ゼフィールとは、ゲーム『ファイアーエムブレム 封印の剣』『ファイアーエムブレム 烈火の剣』の登場人物である。CV:松田健一郎(ファイアーエムブレムヒーローズ)
エレブ大陸東方の大国「ベルン王国」の現国王。
「世界の『解放』」を掲げて各国へ戦争を仕掛け、エレブ大陸全土を混乱に陥れる。
冷酷かつ非情な人物で配下からも恐れられているが、王としての能力・カリスマ性は本物。
幼い頃は心優しい少年だったが、優れた才覚が災いして凡才な父デズモンドから妬まれ続け、その果てに毒殺されかけたために人間への絶望をもたらし、最終的に自らの手で父を暗殺し、国王となった。
その後「竜」であるヤアンと出会い、ヤアンから過去の人竜戦役の真実を知らされたことで先述のような野望を掲げるに至り、千年の昔に封印された魔竜イドゥンを復活させ、魔竜が生み出す戦闘竜(魔竜によって作り出された、心を持たない戦闘用の竜)と共に侵略を開始した。
要約すると「世界の『解放』」=「人間どいつもクソなので世界征服してから竜に全部明け渡す」。
大局から言えば「紋章の謎」のハーディンを意識した設定やキャラ付けであるが、ハーディンが痴情の縺れから隙を突かれて操られた悲劇の人物であるのに対し、こちらはその人となりについてはほぼ妹のギネヴィアから語られるのみで、本人は己の意志を貫いて徹頭徹尾悪役を征く。
圧倒的な力とカリスマ性を持つ覇王としては後の作品なら「蒼炎の軌跡」のアシュナードや「覚醒」のヴァルハルトが近いが、アシュナードは謀略で伸し上がり他国には非道であっても「王」として徹底的な能力主義者として優秀な者への抜擢や降伏して服従した者に対する寛容さを持ち合わせている。ヴァルハルトは武力で恐怖政治を敷いてはいたが、世界平和の実現のためには力による世界統一以外に方法はないという信念故の行動であった。そういった点では(実質的な)破滅主義のゼフィールとは対照的である。
そのため、カリスマはあるもののFEにおける「人間の大ボス」ポジションの割にキャラ人気は今一つ。
どちらかというと、そのインパクト(後述)から少しばかりネタを込めて親しまれる。
『烈火の剣』ではまだ年若い王子として登場する。
ちょうど成人の儀式を控えているため、エリウッド等と同年代(エリウッド達が17歳で中世世界の成人と言えば15歳前後なのでおそらく年下)という事が発覚。
しかもこの頃はショタ系美少年であったという事実はプレイヤーに多大な衝撃をもたらした。どうしてああなった。
ギスギスした家庭環境もきっちり描写される。最後には希望を持たせるようなイベントを見せてはくれるが、例によってその結末は明らかであり…
クラスは専用クラスの「国王」。すごくでかい。
ステータス的には耐久力が高く力・技もあるものの速さに難があるというジェネラルに近いユニットになっている。
専用武器は「エッケザックス」。槍か杖のような形状から大剣になるという、FEでは珍しい変形機構つき武器。ただし変形前は使わない。
実はこのエッケザックスこそが英雄ハルトムートの神将器。竜特効も補正も二つ名もない(漫画版では「伝説の剣」が二つ名)が、れっきとした神将器。作中でもロイに「封印の剣がハルトムートの神将器だと思ってた(意訳)」のように言われており、エッケザックスの登場によって神将器がすべて揃ったこと、そしてこの「神将器でないなら、この封印の剣とは一体何なのだろうか?」という問いが真の最終章へつながっていく。
直接・間接攻撃どちらも可能な上威力は同じというハイスペックな武器だが彼にしか装備できない。
威力は15とデュランダルには劣るが高めな上命中率90%、さらにゼフィール本人も力の数値が高いため破壊力はシャレにならない。
物語中盤、エトルリア王国で、ベルンに寝返った宰相ロアーツらによるクーデターが発生。ミスル半島の城に籠城した、魔道軍将セシリア率いる反クーデター勢力の攻略に手こずるナーシェンらベルン軍の前に現れ、セシリアさんを一撃必殺(つ、つよすぎる……)して帰っていく。
この時は当たっても0ダメージの攻撃を回避、反撃時に必殺の一撃(だけれど殺さない)と完全勝利を果たしている。セシリアさん涙目。
その後ベルン本国へ逆侵攻をかけた、ロイ率いるエトルリア軍を迎え撃つべく、満を持して敵将として登場。しかしステータスは前述の通りなので、ここまで来たプレイヤーなら余程の事がなければ勝てるはず。
またこのゲーム、神将器を全て揃えていないと22章でエンディングとなるため、場合によってはラスボスになる。
宿敵ということもあり本編では仲間になることのない彼だが、本編を7周クリアするとトライアルマップで彼を使うことが可能になる。重装備ということで機動力が低いことが難だが、その戦闘力の高さは魅力。
剣レベルSで細身の剣からデュランダルまで封印の剣を除いたあらゆる剣で大回転することが出来る。
ひかりの剣による遠隔攻撃時のモーションのミスマッチぶりは必見である。
『烈火の剣』では、26(ヘクトル編では28)章で防衛対象のNPCユニットとして登場する。
しかし、20年後は体格17の彼も当時は線の細い美少年であり、武器は持てるがあまりにも力不足。
ヘクハーともなると急いで進軍しても間に合わずGAME OVERになることが珍しくない難関。
ちなみにクラスは「ベルン王国王子」とより具体的になった。
そして、彼を語る上で欠かせない要素が、その回転である。
何を隠そう、攻撃モーションでぐるぐる回る。
巨大な剣を持った巨漢が画面狭しと大回転するそのインパクトは、彼のあだ名を「回転王」に決定づけるのに十分すぎるものであった。
実際「ゼフィール」より「回転王」タグの方が関連動画が多かったりする。
コミカライズ作品『ファイアーエムブレム 覇者の剣』では、オリジナル色の強い作品の割に出番が相応に多く、
など、回転王ファンなら思わずよだれが出そうになるかもしれない充実の活躍を見せている。
大英雄戦の突破報酬として待望のプレイアブル入り。難易度ハードクリアで☆3、難易度ルナティックで☆4が加入。
原作ではアーマー扱いではないのだが見た目準拠ということか兵種は剣重装となっている。
重装ユニットの鑑とも言える「固い!強い!おそい!」ステータスとHPが半分以上あれば互いに追撃不可になる「守備隊形」の相性が抜群で、重装組の中でも評価は高め。特にHP・守備はトップクラス。
専用武器「エッケザックス」は、グラディウスやジークフリート等のような遠距離反撃機能はないものの、「ターン開始時周囲2マスの敵の守備-4」効果を持つ悪くない性能。
錬成することで「ターン開始時、周囲2マスの竜以外の敵の守備-6」に強化。さらに特殊効果付与の錬成で「射程2の敵から攻撃された時、守備・魔防+6」が追加され、堅牢さに磨きがかかる。こうなるとAスキルに「遠距離反撃」を継承したいが、継承素材が激レアなのがネック。
ただし攻撃・速さ+5、守備・魔防-5する「死線」は本人のステータスにも「守備隊形」にも全く噛み合っていないため、スキル継承での差し替え推奨。前述のように滅びたがりだからということだろうか。奥義スキルも減少HPの30%を加算する「血讐」となんとなく彼らしいがこれもあまり実用的ではない。
余談だが、回転は残念ながら再現されていない。代わりということなのか手元で剣を回す。
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掲示板
147 ななしのよっしん
2023/12/04(月) 22:06:34 ID: /Er/gA3/wB
まあ千年前だし人間の寿命からすれば冷たい言い方になるけどそんなもんかも。
復讐に関してはまあ竜によってまちまちだね。
作品よっては崇拝されていることもあるし。
148 ななしのよっしん
2023/12/04(月) 22:57:33 ID: DilhnA1aPU
メディウスのドルーア建国に至った経緯やメダリオンの邪神等古代にあった人間サイドのやらかしを作中の時代で脚色糊塗したFEでよくある価値観の逆転ではあると思う
人竜戦役時の人間サイドのやらかしを知って絶望したのがゼフィールな訳だし
てか闇うごことアガルタは暗黒教団であって竜ではない
149 ななしのよっしん
2023/12/06(水) 19:13:21 ID: k3/Y59Pbkm
まあ、このタイトルでも雪国では氷竜信仰が残ってるんだけども
烈火の剣の描写では大賢者が教えるまで本当はデュランダルの洞窟も知ってたか怪しいし
口伝されずに忘れ去られた話しもたくさんあるんだろうな
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最終更新:2024/04/25(木) 21:00
最終更新:2024/04/25(木) 21:00
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