スペック(バキ)とは (スペックとは) [単語記事]

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スペックとは、板垣恵介の漫画『バキ』に登場した最凶死刑囚のひとり。CV.茶風林

コノワタシニモシ概要トイウモノガアルノナラ……

アメリカの死刑囚。5分間の無呼吸運動が可能な驚異的心肺能力を持ち、水深200メートルに停泊した潜水艦内の監獄から泳いで脱走。ついでに日本に来る前に、最大の武器である無呼吸連打で自由の女神像を破壊していった（海兵隊による「戦争（じっせん）以上に国防的な作戦」により女神像の倒壊は回避。お疲れ様です）。

日本に現れると、死刑囚の中で最初に刃牙に接触。何の意味もなく自分の頬を拳銃で撃ち抜いたあと握手を求め、応じた刃牙に切り落とした手首を握らせるという残虐性を見せつける。しかもその際に「オマエノ愛スル者ノ手ダゼエッッ」と言い放ち各所を騒然とさせたが、次の回でモブですらない警官の手首と判明した。この行為に刃牙は「アイツにソックリだッッッ」という感想を残している（アイツとは言うまでもなく勇次郎のこと）。

その後、あっさり警官に連行されるが、この男が留置所なんぞに閉じこめておけるわけもなく、壁や鉄格子を破壊して留置所をホテル代わりに利用する。これは後のオリバやゲバルと同じような立場といえる。

ご老公により格闘家 vs 死刑囚の幕開けが宣言されてからも刃牙をつけ狙い、梢江とデートする刃牙をストーキングして襲いかかろうとするが、そこに花山薫が乱入してスペックを連行。その際、刃牙にキスされていた梢江は、背後に迫ったスペックにも、それをふん捕まえて連行していった花山の存在にも気付いていなかった。気付けよ。

花山と激突したスペックは、花山に女神像も破壊する無呼吸連打を浴びせるが、花山は防御せず逆に一撃でスペックを吹き飛ばす。ここで花山がパンチとともにスペックに対し「まだやるかい」と繰り返すシーンはバキ史上屈指の名言であり名場面である。スペックも花山の口に銃弾を突っ込み噛ませて爆発させるという外道極まりない反撃をするが、顔面が爆発しても死なないのが花山。ビビッたスペックを街灯まで殴り飛ばしてＫＯ、警視庁に「みやげだ」と連行する。

が、警視庁でスペックは復活。その場にいた警官を全殺しにし（何故か園田だけは生きていたが）、帰ろうとしていた花山の乗っていた車をひっくり返し再戦開始。奪った警棒で散々殴ったのちに、スペックは銃を取り出して花山の両膝を撃ち抜き、花山の顔面を試し割の理論で散々踏みつけ、さらに花山の口の中に銃を突っ込むが、花山は頬を撃たせてマウントポジションに持ち込みスペックをタコ殴り。追いつめられたスペックは閃光手榴弾で花山の視界を奪い、完璧な裸締めで勝負をかけたが、花山は握撃でスペックの腕を粉砕。最後は花山の耳に一本抜き手を決めるが、その握力に喉を粉砕されて敗れた。

その後、敗北を知ったスペックの身体は急激に衰え、実年齢は97歳だったという衝撃の事実が明らかになったところで、出番は終了。死刑囚5人のうち最初の敗北者となった。

死刑囚最初の脱落者だが、花山とのバトルは多くの読者が死刑囚編のベストバウトに挙げるほど人気が高い。読者の斜め上を行きすぎてわけのわからなくなったドリアン、見る影もないヘタレぶりを晒したシコルスキー、本部に負けた柳ら、その後の死刑囚たちが軒並み無様な姿を晒した中で、最初から最後まで読者にインパクトを残し死闘らしい死闘の末に敗れ去ったスペックは、死刑囚の中で最も出番は短かったが最も読者の期待に応えた存在だったといえるかもしれない。