人にも「運転しやすい」と好評だったりする。
現在ではこのクラスはジムニーの独壇場であるが、かつてはいくつかライバル車が存在した。
有名なのは三菱自動車から販売されたパジェロ・ミニである。本来、ジムニーになるかもしれなかったこの車は1994年に登場するや否や、スタイリッシュなデザインなどで高い人気を獲得した。その衝撃はジムニーに大きな影響を与え、急遽コイルサス車をラインナップした程である。しかし、ラダーフレームではなくモノコック(正確にはモノコックボディにフレームを溶接したビルトインフレームであるが)である事など本格的なクロカン車というよりはSUVであり、オフロードではジムニーには及ばなかった。それでもダート路や雪上路と言った場面ではパジェロミニに軍配が上がる事もあった。その後は日産にもOEM供給されて日産・KIX(キックス)として販売されたが、販売台数が減ってきた事やエコカー減税に対応していないことなどから2012年に生産中止となった。
ダイハツからもライバル車がテリオスキッドの名前で販売された。1998年に軽規格変更に合わせて販売が開始された。それなりに機構はオフロードに対応していたが、搭載されているシステムを比較すればそもそも比べる方が間違えているようなもので、極悪路などを走る車ではなかった。安全性に関しては高評価を得ており、また派生車や特別仕様車を設定するなどライバル対策に抜かりはなかった。2012年に生産中止となった。
ジムニーを語る上では宇宙刑事シリーズは外せない。何故なら、ギャバン・シャリバン・シャイダーの三部作全部に出演しているからである。軽さが身上のジムニーはアクションにもうってつけであり、ドルギランなどのメカに比べれば特に改造もなく、一見すれば地味かもしれないが、所狭しと画面を駆け巡るので地味どころか、視聴者に強烈な印象を残した。宇宙刑事で話が通じる事もあるので、その人気がうかがえよう。
モデル | 車体形状 | 色 | 特徴など | |
ギャバン | SJ30FK | ハーフメタルドア | 赤 | ナンバーが何故か普通車登録。 |
シャリバン | SJ40 | ハーフメタルドア | 白 | ジムニー1000。シャリバン役の渡氏曰く「狭くて寒い」 |
シャイダー | SJ40 | ハーフメタルドア | 青 | ジムニー1000。黄色いロールバーやグリルバー等を設置 |
映画化の際にJB23ジムニーが登場した。やはり宇宙刑事と言えばジムニーという具合にスタッフもよくお分かりの様子である。スタッフGJ!
ジムニーかわいいよジムニー ジムニーがいかにタフか分かる動画
不躾棒三本御大によるジムニーインプレッション とあるユーザーの作成したジムニーが欲しくなる動画。
掲示板
64 ななしのよっしん
2021/05/22(土) 17:28:06 ID: JyqQBwACuj
街乗りしてる人めっちゃ見かける
見た目が良すぎるせいで燃費とかどうでもよくなるからね仕方ないね
65 ななしのよっしん
2021/12/25(土) 16:08:13 ID: UAbAfcplEJ
新旧共に乗っていて楽しい
マジで燃費向上したら毎日が楽しいだろうなぁって思ってる
頑張ってスズキ♡
66 ななしのよっしん
2022/03/18(金) 16:27:29 ID: UCed7+CLdC
現行ジムニー、燃費は今どきの軽としてはとても悪い(特にAT)が、プラドに比べるとマシ、ランクルよりは遥かにいいレベルだから、趣味クルマとかクロカン車として考えると十分許容範囲なんだよね。独身ならメイン車として使えなくもない
実燃費はエスクード(クロカンではなくCUVだが)とほぼ同等かな。
ただ空力悪いボディのせいで高速走行だと目に見えて燃費が悪化するから、高速道路向きではないね
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急上昇ワード改
最終更新:2025/04/01(火) 19:00
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