セントライト記念とは (セントライトキネンとは) [単語記事]

セントライト記念とは、JRA(日本中央競馬会)が開催する重賞競走である。格付けはGⅡ。
3歳限定中山競馬場芝2200mで施行される。

概要

レース名称の由来は初代三冠馬セントライト。セントライトの三冠達成からわずか6年後の1947年に創設された由緒正しい重賞である。開催条件は何度か変更があったが、菊花賞のステップレースという位置づけは長らく変わっていない(創設初期には菊花賞の同週や菊花賞後に開催されてたこともある)。

現在は中山競馬場の芝2200mで施行されている。2014年から正式名称は「朝日杯セントライト記念」になったが、朝日杯FSと紛らわしいし長いので誰も気にしてない。1週間後の神戸新聞杯と共に菊花賞のトライアルレースに指定されており、3着までに入った馬には菊花賞の優先出走権が与えられる。

･･･とはいうものの、このレースは神戸新聞杯に比べると菊花賞にはつながりにくいのもまた事実。グレード制導入前の37年間でもセントライト記念と菊花賞の双方を制した馬は8頭のみで、そのうちセントライト記念から直行で菊花賞に行った馬は1963年のグレートヨルカただ1頭。^[1]セントライト記念に出走した菊花賞馬だとさらに6頭いる^[2]が、全馬がセントライト記念後他のレースを叩きに使っている。
グレード制以降セントライト記念に出走して菊花賞を制した馬は1984年のシンボリルドルフ、85年のミホシンザン、91年のレオダーバン、92年のライスシャワー、2001年のマンハッタンカフェ、2015年のキタサンブラック、2021年のタイトルホルダー、2022年のアスクビクターモアの8頭のみ^[3]。セントライト記念と菊花賞の両方を勝った馬はシンボリルドルフとキタサンブラックの2頭のみとなっている。まあ、そもそも菊花賞を勝った関東馬がグレード制以降10頭しかいないという事情もあるが。

ちなみに歴代優勝馬のうちトサミドリは兄の名を冠したレースでの勝利、キタノオー・キタノオーザ兄弟（ともに父トサミドリ）は父の兄の名を冠したレースでの勝利となっている。

レース結果(グレード制以降)

1988年、2002年、2014年は新潟競馬場で開催
2000年以前も馬齢は現表記(満年齢)で記載

回数	開催日	勝利馬	性齢	騎手	調教師	タイム	動画
第38回	1984年 9月30日	シンボリルドルフ	牡3	岡部幸雄	野平祐二	2:13.4	sm10164881
第39回	1985年 9月29日	タイガーボーイ	牡3	加賀武見	阿部新生	2:19.5
第40回	1986年 9月28日	レジェンドテイオー	牡3	柴田正人	田村駿仁	2:14.5
第41回	1987年 9月27日	メリーナイス	牡3	根本康広	橋本輝雄	2:13.9
第42回	1988年 9月25日	ダイゴウシュール	牡3	大崎昭一	柴田寛	2:16.0
第43回	1989年 9月24日	サクラホクトオー	牡3	小島太	境勝太郎	2:14.5
第44回	1990年 9月23日	ホワイトストーン	牡3	柴田政人	高松邦男	2:13.0
第45回	1991年 9月22日	ストロングカイザー	牡3	増沢末夫	元石孝昭	2:12.7
第46回	1992年 9月27日	レガシーワールド	騸3	小島貞博	戸山為夫	2:13.6	sm8372463
第47回	1993年 9月26日	ラガーチャンピオン	牡3	藤田伸二	山内研二	2:14.8
第48回	1994年 9月25日	ウインドフィールズ	牡3	東信二	谷原義明	2:15.9
第49回	1995年 9月24日	サンデーウェル	牡3	中舘英二	森秀行	2:13.6
第50回	1996年 9月23日	ローゼンカバリー	牡3	柴田善臣	鈴木康弘	2:20.1
第51回	1997年 9月21日	シャコーテスコ	牡3	蛯沢誠治	野平祐二	2:16.9
第52回	1998年 9月27日	レオリュウホウ	牡3	江田照男	杉浦宏昭	2:17.9
第53回	1999年 9月26日	ブラックタキシード	牡3	的場均	尾形充弘	2:13.7
第54回	2000年 9月17日	アドマイヤボス	牡3	後藤浩輝	橋田満	2:16.9
第55回	2001年 9月16日	シンコウカリド	牡3	田中勝春	宗像義忠	2:13.1
第56回	2002年 9月15日	バランスオブゲーム	牡3	田中勝春	宗像義忠	2:12.9
第57回	2003年 9月21日	ヴィータローザ	牡3	蛯名正義	橋口弘次郎	2:24.5	sm6289794
第58回	2004年 9月19日	コスモバルク	牡3	五十嵐冬樹	田部和則	2:10.1	sm6285800
第59回	2005年 9月18日	キングストレイル	牡3	北村宏司	藤沢和雄	2:11.8	sm10316887
第60回	2006年 9月17日	トーセンシャナオー	牡3	L.イネス	森秀行	2:13.1
第61回	2007年 9月16日	ロックドゥカンブ	牡3	柴山雄一	堀宣行	2:12.0
第62回	2008年9月21日	ダイワワイルドボア	牡3	北村宏司	上原博之	2:14.6	sm5014251
第63回	2009年 9月20日	ナカヤマフェスタ	牡3	蛯名正義	二ノ宮敬宇	2:12.0	sm12140536
第64回	2010年 9月19日	クォークスター	牡3	藤岡佑介	堀宣行	2:10.9	sm12161482
第65回	2011年 9月18日	フェイトフルウォー	牡3	柴田善臣	伊藤伸一	2:10.3	sm15649404
第66回	2012年 9月17日	フェノーメノ	牡3	蛯名正義	戸田博文	2:10.8	sm18913087
第67回	2013年 9月17日	ユールシンギング	牡3	北村宏司	勢司和浩	2:13.5	sm22069014
第68回	2014年 9月21日	イスラボニータ	牡3	蛯名正義	栗田博憲	2:11.7
第69回	2015年 9月21日	キタサンブラック	牡3	北村宏司	清水久詞	2:13.8
第70回	2016年 9月18日	ディーマジェスティ	牡3	蛯名正義	二ノ宮敬宇	2:13.1	sm29686786
第71回	2017年 9月18日	ミッキースワロー	牡3	横山典弘	菊沢隆徳	2:12.7	sm31968711
第72回	2018年 9月17日	ジェネラーレウーノ	牡3	田辺裕信	矢野英一	2:12.1	sm33871907
第73回	2019年 9月16日	リオンリオン	牡3	横山典弘	松永幹夫	2:11.5
第74回	2020年 9月21日	バビット	牡3	内田博幸	浜田多美雄	2:15.0
第75回	2021年 9月20日	アサマノイタズラ	牡3	田辺裕信	手塚貴久	2:12.3
第76回	2022年 9月19日	ガイアフォース	牡3	松山弘平	杉山晴紀	2:11.8	sm41103370
第77回	2023年 9月18日	レーベンスティール	牡3	J.モレイラ	田中博康	2:11.4	sm42779255
第78回	2024年 9月16日	アーバンシック	牡3	C.ルメール	武井亮	2:11.6	sm44111640

脚注

*他はセントライト記念後に京都杯・京都新聞杯に出走した馬が3頭（アサカオー(1968)・アカネテンリュウ(1969)・プレストウコウ(1977)）、京都特別（現京阪杯）に出走した馬が1頭（キタノオー(1956)）、オープン競争に出走した馬が2頭（ハククラマ(1959)・キタノオーザ(1960)）、そもそもセントライト記念が菊花賞後の開催だったのが1頭（トサミドリ(1949)）。
*ラプソデー(1957)・コマヒカリ(1958)・アズマテンラン(1961)・ニットエイト(1967)・コクサイプリンス(1975)・ミナガワマンナ(1981)。
*うちミホシンザンとライスシャワーは、セントライト記念後に京都新聞杯も使っている。