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この項目は以下の点が不足しています。 ゼノンの対立思想、及び、そこからゼノンのパラドックスを導く過程の詳細。 加筆、訂正などをして下さる協力者を求めています。 |
ゼノンのパラドックスとは、時間と空間の実在性を否定するためのパラドックスのことである。「アキレスと亀」が有名だが、一般人向けに違った解釈で広まっている → アキレスと亀。
ゼノンは、師パルメニデスの「唯一不動」の思想に影響を受け、その考えを弁護するために、ある仮説を唱えた。これが有名な「ゼノンのパラドックス」である。ゼノンはここから背理法により時間と空間の実在性を否定しようとした。
なお、ゼノンは「ゼノンのパラドックス」から導き出される結論が正しいと主張したかったわけではない。相手の主張から「ゼノンのパラドックス」という運動が不可能になるという明らかな矛盾が導き出されることを示すことで、背理法によって時間と空間の実在性を否定しようとしたのである。
ゼノンのパラドックスは四つ存在する。
二分法やアキレスと亀は「無限回足し合わせる作業は有限時間内に終わらない(作業にかかる時間は有限の最小単位を持つ)」、競技場のパラドックスは「時間、空間に最小単位がある」という前提にたつと生じる矛盾であり、飛ぶ矢のパラドックスは「運動している物体の時間経過0の一瞬においては移動距離0、0をいくら積算しても0、だから物体の運動は存在しない」つまり最小単位がないなら運動は起こらない、と主張する矛盾である。
実際はアキレスは亀を難なく追い抜くことができるし、矢は止まることなく飛んでいくことができる。いずれの場合も現代の数学からみれば無限と極限の扱い方が不十分なために起こる疑似的な矛盾であり、適切に議論を展開すれば矛盾は解消される。ただし、高校までの数学では無限や極限を正確に説明できないため、矛盾を解消する手続きの基本的な原理は少なくともε-δ論法を理解している必要がある。
最小の単位は存在するか、ある有限の大きさの物を無限回足し合わせたらどうなるか、最小の単位は存在せず0であると考えるとそれを積算するとどうなるか、という視点は、あと数歩進めれば大きなブレイクスルーとなりえた鋭い発想であるといえる。
また、ある量子状態を高頻度で観測することで他の量子状態への確率的変化が抑制される、究極的には連続した観測によって変化が生じなくなるという量子力学的現象が観測されている。これを飛ぶ矢のパラドックスに似ていることから量子ゼノン効果と呼ぶ。
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最終更新:2023/12/06(水) 07:00
最終更新:2023/12/06(水) 07:00
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