スリーパー(ヨーヨー)とは (スリーパーとは) [単語記事]

スリーパー(Sleeper)とは、ヨーヨーのトリックの一つ。
ハイパーヨーヨーでの名称は「ロングスリーパー」だが、ハイパーヨーヨー以外では、「スリーパーをどれだけ長く続けられるか競う競技」のことを指す。

概要

現代のヨーヨーは、ヨーヨーを振り下ろすと、ストリングの先で空回りをする。この状態をスリープという。
この状態を作るトリックが「スリーパー」である。

すべてのプレイヤーが習得する基本中の基本トリックであり、ある程度上達してからも、「ヨーヨーをまっすぐ投げられているかどうか」を見るために、たまには練習してみることが推奨される。

この「スリーパー」の時間のみを記録する競技のことを「ロングスリープコンテスト」と呼ぶ。
大会のサブイベントとして行われることも多い。

ルールによって、最後にキャッチが必要(キャッチできなかった場合、記録なしになる)なものと、不要(停止するまでの時間を計測)なものがある。
また、下記の「リフトスリーパー」「パワースリーパー」が許可されるかどうかも異なる。

原則として、ハイパーヨーヨーでは「要キャッチ・パワー禁止・リフト禁止」、一般的な大会では「キャッチ不要・パワー可・リフト可」である。

今のヨーヨーは、特別なメンテナンスや改造をしなくとも十分なスリープ時間を確保できる。ストリングプレイ機なら無改造でも10分ぐらいは回ってしまう。
そのため、「このトリック/コンボをするのに、このヨーヨーではスリープ時間が足りない」ということはまずない。
したがって、フリースタイルでスリープ力が問題になることはあまりない。

しかし、スリープレコードでは1秒でも長くスリープさせたい。そのような場合は問題になる。

無制限部門 30分28秒30
- 大会：2012 ワールドヨーヨーコンテスト
- プレイヤー：Sim pson Wong Wai Sheuk
- ヨーヨー：C3ヨーヨーデザイン・BTH
固定軸部門 3分51秒54
- 大会：2009 固定軸限定ロングスリープコンテスト
- プレイヤー：Tim Red mond
- ヨーヨー：ヨーヨージャム・DJ

ロングスリープコンテストは、市販されているヨーヨーでなければ記録が認められない。
自作のヨーヨーでの記録は、参考記録である。
そのため、「市販扱い」にするために、各社からロングスリープ専用ヨーヨーが若干数発売されることがある。

このようなスリープレコード専用ヨーヨーは、ロングスリープのためだけに作られている。
通常のトリックに使うと重すぎて手を痛めたり、パーツが壊れてしまうことがある。
そのため、「スリーパー」以外のトリックには使わないこと。

とてつもなく重い（80～250g）
慣性モーメントを稼ぐため、外周に比重の高い金属(真鍮・ステンレスなど)を用いる
摩擦力の力のモーメントを小さくするため、ベアリング径(固定軸の場合は軸径)は小さい。
- ただし、現在では下記のコンケイブベアリングの方が優先され、径は普通のサイズのことが多い。
ストリングがベアリングの真ん中に来るよう、中央がへこんだコンケイブベアリングが採用される。

スリープレコードの際は、つまみ上げたストリングを左右にひねることで、ヨーヨーの傾きを調整することができる。

通称「シャーク投げ」。

スローの際にフリーハンドを添えることで、すぐに「リフトスリーパー」の形を作る。
周回半径が狭まることで、より強くスリープをかけることができる。

通称の「シャーク投げ」は、元々「スピンタスティクス・タイガーシャーク」を使うときのテクニックだったことによる。

トリック名	セット	規定回数・ルーリング
スリーパー	ベーシックトリック Set1	5秒
パワースリーパー	ベーシックトリック Set2	5秒ストリングが伸びきる前に指をかける