セルゲイ・ヴォルコフとは、アニメ「遊☆戯☆王アーク・ファイブ」に登場する緊縛おじさんである。
シンクロ次元に登場するデュエリスト。ムキムキの上半身と釣り合わない細い下半身、顔に刻まれた数々のマーカーが特徴的な大男。
嘗てはシンクロ次元で「デュエリストクラッシャー」の異名をとっていたデュエリストであり、対戦相手を再起不能にするまで甚振るという筋金入りの大犯罪者。セキュリティも彼を逮捕するのに20名も動員する必要があったほどで、逮捕された後も収容所で囚人30人以上、更にそこから送られた地下強制労働施設でも50人をも単機で潰し続けた。
その実力をギャラガーに目を付けられ、彼を介して治安維持局長官ジャン・ミシェル・ロジェの元へと送り込まれた。だがこの時に何らかの処置を施されてしまったらしく、片方の目が妖しく光る、極悪犯罪者とは思えぬ無口ぶり、体の様子をロジェに測定されているなどの描写が存在する。ダメージを受けると冷や汗をかいたり苦しんだりするなど、感情の方はキングズ・ギャンビットで長官に操られたセキュリティ達のように完全に失ってないようである。
83話にてやはり本当にロジェ長官に洗脳改造手術をされていたのが判明した。77話で暴走した為、再改造手術される予定のようだが、長官命令で改造までの必要時間を短縮決定されたのでその影響でまた暴走する危険が出てくる可能性も予想されるが・・・。
86話で改造手術を終え、赤馬零児と評議会を抹殺する為の刺客として送り出されるが、改造を施した研究員から「制御装置の精度が向上したはずです」と暴走の不安を煽るようなセリフがでている。
初登場はフレンドシップカップ編からではあるがその当初はロジェの背後で佇んでいるのみで、初デュエルとなるデイモンとのデュエルでも劣勢かと思いきやいつの間にか逆転勝利を収めるなどはっきりとした描写は少なかった。
そして来るアークファイブ第77話、フレンドシップカップ2回戦の先陣を切ることになり柊柚子と対戦する。
そこで後述するデッキや戦略を用い、何と自らにダメージやライフコストを課してライフを極限まで削る、その際に茨を自らに絡みつかせて喘ぎだすなど、遊戯王史上前代未聞のドM言動を連発し、これには実況のメリッサや視聴者もドン引きした。屈強な大男が自分を茨で縛り上げ自分で苦痛の呻き声をあげ汗だくになるという誰が喜ぶんだといいたくなるシーンが何度も出てくるさまは、ユーゴのみならず多くの視聴者が「なんだこいつ・・・自分でライフを削って喜んでやがる」と呟いたに違いない。
未だかつて、自分に対し積極的にここまで苦痛を背負ったキャラクターは遊戯王でも丸藤亮以来となる凄まじい逸材である。某ヤンデレは方向性が違うし。
しかし、残りライフが僅か200となり、柚子が「デュエルの勝敗が決まった」と確信した際、さらにもう一段階弾けることになる。
耐えた、耐えた、耐えた耐えた、耐えたァッ!
耐えたぞォーーーッ!!!!!
今までの無口振りが嘘のように饒舌を超えて狂いだすように大暴れし、モニタリングされていた彼の状態が異常事態に突入。
最終的にライフを極限まで削った戦略とエースモンスターを駆使して柚子のライフを一撃で削りとり、勝利をもぎ取った。更にはこの際、アクションカードを取ろうとした柚子に向かって自らD・ホイールをぶつけて妨害、彼女を機体ごとハイウェイからビルに激突させるなどリアリストぶりも披露している。
試合後、スタジアムに帰還した際には、静まり返る観客の前で「イッた! イッちまったぞ!」等と叫びながら悦に浸り、その後停止したDホイールが白煙を上げている中笑い続け、強制的に捕縛されても尚笑みを崩さず連行されるという遊戯王シリーズを通しても類を見ない程の狂気的な変態ぶりを見せつけた。
デュエルに関しては独自の美学があり、自らにダメージを課して極限まで耐え抜き、最後には圧倒的な暴威を持って相手を叩き潰すことに拘っている。更には対戦相手が純粋かつ健気、必死であればあるほどより美しく感じるなどどこぞのファンサービスをも上回る残忍ぶりである。
実際、自らの負った傷を心配して声をかけたりデュエルの中止を訴える柚子の姿に彼の中にはクるものがあったらしい。
1回戦の対戦相手のような「勝利を目前に慢心した者」には怒りを覚えて満足できなかった為、余計にその姿には力が入っていた。
もっともセルゲイの戦法が成せた展開とはいえ、柚子のように勝ってもいないうちから勝利を確信する「無意識の舐めプ」とでも言うべき態度はあまり褒められたものではないし、何より相手からすれば最も足をすくい易い局面なのだが。
そして自らダメージを受けることに喜びを感じている節がある。うん、やっぱりいつもの遊戯王。
だが彼の伝説はこれで終わらず、再調整後はセキュリティにおける対アカデミア戦の主力になりオベリスクフォースを圧倒、第92話では勲章おじさんバレット対遊矢のデュエルに乱入、バレットが遊矢へのロックバーンに全力を注いでいたとはいえ、融合とシンクロをミックスした新たな地縛デッキによりバレットのモンスターを蹴散らし撃滅し、瀕死だった遊矢の僅かな抵抗で多少の危うさを見せたものの、そのまま主人公まで倒す大金星を挙げた。さらにはそこから、どこかの高性能おじいちゃんよろしく足元からジェットバーニアを展開、(ソリッドビジョンでモンスターを実体化させていた)月影と素良というスタンダード次元と融合次元屈指の身体能力を持つ2人をリアルファイトでなぎ倒し、柚子をそのまま確保して空に消えていった。因みにこれは番組終了1分前の出来事である。
続く第93話ではロジェの思惑により彼の元々の標的であったジャック・アトラスと急遽対戦。地縛戒霊を並べ、様々なコンボを披露するもジャックのテクニックとパワーによりそれらを薙ぎ倒され追い詰められた……と思いきやまたもや狂気に走り、プラシドよろしく変形したD-ホイールと合体、凄まじいスピードを得た。見るがいい!これがD-ホイールの最終進化形態だ!地縛神のオマージュといい、イリアステルのオマージュといいどれだけネタを詰め込んだんだコイツ。
94話の対ジャック戦の最中、因果応報の形でデュエルレーンから転落しかけるものの、対戦相手であるジャックに救出された。この際に「(柚子にも見た)対戦相手を気遣う余裕を感じさせる態度」「自分への絶対の自信」といった彼の美意識を刺激するキングの振る舞いを見せ付けられた結果、ロジェの制御を振り切り本来の自我を取り戻す。
今までの鬱憤を晴らすかのごとく「美しい!」と連呼し、最後にジャックに敗北してもなおその笑顔が消えることがなかった上に、自らの美意識に則りジャックの再度の救出を拒否、満足げにコース外に転落していった。
最後まで己の美学に殉じたその散り様は、何の因果か(歪んでいるとはいえ)「デュエルで笑顔を・・・」を見事に体現したものであった。なお、当の長官は悲痛な叫びを上げ続けていた。
が、転落後は再開したコモンズの暴動の最中に大破した状態で発見された。
半身を失いながらも動いていたが、暴動に乗じて襲撃されるという凄まじい結末を迎えた。
損傷した部分を見る限り、体のほとんどは機械化が施されており、頭脳と見た目を使ったサイボーグであることが窺える。
柊柚子がセルゲイにクラッシュさせられた後に皆が柚子を忘れるか諦めてしまったかのように、敗者に風当たりの強いシティ特有の空気と、「セルゲイがデュエリストクラッシャーとして幾人ものデュエリストを痛めつけた」という事実が重なった末の結末であろう。
ちなみにCVを担当した遠藤大智は、過去にも遊戯王ZEXALで希望皇ホープをはじめナンバーズの役を様々に演じたほか、野獣戦士ピューマンほか数多くのモブキャラ・サブキャラ役で出演している。
特に「希望皇ホープ」モンスターは、防御的な基本形態から殺意のバリエーションに溢れる派生形態に進化できるため、セルゲイのハジける様子とも一致していなくもない。そのため、遊戯王最大級の風評被害がよりによって遊戯王内部から発生することになってしまった。
使用するのは茨(ソーン)と名のついた「茨の囚人(ソーン・プリズナー)」を始めとした悪魔族デッキ。どのモンスターも茨に絡みつかれているというドM仕様のデザイン。更にはモンスターが登場した際の声も呻いているなど不気味さ全開である。
メインデッキに存在する「茨の囚人」モンスターは現在のところ全てレベル1、攻守0で統一されている。またライフコスト400を支払い攻撃や戦闘ダメージを無効にする効果を多く搭載している。
セルゲイはこのモンスターを攻撃表示で召喚して相手に攻撃を誘わせて自らのライフを削りつつ、攻撃を凌いだ上で効果によりチューナーモンスターを展開。
シンクロ次元の住人らしくシンクロ召喚も行い、「茨の戒人(ソーン・オブザーバー)-ズーマ」を使用。この効果で相手のモンスターの行動を文字通り縛り、更に自らも含めダメージを発生させると言う嫌らしさ満載かつドM仕様全開のモンスター。なお、遊戯王では珍しく(モンスターとはいえ)女性が緊縛されている。
しかしこれすらもただのお膳立てに過ぎず、何と「融合」までもを使用しエースモンスターである融合モンスター「茨の超越戒人(ソーン・オーバーザーバー)-ヴァン・ダーリ・ズーマ」を融合召喚。
その効果で自ら削ったライフを利用して大幅な攻撃力増加と相手モンスターの弱体化を以て一撃で葬り去るという、セルゲイの美学と残忍性そのものというべきデュエルを展開する。
融合召喚を使用していることについては、おそらく融合次元出身であるジャン・ミシェル・ロジェの手が廻っているからだと思われる。
サポートカードとして永続罠「茨の増殖」も使用しており、これまた自分にもダメージを与えるというドM仕様のカード。
セルゲイはこれらを駆使して自らライフを調整し、「ヴァン・ダーリ・ズーマ」のための状況を作り出している。
因みにこの「ヴァン・ダーリ・ズーマ」という名前は、美しい芸術作品や尊い文化財を破壊・汚染する運動であるヴァンダリズム(vandalism)という言葉から来ていると思われる。
デュエルの戦術を分析した赤馬零児さえ「肉を切らせて骨を断つ......いや、それ以上に......」と快く思えなかった模様。
その後の第92話で「榊遊矢vsバレット」に乱入した以降のデュエルでは新たなカテゴリである【地縛】を使用。メインデッキは「地縛囚人」、エクストラデッキは「地縛戒隷」で構成されている。名前から見ても分かる通り5D'sで登場した「地縛神」とよく似たデザインであり、この書式では「地縛神」も同カテゴリに含まれることとなる。ただしこのカテゴリはフィールド魔法が存在しなくてもフィールドに維持することは可能なようで、また地縛神特有の「攻撃されない」という効果も有していないため、あくまでデザイン面のオマージュなのだろう。
第92話では魔法カードの効果でシンクロ召喚と融合召喚を同時に行うという驚異の戦略を披露して地縛戒隷を2体並べ、途中乱入したとは言え勲章おじさんと遊矢を倒した。
第93話の「ジャック・アトラスvsセルゲイ・ヴォルコフ」でも上記のコンボで地縛戒隷を2体並べたが、ジャックにより一掃される。しかし、ジャックの直接攻撃のダメージをカウンター罠で抑えつつ新たなフィールド魔法「地縛原」を発動、上記の合体による超絶なスピードを以てアクションカードを先にゲットすることでそれをコストに相手にバーンダメージを与えるという戦略を採った。なお、この地縛原は5D'sにおけるダークシグナー戦を意識した独特の演出を創り出している。
掲示板
755 ななしのよっしん
2023/05/14(日) 10:50:19 ID: PcIx+kqlcC
しかしクラーケンが相手ターン除去になってグリフォンはキーパーと相性最高、ジオグラシャラボラスは素材重いエースに相応しい性能へと凄く良い…
あと地縛融合もアニクロに入れてて欲しかったなこれ
グリフォン立てて相手ターンキーパー蘇生、キーパー効果でスイーパーSS出来た所に地縛融合当ててクラーケンって出来るんなら最低限の盤面作れた訳だし
756 ななしのよっしん
2023/06/09(金) 10:25:10 ID: PTL1ODW5zG
今年のアニクロはセルゲイくらいしか需要高そうなのないな
他の枠が不甲斐なさすぎる
店側はこれセルゲイの地縛が今年スルーされてたらマジでセレ10よりやばかったんじゃなかろうか
757 ななしのよっしん
2024/02/16(金) 07:57:36 ID: RtsnN5A6Q8
グレムリーナがサーチ持ち融合、地縛融合が優秀なサポートになったのは良いけど
立てる為の素材元が心許無い問題
地縛神官系特に噛み合ってる訳じゃないしもう一体レベル5の非チューナーで自己展開出来る地縛囚人オリジナルで欲しいわ…
もうちょい純構築でも戦って行ける奴ないと個々の性能は凄く良いのに上手く回らん…
急上昇ワード改
最終更新:2024/04/19(金) 00:00
最終更新:2024/04/19(金) 00:00
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