ゼネバス帝国

ゼネバス帝国とは、『ゾイド』シリーズに登場する架空の国家である。

国章は盾のような下地に垂直に立つ蛇のような生物が描かれ、その生物の体を貫くようなナイフにも見える模様があしらわれている。

概要

旧共和国大統領ヘリック2世の異母弟にして元軍部司令官だったゼネバス・ムーロアが兄ヘリックとの対立とそれに伴う共和国議会が下した追放命令によって大陸西部に追いやられた後、彼がクーデターを起こして西部全域を制圧して建国された帝政国家である。

その後も西部支配だけでは飽きたらず中央大陸制覇を掲げて東部へ侵攻、そのままヘリック共和国と国家間の戦争を繰り広げる事になる。戦況は基本的に一進一退であったが一度は共和国軍に押し切られゼネバス以下帝国臣民は北西に浮かぶ暗黒大陸へと遁走する羽目になった。その後は暗黒大陸でガイロス帝国の支援を受けて軍備を大幅に再編して中央大陸へ侵攻、今度は逆に共和国を追い詰めた。

共和国首都も落としその勝利は目前かと思われたが、共和国の激しい反撃によって共和国首都は奪い返され、さらに共和国軍の侵攻でまたしても帝国首都は陥落。大陸を追われたゼネバス皇帝および残存兵力は大陸北西のニカイドス島に籠城し、ガイロス帝国の支援を待ったが、やってきたガイロス軍はゼネバス軍も攻撃して壊滅同然に追いやった挙句、ゼネバスを始めとする将兵とゾイドの大半を奪い去ってしまい、ここにゼネバス帝国は滅亡した。

しかし、それから50年後、このゼネバス帝国はゼネバス皇帝の子孫の手により意外な形で復活を遂げる事となる。

基本領土の西部地方は痩せた土地が多く気候もやや厳しいため、あまり国力は高くなく、そもそもかつての部族間戦争もこの地域格差に由来する。しかし、ゼネバスおよび国の主要民族の思想からか兵力や軍事面では数で勝るヘリック共和国とはほとんど遜色ない。

国政はその名の通り帝政。当時の一部書籍ではとにかく軍事優先で、国民の皆兵制度を敷いたり軍備増強のため税率を引き上げたりと後ろ暗い描写も目立った。しかし、国民はゼネバスの母方の民族が主流で、この民族の間では繁栄のためなら侵略行為も是とする思想が根強かったとされている。ゼネバス帝国が滅びた後はヘリック共和国に取り込まれた者達とガイロス帝国に取り込まれた者達に別れたが、どちらも祖国復古の感情は捨てきれず、前者はネオゼネバス軍侵攻の際に同軍を支援し、後者はガイロス帝国内で大規模な反乱を起こしている。

首都名は不明で、現在までどの媒体でもゼネバス帝国首都としか書かれてない。

軍事

共和国とは対照的に国力には乏しいためゾイドの数はあまり多くないが、それを技術力でカバーしている。特に後半で生み出されたデスザウラーの完成度は目覚しくこれだけで当時の両国間の軍事バランスを大きく動かした。

ゾイドのコンセプトも共和国と違ってゾイドの個性を殺してでも機体性能を画一化する傾向が強く、コクピットも完全装甲型を基本としているのが特徴で、後にこれらのノウハウはガイロス帝国にも反映される事になる。

ちなみに地球人の技術者がフォローするまでのゼネバス軍は「鉄の鎧を着た騎士ごっこ」とまで言われるほど適当なものだったらしい。

保有ゾイド

第一次中央大陸戦争期

EMZ‐013 マーダ	EMZ‐014 ゲーター	EMZ‐015 モルガ	EPZ‐004 レッドホーン	EMZ‐016 ゲルダー
EMZ‐017 ザットン	EMZ‐018 マルダー	EMZ‐019 シンカー	EPZ‐002 アイアンコング	EMZ‐022 イグアン
EMZ‐023 サイカーチス	EMZ‐024 ヘルキャット	EMZ‐026 ハンマーロック	EPZ‐003 サーベルタイガー	EPZ‐??? アイアンコングMk-2
EMZ‐028 ツインホーン	EMZ‐029 シュトルヒ	EHI‐001 ウオディック	EPZ‐004 ディメトロドン	EMZ‐032 シーパンツァー
EHI‐002 ブラックライモス	EPZ‐??? アイアンコングMk-2量産型	EHI‐005 ブラキオス	EPZ‐006 デスザウラー	EHI‐007 レドラー
EHI‐??? ブラックライモスNEW	EHI‐??? ブラキオスNEW	EPZ‐??? グレートサーベル	EHI‐009 ライジャー	E24‐001 デスピオン
E24‐002 ロードスキッパー	E24‐003 ドントレス	E24‐007 ゴーレム	24F‐001 ショットウォーカー

主な所属人物

バトルストーリーシリーズ、オフィシャルファンブックシリーズに記載された人物のみ表記。
ゲーム、マンガ、アニメのキャラは該当項目を参照。

旧バトルストーリーシリーズ

役職	名前	主な使用ゾイド
皇帝	ゼネバス・ムーロア	デスザウラー（デスクロス）
中佐	スパイコマンド“エコー”	ハンマーロック、 アイアンコングMk-2
将軍	ダニー･ダンカン	サーベルタイガー
少尉	トビー・ダンカン	サイカーチス、 シュトルヒ、 サーベルタイガー、 デスザウラー
中佐	フロスト	イグアン
大佐	ロバット	アイアンコングMk-2、 ロードスキッパー
中佐	ガーランド	レドラー
大尉	フランツ・ハルトマン	ロードスキッパー、 デスザウラー（デスドッグ）
少佐	マイケル・ホバート	ゴーレム、 デスザウラー（デスファイター）

主な所属部隊

• サーベルタイガー部隊
  大型高速ゾイドのサーベルタイガーで構成された高速戦闘隊。
  ゼネバス帝国が追い詰められた際にもその最後の砦となった基地を守り通し、ゼネバスの脱出を成功させた。
  あのトビー・ダンカンの兄であるダニー・ダンカンが所属していた。
• スケルトン
  デスザウラー支援を任務とする特殊部隊。
  配備機種は超小型の24ゾイドだけの少数精鋭部隊だが、構成員は歴戦の勇士ばかりを集めている。
  ゾイド同士の直接戦闘よりデスザウラーが遺憾無く活動できるようにその進撃を助ける事を最大の目的としている。

関連動画

関連コミュニティ

関連項目

• 架空の国の一覧
• ゾイド