ステルヴィオ(Stelvio)とは、2015年生まれの日本の競走馬である。鹿毛の牡馬。
主な勝ち鞍
2018年:マイルチャンピオンシップ(GI)、スプリングステークス(GⅡ)
2015年1月15日にノーザンファームで生まれ、サンデーレーシングのクラブ馬として100万円40口で募集された。
父ロードカナロアは香港スプリント2勝を含むGI6勝を成し遂げた名馬で、ステルヴィオはその初年度産駒にして初仔。
母ラルケットはGⅢのクイーンカップで3着のほか、条件戦を4勝した馬で、その母母母スイートコンコルドはパーソロンとスイートルナの間の産駒…つまりシンボリルドルフの全姉である。なお、ラルケット産駒はステルヴィオの全妹ウンブライルがNHKマイルカップ2着などの成績を収めている。
母父ファルブラヴはジャパンカップを含むGI8勝という欧州の名馬で、引退後は主に日本で種牡馬として繋養されていた。
馬名の由来は「イタリア北部にある国立公園の名。母、兄名からの連想」。母ラルケットの由来がイタリア語で弓、兄ボルゲーゼの由来が「ローマにある公園名」であることに因んだと考えられる。
美浦の木村哲也厩舎に入厩し、6月初週の芝1600mの新馬戦に出走。クリストフ・ルメールを鞍上に単勝3.7倍の2番人気に支持され、好位でレースを進めると上がり最速で直線での追い比べを制し1馬身半差以上付けての勝利。これが新種牡馬ロードカナロア産駒の初出走であったが、初出走での初勝利となった。
続いて8月に1800mのOPであるコスモス賞に出走。単勝1.3倍の圧倒的人気に応え、中団後方から進出して直線で先行各馬を差し切り、道営のミスマンマミーア[1]とのクビ差とはいえ鞭も使わず勝利。
10月のサウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ)に出走し、単勝2.6倍の一番人気に支持されたが、外枠の影響もあってか後方から上がり最速で猛追もレコードのダノンプレミアムに1馬身半差以上付けられて2着。
12月の朝日杯フューチュリティステークス(GI)に出走し、クリスチャン・デムーロ騎手を鞍上として3番人気[2]。中団後方から追い上げたものの直線で挟まれ、結果は3馬身半差つけられて再びダノンプレミアムの2着となり、鞍上は距離が短いとコメントを残すことになった。因みにこのレースではステルヴィオの土田祐也調教助手が「馬がよく躾けられ、美しく手入れされ、かつ人馬の一体感を感じさせる引き馬が行われているか」を表彰するベストターンドアウト賞を獲得した。
3月のスプリングステークス(GⅡ)に再びルメール騎手とのコンビで出走し、単勝2.3倍の1番人気に支持された。最後方からの競馬での敗北を踏まえて中団に付けると、上がり最速でなんとか先頭のエポカドーロとの写真判定に持ち込みハナ差で勝利。ロードカナロア産駒の重賞初制覇こそ1月のアーモンドアイに先を越されたが、クラシック三冠に向けて勢いをつける結果となった[3]。
4月の皐月賞(GI)は大本命扱いであったダノンプレミアムが挫石の影響で出走せず、弥生賞でダノンプレミアムの2着であったワグネリアンが1番人気となる中、僅差で2番人気に支持された。パドックでテンションの高さを見せつつ迎えたレース本番は、スタートの影響もあり後方に付けることとなり、人気馬が悉く後方から届かず、前回破った7番人気エポカドーロが勝利。2着に9番人気サンリヴァル、3着に8番人気ジェネラーレウーノと波乱の結果となる中で上がり最速をだしたものの4着となった。
木村哲也調教師はこれがダービー初出走となる5月の東京優駿(GI)。復帰したダノンプレミアムが1番人気[4]となる中、ルメール騎手鞍上の同父アーモンドアイが牝馬二冠になっているとはいえ距離不安もあってか6番人気。後方からの競馬となったが、ワグネリアン1着、エポカドーロ2着となる中で差を詰め切れず8着に終わった。
放牧から復帰した秋の初戦は10月の毎日王冠(GⅡ)。3番人気に支持され、レースでは中団から上がり最速で追い上げたもののアエロリットに1馬身差以上付けられ3着キセキとクビ差の2着。
11月にはウィリアム・ビュイック騎手を鞍上[5]に迎えてマイルチャンピオンシップ(GI)に出走。5番人気となったが、ゲートで頭に気合を入れられたりしつつ、レース本番では好位のインに付けると直線で先頭に立ち、ペルシアンナイトをアタマ差で退けて勝利。木村哲也調教師はこれでGI初勝利、ビュイック騎手もJRAでのGI初勝利となった。
この後は放牧に出て、年末の有馬記念のファン投票で15712票を獲得し21位になったり、年明けのJRA賞最優秀短距離馬投票で2票獲得したりして3歳を終えた。
4歳初戦は2月の中山記念(GⅡ)[6]に丸山元気鞍上[7]で出走。2番人気に支持され、上がり最速を出したがウインブライト、ラッキーライラックに次ぐ僅差の3着。
3月の大阪杯(GI)は8頭のGI馬が出走する豪華メンバーとなる中で6番人気。好位に付けたものの、距離が長かったのか上がりが最遅となり最下位の14着に終わった。
マイルに戻り、ダミアン・レーン騎手を鞍上に6月の安田記念(GI)に出走。5番人気に支持されたが、レースではスタートで出遅れ、末脚を繰り出したものの8着。1800m以下では馬券圏内を外したことはなかったがここにきて掲示板外となった。
同月行われた宝塚記念のファン投票では15816票を獲得し17位となった。7月には距離短縮してスプリンターズステークスに出走することを発表したものの右目に外傷を負ったため回避となった。年末の有馬記念のファン投票では2757票で53位となった。
5歳初戦は3月の阪急杯(GⅢ)で復帰。芝1400mのレースに丸山鞍上で出走して4番人気に支持されたが、スタートが悪かったこともあり5着に終わった。レース前には木村調教師が、結果次第で喉鳴りの手術を考えるとコメントしていたがこの際は見送られた。
続いて同月の高松宮記念(GI)に出走。初の芝1200mで7番人気となり、中団からの競馬で9着となった。
5月には京王杯スプリングカップ(GⅡ)に出走。鞍上が川田将雅となり4番人気に支持されると、レースでは4番手に付けて追い上げたものの、逃げ切ったダノンスマッシュ[8]には1馬身以上の差を付けられ敗れたが、ここで久しぶりの2着となった。
この後は動きに硬さが出たため目標としていた6月の安田記念を見送り、ルメール騎手と再びコンビを組む予定だった8月のキーンランドカップも札幌への輸送で熱発したため回避した。因みに宝塚記念のファン投票では766票を獲得して82位であった。
10月のスワンステークス(GⅡ)では池添謙一騎手が鞍上となり3番人気に支持された。レースでは5番手に付けたが3コーナーの下りで挟まれたこともあり、11番人気カツジから1馬身差の2着。
マイルチャンピオンシップには出走せず、次走は12月の阪神カップ(GⅡ)。2番人気に支持されたもののスタートが不調で最後まで伸びず12着に終わった。
有馬記念のファン投票は905票で87位。GⅡでの2着は2度あったもののこの年も未勝利で5歳を終えることとなった。
3戦連続芝1400mのレースに出走してきたが、6歳初戦はなんとダート1400mの根岸ステークス(GⅢ)。横山武史を鞍上に3番人気に支持されたが後方からの競馬で10着[9]。ここでの成績次第でフェブラリーステークスも考慮されていたが当然出走せず、代わりに以前からの症状の悪化もありここで喉の手術を受けることとなった。
7月には木村調教師の不祥事による調教停止処分で岩戸孝樹厩舎に移籍し、復帰戦は9月の京成杯オータムハンデ(GⅢ)。58㎏のトップハンデで8番人気となって迎えたレースは、好位に付けたが7着。
続く10月のスワンステークス(GⅡ)では和田竜二騎手が鞍上となり6番人気に支持された。後方から追い上げたが坂で止まって5着となり、前年のスワンステークス以来の掲示板となった。
11月には木村調教師の調教停止期間が終わり再び木村厩舎所属となり、阪神カップに出走ともされたがここは出走せず6歳を終えた。
7歳初戦は1月の京都金杯(GⅢ)。GI馬ということもあってかここでもトップハンデとなる58㎏の斤量で臨み、9番人気に支持され最後方から追い上げたが8着。
レース後には繋靭帯炎を発症。京王杯スプリングカップでの復帰も検討されていたが繋靭帯炎が再発し断念。5月にJRAの競走馬登録が抹消された。
21戦4勝 [4-5-1-11]。最初に生まれ、最初に勝利したロードカナロア産駒として、3歳でGI馬としての栄光を手に入れたが、4歳以降は厳しい戦いとなった。
当初の報道では引退後は乗馬とされていたが、6月にアロースタッドで種牡馬入りすることが発表された。
種付け料80万円で初年度の2023年は91頭を集めた。当初乗馬と発表されたことを思うと結構集まった方とも言え、産駒のデビュー後に期待したいところである。
因みに2026年まで2年続けて受胎条件で種付した場合、翌年より永久種付権利を獲得できるらしい。
| ロードカナロア 2008 鹿毛 |
キングカメハメハ 2001 鹿毛 |
Kingmambo | Mr. Prospector |
| Miesque | |||
| *マンファス | *ラストタイクーン | ||
| Pilot Bird | |||
| レディブラッサム 1996 鹿毛 |
Storm Cat | Storm Bird | |
| Terlingua | |||
| *サラトガデュー | Cormorant | ||
| Super Luna | |||
| ラルケット 2005 青鹿毛 FNo.11-c |
*ファルブラヴ 1998 鹿毛 |
Fairy King | Northern Dancer |
| Fairy Bridge | |||
| Gift of the Night | Slewpy | ||
| Little Nana | |||
| アズサユミ 1995 黒鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo | |
| Wishing Well | |||
| ファーストクラス | トウショウボーイ | ||
| スイートコンコルド | |||
| 競走馬の4代血統表 | |||
クロス:Northern Dancer5×4(9.38%)
掲示板
1 ななしのよっしん
2024/09/14(土) 10:45:59 ID: Q6WZlDg0yR
以下宇宙のステルヴィア禁止
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/09(火) 19:00
最終更新:2025/12/09(火) 18:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。