ズゴック(Z'GOK)とは、アニメ「機動戦士ガンダム」に登場するMS(Mobile Suit、モビルスーツ)、架空の人型機動兵器、人型ロボット兵器の一種である。
概要
ジオン公国軍の水陸両用型モビルスーツでモビルアーマーの開発を手がけているMIP社の傑作機。ジャブロー攻略戦で活躍。先発のゴッグに比べ陸上での活動を重視して作られており、陸戦用MS並みの活躍を見せた。対MS戦においてもパイロットの腕次第では白兵戦用MS並みの働きをした。
水冷式と空冷式を併せた冷却機関のおかげでジェネレーター出力も2480kwと高出力を実現し(ちなみにガンダムのジェネレーター出力は1380kw)、収束率の高いメガ粒子砲を両腕に搭載することを可能にした。またズゴックの特徴でもあるアイアンネイルは、熟練したパイロットならば一撃でGMクラスのMSのボディを貫通したりマニピュレーター並みの細かい作業をこなしたりすることが出来るスグレモノである。
本来はMSM-04の型式番号をもらうはずだったが、開発が遅れた為この番号をアッガイに譲りMSM-07の型式番号を冠した。水陸両用MSの中では総合的な評価が最も高く、これ以降に開発された水陸両用MSの殆どは総合評価でズゴックを超えることは出来なかったが、ジャブロー攻略作戦失敗後は徐々にジオン軍は地球での勢力を失っていき、それに伴いズゴックも活躍の場を失っていった。
ちなみにZZガンダムにも登場(但し所有者による改造が施されている)、ジュドー・アーシタが搭乗した。ちなみにその回はジュドーとイーノが女装し、登場するMSもゴッグにアッガイ(inハマーン)、さらにはMSVからアッグガイというジオン水泳部祭り。ジュドーが乗ったズゴック以外にも、変なポーズで飾られているシャア専用(っぽい色の)ズゴックも一瞬だけ登場する。
派生機
- MSM-07S シャア専用ズゴック(ズゴック後期生産型)
- 赤というか朱色。ジャブローにて腕部クローでジムを貫き、かがんだ状態から立ち上がる一連のシーンはシャアの復活を象徴する有名なシーンである。劇場版『哀・戦士』の看板では爪が4本だった。カニのようなフォルムから「赤蟹」と呼ばれたりジャブロー内でかけずり回る姿から「ゴキブリ」(多分蔑称というより愛称)と呼ばれたりする。
- 実はS型は後期生産型にあたる為、厳密に言うと『シャア専用』ではない。

![シャア専用ズゴック 02]()
- MUGENではロボット系キャラの中では割と出番が多い。
- MSM-07E ズゴックE
- 改良機。ポケットの中の戦争に登場。Eとは実験機を表す「Experiment」の略。爪は4本に増えており、色調は淡い水色に変更されている。水中巡行時には背中に専用のジェットパックを取り付け、手足を縮めて水の抵抗を軽減する。劇中ではサイクロプス隊の隊長・シュタイナーが序盤にて搭乗した。
- 当時「0080」のMSで、意外にもガンダムNT-1アレックスやザクⅡ改、ケンプファーなどよりも早く一番最初にプラモデル化された。
- MSM-07Di ゼーゴック
- MS-IGLOO黙示録第1話に登場。モビルダイバーシステムという、所謂『使い捨て兵器』。衛星軌道上から降下し大気圏を突破、地表の施設等に攻撃を仕掛ける方法をとるため、「ズゴックが空を飛んでいる」「宇宙空間にズゴックがいる」などといった衝撃的なシーンを残した。
- ズゴック自体は管制ユニットとして使われており、元々のズゴックの部分は胴体と左腕ぐらいしか残っていない。管制ユニットにズゴックが選ばれたのは、水中用MSのズゴックが気密性に優れていたことと、ジェネレーターの出力が高いこと、地球での制海権を失ったジオンにとってズゴックは最早必要ではなかったことなどが挙げられる。劇中ではヴェルナー・ホルバイン中尉が搭乗し、最後の出撃でマゼラン級戦艦1隻、サラミス級巡洋艦4隻の撃沈という戦果を挙げている。
- MSM-07N ラムズゴック
- 改良型。『MSV-R』に登場した。ズゴックの実戦運用において、「対艦および対MS戦においてアイアンネイルを使用した際、敵機体に突き刺したネイルが抜けずに動けなくなる」という事例が多発したことを受けて、主に対艦戦闘を想定した改良の上で開発された機体である。
- 両腕のアイアンネイル、および誘爆の危険がありながら有用性の低かった頭部ロケットランチャーが廃され、代わりに両腕に着脱式のクロー・シールド、頭部にヒート・ラム(大型衝角)を装備。腕部の武装はメガ粒子砲のみとなった。色調はデザイン画では緑・グレーの迷彩柄。
- MSV-Rの中でもマイナーな部類に入るため、まさに知る人ぞ知る機体だったが、近年「機動戦士ガンダムバトルオペレーション」や「機動戦士ガンダムオンライン」など、3Dゲーム媒体での登場機会に恵まれ、それに伴いメディア露出が増えている。なお、俗称として「ラムちゃん」と呼ばれることが多い。
その他の機体
- パーフェクトズゴックキャノン
- ズゴックとゴッグを足して2で割ったようなフォルムで、武装はクローと頭部にZZのようなハイメガキャノン、背中にキャノン砲2門を背負っている。
- 大元はコミックボンボンで行なわれたSDガンダムの読者投稿企画。そんな古い出自なものの、カードダスのネタとして採用されたり、模型雑誌にてモデラーが全力で再現したりと割と知られている。
- パーフェクトズゴックキャノンがあらわれた。
- RFズゴック
- 「機動戦士ガンダムF90」の火星独立ジオン軍によるリファイン機体。
- 宇宙世紀0120年代の技術が導入されているので、水中性能に加え陸上での機動力もオリジナルを遥かに凌駕しているとのこと。
- ズゴッギー
- 「Gのレコンギスタ」のビィナス・グロゥブの水中作業用MS。ジット団のメンバーが使用していた。
- ズゴックをより人型に近づけたようなフォルムで、作業用なだけに両腕のクローは折り畳むとドリルとして機能する。ズゴックからの伝統が受け継がれているのかは定かでは無いもののクローにはビーム砲も仕込まれている。他に左右サイドアーマーに魚雷を各一発、フロントアーマー内には隠し腕が2本有り。
- Gレコではジャブロー跡地と思われる場所での戦闘も有り、朽ち果てているもののズゴックそのものが背景に描かれていた。
- アメイジングズゴック
- 「ガンダムビルドファイターズ GMの逆襲」にて三代目メイジン・カワグチが使用した。
- シャア専用ズゴックに、ジュアッグ、アッグ、アッグガイ、ゾゴックの機能を集約したクローユニットを装着させたアメイジングな機体。
- ジムズゴック
- 「ガンダムビルドファイターズ GMの逆襲」にてガンプラマフィアが使用したズゴック(?)。
- GM/GMにズゴックを思わせる外殻を装着させていて、メイジンのアメイジングズゴックと激闘(?)を繰り広げた。
- サンダーボルト版ズゴック
- 「機動戦士ガンダム サンダーボルト」のズゴック。
- オリジナルの機体にショルダーアーマー、脚の付け根に球体関節、足にホバーユニットを装着したフォルムとなっている。また腕にはビーム砲ではなくマシンガンが内蔵されている。
- SEED FREEDOM版ズゴック
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- にせZガンダム
- Zガンダムに偽装したズゴック。偽装と言っても手先が爪でなくゾゴックと同様のものになっているほかは、ズゴックにガンダム風の塗装と角が施されたものになっているだけである。初出は漫画「元祖! SDガンダム」でデザインは横井画伯こと横井孝二。先行してザクにガンダム風の塗装と角が施された「にせガンダム」が登場している。
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関連項目