ステイゴールドサンク
ステイゴールド産駒とは、日本の種牡馬ステイゴールドの子供たちのことである。
同一年での春秋グランプリ制覇を成し遂げたドリームジャーニー、史上7頭目のクラシック三冠達成馬であるオルフェーヴル、二冠馬にしてGⅠ6勝馬ゴールドシップ、天皇賞連覇を遂げたフェノーメノ、凱旋門賞で2着という結果を残したナカヤマフェスタ、障害GⅠ9勝のオジュウチョウサンなど、錚々たる顔ぶれである。
産駒成績はドリームジャーニーやレッドリヴェールら2歳でGⅠ勝利を飾る馬がいたり、オルフェーヴル、ゴールドシップといったクラシック戦線の中心に立つ馬などもおり幅広い。近年ではマイネルファンロン、アフリカンゴールド、ステイフーリッシュといったほぼ最終世代である2015年産駒が相次いで平地重賞を勝利、宝塚記念に出走して話題を呼んだ。
父に似たのか、何かのきっかけで突然覚醒して本格化する馬が多いらしい。
適性は主にステイゴールド自身も得意とした芝の中長距離。パワーやスタミナの要る馬場に強く特に宝塚記念と有馬記念の両グランプリにおいては一時期ステイゴールド産駒が圧倒的な勝率を誇った。両グランプリの勝ち数は父SSの輩出した産駒の合計を超えている。
また3頭が4回天皇賞(春)を制覇しているほか、2頭の障害GⅠ王者も誕生。
特にオジュウチョウサンは中山グランドジャンプを5連覇含む6勝、中山大障害3勝など空前絶後の大記録を達成して「絶対王者」と呼ばれる程の名馬となり、障害レースそのものの知名度を高める程の人気馬となった。2021年末から障害馬としては異例のJRA現役賞金王にもなっている。
逆に東京競馬場や短距離戦ではイマイチ(というより他の種牡馬の系譜がそちらに特化していたり主目標としている事が多い)で天皇賞(秋)やジャパンカップは勝ち馬がいないが、アドマイヤリードやインディチャンプといった東京競馬場でのマイルGⅠ王者も排出している。
小柄な産駒が多いためか体格や重量が影響する牝馬戦やダート戦線も苦戦傾向であった。
また特筆すべきは海外適性の高さで、凱旋門賞2着3回、香港GⅠを2勝、シンガポールG1馬やサウジアラビアGⅢ、ドバイGⅡでも勝ち馬を輩出するなど海外の大舞台では予想外の激走をする事も少なくない。
なお、母父メジロマックイーンとの通称「ステマ配合」は日本競馬史上でも最高クラスのニックスとなり、GⅠ合計はなんと15勝、うちクラシックGⅠは5勝、春秋グランプリ8勝という絶大な成績を叩き出し話題となった。(SS一族を見ていると感覚が麻痺しがちだが、本来同じような血統から重賞馬が複数出たり、GⅠ馬の配合を真似て重賞馬が出るだけでも十分に成功の部類である)
ステゴの孫世代のGⅠ馬も現在全てステマ配合の末裔となっている。
ちなみにステマ配合の要である
「足元に不安のある大型馬の気性難血統を頑丈で小柄な気性難血統で気性難に目を瞑って中和する」
という理論は超気性難のドリームジャーニーやオルフェーヴルらが実証しているが、この理論は稀に
「500キロ超えの極めて頑丈な巨体と無尽蔵のスタミナを持つ超気性難の怪物」
を誕生させることとなった。
デビュー前既に500キロを超えており度々故障に泣いた母父メジロマックイーンのゴールドシップや、ステマ配合ではないもののやはり540キロもの巨体と体質の弱さがネックだったシンボリクリスエスを母父とするオジュウチョウサンらである。この2頭はステイゴールド産駒の中でもトップクラスの人気馬という共通点もある。
活躍の一方で、産駒はやたらと気性の悪い馬が多く、落馬や逸走、他馬との喧嘩、調教再審査、その他様々な暴挙や奇行は日常茶飯事。去勢されてセン馬になった者もちらほら。
気分次第で凄まじい勝負根性を見せて激走したかと思えば大惨敗したりとムラッ気が激しい馬も少なくないため競馬ファンにとっては最高のエンターテイナーであり、馬券師にとっては最恐の存在である。
性格もおおよそ気性難がデフォルトではあるが、洒落にならないほど凶暴、極度のワガママ、並外れて神経質、極端な負けず嫌い、賢すぎて制御不能、など千差万別。
父が人気だったからというだけではない、濃い個性を備えた人気馬を多数輩出している。
やたらと父の母父であるディクタスに似た白目むき出しの眼光(通称「ディクタスアイ」)を飛ばす事に定評があるが、孫世代にもこの眼が引き継がれる傾向にある。
2019年2月24日(日)中山11Rの中山記念(GII)にてウインブライトが勝利し、大台である産駒JRA重賞通算100勝目を飾った。歴代5頭目の記録となる。
2021年9月5日(日)新潟11Rの新潟記念(GIII)にてマイネルファンロンが勝利。JRA重賞通算113勝とヒンドスタンに並ぶ4位となった。
同年12月25日(土)には中山10Rの中山大障害(J・GI)でオジュウチョウサンが勝利し、JRA重賞通算114勝でサンデーサイレンス、ディープインパクト、キングカメハメハに次ぐ単独4位に浮上している。
2022年2月13日(日)には阪神11Rの京都記念(GⅡ)にてアフリカンゴールドが勝利。大種牡馬である父のサンデーサイレンスに並ぶ17年連続産駒重賞勝利という記録を達成した[1]。
なお、なんとこのアフリカンゴールドはステイゴールドとその子達が散々煮え湯を飲ませたゴドルフィンの所有馬である。
同年2月16日にはサウジアラビアのレッドシーターフH(GⅢ)をステイフーリッシュが逃げ切り勝利。実に3年9か月振りの勝利で日本馬としては同レース初の勝ち馬となった。
更に同年3月26日(土)ステイフーリッシュはドバイゴールドカップ(GⅡ)を勝利。父が激走したドバイの地で国際重賞2勝目を挙げた。このレースも日本馬初勝利である。一度は抜かれながらも驚異的な末脚で競り落とした相手は、またしてもゴドルフィンの馬であった。
同年4月16日(土)にはオジュウチョウサンが中山11Rの中山グランドジャンプ(J・GⅠ)を勝利。これにより産駒は2009年のドリームジャーニーの宝塚記念から14年連続でのGⅠ勝利となり、父サンデーサイレンスに並ぶ1位タイの記録になった。
孫世代もオルフェーヴル、ゴールドシップらの産駒が次々とGⅠ勝利を達成。ドリームジャーニーやフェノーメノらは種牡馬を引退してしまったが、気性難過ぎて一時引退していたナカヤマフェスタは重賞馬の輩出で種牡馬に復帰。インディチャンプや孫のエポカドーロらも種牡馬入りし数年後には産駒が登場予定。ラストクロップ直前のステイフーリッシュも海外重賞などを勝っているので、上手く行けば種牡馬入りが見込めるだろうか。
現在のところ孫世代でG1級の活躍をしているのは牝馬が多く、ラッキーライラックがG1合計4勝、ユーバーレーベンが新馬戦以来の勝利をオークスで飾り、マルシュロレーヌが凱旋門賞より難しいとさえ言われた米GⅠのBCディスタフに勝利し日本調教馬初の海外ダート国際GⅠ勝ち馬になった。更にショウナンナデシコは牝馬初のかしわ記念制覇を成し遂げており、オルフェーヴル産駒を筆頭にダートでの勝率も高い。
一方の牡馬は地方でタニノタビトが史上五頭目の東海三冠を達成。JRAでは皐月賞馬エポカドーロに続く牡馬のGⅠ勝利に期待がかかる。
現役時代に文字通りの意味で紆余曲折を辿りながら長く愛され走り続けたステイゴールドの血は日本競馬界にしっかりと根付き、今日もどこかで黄金の旅程は続いている。
掲示板
238ななしのよっしん
2023/01/10(火) 21:35:49 ID: yPh4QO6Wap
239ななしのよっしん
2023/01/12(木) 01:05:37 ID: 7KA1ZaB905
240ななしのよっしん
2023/01/15(日) 08:40:07 ID: 3s0G0XedI5
>>236 ハーツの晩成はメンタル由来 ステゴの晩成は身体由来って感じやからな
身体の頑丈さが違うから言うほどハーツは晩成で結果出さない
クラシックから既に仕上って強いがそこで無理使いしなきゃ古馬で成長する馬で、ステゴは4歳秋くらいでようやく競馬覚えて体が仕上がる馬って印象
急上昇ワード改
最終更新:2023/02/07(火) 14:00
最終更新:2023/02/07(火) 14:00
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