セキフウ(Sekifu)とは、2019年生まれの日本の競走馬・種牡馬である。栗毛の牡馬。
ダート戦線で2歳から走ったり走らなかったりした、ビッグアーサーの気まぐれな弟。
主な勝ち鞍
2021年:兵庫ジュニアグランプリ(JpnⅡ)
2023年:エルムステークス(GⅢ)
父*ヘニーヒューズ、母*シヤボナ、母父Kingmamboという血統。
父はアメリカでGI2勝した後、最終的に日本に輸入された種牡馬でダートの活躍馬を多く輩出している。
母はアメリカからの輸入繁殖牝馬(自身は未出走)。母父はエルコンドルパサーやキングカメハメハの父として知られ、キングカメハメハの種牡馬としての大成功で日本において一大勢力を築き上げている。
半兄に2016年の高松宮記念馬ビッグアーサー前が壁がいる。
2019年4月17日、浦河町のバンブー牧場で誕生。馬主は中辻明。牧場も馬主もビッグアーサーと同じである。所属は栗東の武幸四郎厩舎。
馬名の意味は「戚風の日本語読み」。中々に堂々とした字面であるが、「戚風」とは中国語でシフォンケーキ(シフォンの当て字)のことである。
2021年9月、浜中俊を鞍上に芝1400mでデビューしたが、6番人気で6着となった。同月のダート1200mの未勝利戦は2番人気も3着。以降はダートに専念することとなるが、10月に3走目となる1400mの2歳未勝利で1番人気に応え半馬身差をつける初勝利となった。
次走はミルコ・デムーロ騎手を鞍上に同月の1400mのなでしこ賞(1勝クラス)へ向かい、5番人気であった。スタートでバランスを崩したり砂を被るのを嫌がるところがあった
ものの、ゴール寸前で差し切ってアタマ差の勝利。以降、デムーロが主戦となる。
カトレアステークスに向かうという説もあったが、次走を11月に行われる1400mの交流重賞、兵庫ジュニアグランプリ(JpnⅡ)に定め、2番人気となった。レースを3番手で進め、直線で前が狭くなるも1番人気コンバスチョンとの競り合いを制してクビ差で勝利。これが武幸四郎調教師にとってもダートグレード競走初勝利であった。
3連勝で迎えたのは12月の全日本2歳優駿(JpnI)。1600mに距離延長となったが、左回りと内枠の影響もあり4番人気で4着。
3歳初戦として、2022年2月にサウジアラビアで開催されるサウジダービー(G3)の招待を受諾。ミルコ・デムーロの実弟クリスチャン・デムーロが鞍上となり、開始から2年連続日本馬が勝利していた同レースに臨み、中団後方追走から追い込んだが2着[1]。武幸四郎調教師にとって初の海外レースでの勝利とはならなかった。
続いて、3月にアラブ首長国連邦のドバイで行われるUAEダービー(G2)に引き続きクリスチャンと参戦、3番人気に支持されたが、直線伸びずクラウンプライドの8着。
帰国後はミルコ・デムーロが鞍上に戻り、6月のユニコーンステークス(GⅢ)へ。9番人気と侮られたが、後方から最内を突いて鋭く追い込み、7番人気ペイシャエスとの叩き合いにクビ差競り負けたものの2着。
これで7月のジャパンダートダービー(JpnI)に乗りこんだが、2000mはさすがに長いと見られて6番人気。レースも後方のまま、勝ったノットゥルノに4.5秒の差を付けられる10着撃沈。
9月には再び海外遠征し韓国のコリアカップ(G3)に参戦。日本馬が開始当初から3年連続勝利した舞台に、藤岡康太騎手とのコンビで4年ぶりに日本馬として参戦することとなったが、2番手を追走するも交わされ3着。コリアカップで初めて韓国勢に先着された日本馬になってしまった。
帰国後の武蔵野ステークス(GⅢ)にミルコ・デムーロ騎手と臨んだものの、8番人気。レースも気難しい面が出て伸びきれなかった
とのことで12着に終わった。兵庫ゴールドトロフィーは賞金不足で補欠のまま出走できず、勝ちきれないレースと大敗とを交互に繰り返して3歳を終えた。
4歳初戦は1月のリステッド競走、すばるステークス。ライトクオンタムの追いきりに付き合ったり
しながら、ミルコ・デムーロ騎手に進言されたブリンカー着用の下、藤岡康太鞍上で出走し、6番人気3着。
次走は同月の根岸ステークス(GⅢ)。前週の写真撮影では撮られていることを理解するようなそぶりでレンズを覗き込むなどかわいらしい姿を見せた
ものの、「課題は真面目に走ってくれるかだ」と陣営が語る状況
で、ミルコ・デムーロ騎手と臨んだレース本番も馬に気持ちが入らず13着に終わった。
2月にはフェブラリーステークス(GI)に出走。またしても陣営は「走る気になるかどうか」
とコメントしていたが、結局テンは出たものの11着。
5月のリステッドである栗東ステークスに藤岡康太鞍上で出走も6着。6月のリステッドである大沼ステークスは藤岡康太騎手の実兄にあたる藤岡佑介騎手が騎乗。8番人気であったものの追い込んで、ペプチドナイルには3馬身差を付けられたものの2着。今回も出走前に陣営に気分屋だからと言われていたが、少なくとも今回は手応え通りの乗りやすい馬だった
模様。
次走は7月のOPであるマリーンステークスにクリストフ・ルメールを鞍上に出走。ルメール騎手曰くスタミナが足りなかった
とのことで3着。因みに1着はまたしてもペプチドナイル。
8月には、武豊を鞍上にエルムステークス(GⅢ)へ。「気難しい馬だけど、最近はコンディションもいいのは北海道があっているのだろうか」
と調教師が語っていたが、6番人気で出走し、半馬身差で差し切り勝ち。騎手と調教師の兄弟コンビでの勝利となった。因みに1番人気のペプチドナイルは13着。
今年はコリアカップへの選出はならなかったため、9月は日本テレビ盃(JpnⅡ)に戸崎圭太鞍上で出走。ドバイワールドカップを勝利したウシュバテソーロの圧勝に注目が集まる中、4着。2歳未勝利以来の騎乗となった戸崎騎手も「以前、乗った時より競馬が上手になっている」
とコメントした。
11月は武蔵野ステークス(GⅢ)に出走。藤岡佑介騎手で臨むも8番人気8着。
12月には兵庫ゴールドトロフィー(JpnⅢ)に出走。負傷で一時離脱していた武豊騎手が12月8日の復帰に合わせて調教騎乗を行い、20日のレースでは武豊鞍上で1番人気に支持されたものの5着に終わった。
5歳初戦は2024年2月のフェブラリーS(GI)に出走。お馴染み(?)のペプチドナイルが11番人気を覆し1着となる中、2着には5番人気のダート初出走ガイアフォース、13番人気のセキフウも3着と激走。大波乱になり、3連単は1,530,500円となった。
7番人気のタガノビューティーとの3着争いをハナ差で制してGIで馬券内に入ったセキフウ。今後に期待したくなるところであるが、右前浅屈腱炎が判明。9カ月以上の休養を要するという診断もあってオーナーの判断で種牡馬入りが決定した。
23戦4勝、重賞2勝。「走ったり、走らなかったりの濃いキャラでした」
という武幸四郎調教師の振り返りが象徴するような、一筋縄では語れない馬であったといえよう。
2024年から早速アロースタッドで供用され、種付け料は受胎確認後支払い30万円、出生条件50万円。
*ヘニーヒューズの後継は*モーニンが地方向け種牡馬として初年度から活躍しており、兄ビッグアーサーも芝短距離戦線での産駒の活躍で種付け料が上昇しているのは追い風となるだろう。兄同様、サンデーサイレンスが1滴も入っていないのもセールスポイントになりそうである。
実際のところどのくらいの需要があるのか未知数ではあるが、少しでも多くの牝馬に恵まれることを願いたいものである。
| *ヘニーヒューズ 2003 栗毛 |
*ヘネシー 1993 栗毛 |
Storm Cat | Storm Bird |
| Terlingua | |||
| Island Kitty | Hawaii | ||
| T.C. Kitten | |||
| Meadow Flyer 1989 鹿毛 |
Meadowlake | Hold Your Peace | |
| Suspicious Native | |||
| Shortley | Hagley | ||
| Short Winded | |||
| *シヤボナ 2005 鹿毛 FNo.10-e |
Kingmambo 1990 鹿毛 |
Mr. Prospector | Raise a Native |
| Gold Digger | |||
| Miesque | Nureyev | ||
| Pasadoble | |||
| Relish 1999 鹿毛 |
Sadler's Wells | Northern Dancer | |
| Fairy Bridge | |||
| Reloy | Liloy | ||
| Rescousse |
クロス:Northern Dancer 5×5×4(12.50%)、Raise a Native 5×4(9.38%)、Special 5×5(6.25%)
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最終更新:2025/12/08(月) 07:00
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