ダモクレスの休憩所 単語


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ダモクレスノキュウケイジョ

3.7千文字の記事

ダモクレスの休憩所とは、2025年に開催される大阪万博において設置される休憩所の俗称である。正式名称は「休憩所2」。

概要

2025年に開催される大阪・関西万博において、トイレ休憩所を若手の建築家たちに設計してもらうという試みが行われるが、ダモクレスの休憩所はその中の一つである。

その休憩所は、天然石にをあけてワイヤーでつるし、棚のようにしてそれを屋根にするというデザインのものである。

2024年8月日経クロステックの記事exitでその紹介がされると、ネット上で、そのビジュアルが強なこと、もしワイヤーが切れたら一個90kgの崗岩が落下すること、まるでダモクレスの剣の故事のエピソードの頭上にがつるされた玉座のようである様子から、ダモクレスの休憩所と俗称され話題となった。Smart FLASHの記事exitでも取り上げられた。

これらのに応えて、翌9月には設計者自ら情報発信した。

X引用では省略されてしまうので、少し長くなるが上記ポストから全文引用する。

みなさまへ

休憩所2について設計者である私からを発信いたします。

休憩所2の建物概要

休憩所2は、休憩所・案内所・トイレ等の屋根を持つ建物と、屋外にあるパーゴラで構成されています。屋根で囲まれた屋内の休憩所が、休憩所2の敷地内にあります。

〇設計コンセプト

「石のパーゴラの設計意図」
夢洲をはじめとする大阪湾の埋立地では、開発の際に大阪湾の海底の土が掘り起こされ、結果として、大阪海底には数の地が生まれました。現在大阪湾では生態系の悪化が進んでおり、地に沈積した有機物が原因の一つではないかと言われています。こうした地への対応策の一つとして、自然石で地を埋める、という方法があります。
私たちは、半年間の会期を終えた後に、地を埋める役割で再利用したいという理念から、休憩所で自然石を使用したいと考えました。

今日の技術を用いれば、従来の石の使い方から飛躍した、新しい石の使い方ができるのではないかと考え、パーゴラを考案しました。

石という素材は、圧縮に強く引に弱いというのが定説ですが、リサーチと実実験、構造検討を進めていく中で、石をった場合(ケーブルとの接触面に引方向に力がかかる)でも十分な耐力があることがわかりました。 石のパーゴラが、万博という組みをえて、サスティナブル素材としての自然石の利用を広めるきっかけとなれば、と考えています。

〇安全性の検証

安全性の検証については、建築構造設計の専門が様々な専門の知見を加えながら構造計算を行って計画の安全性をチェックしています。その上で民間定確認検機関にて工作物の確認申請を行い、構造計算の内容も含めて審を受けており、建築基準法に基づく構造安全性に適合した計画となっています。

パーゴラの構造計算の概要説明」
建築基準第法88条の規定により同法第 20 条に準じた安全確認が必要となりますが、その方法として常時荷重、荷重、地震荷重に対する許容応力度計算を行っています。各種構成部材の安全性の検証に加え、石をるすケーブルにおいては、災害時でも石同士の衝突が起こらないよう解析結果を設計にフィードバックし、安全性の確保に努めています。石自体の安全性については、先行事例が少ないことから構造計算に加え、実験やモックアップによる検証も踏まえながら、細心の注意を払って設計・監理を行っています。

「構造計算で想定している地震について」
荷重について、昨今の異常を鑑みて、大台風を想定した最大級の圧や動的圧力に対して検証を行い、建築基準法で定められた一般的な建築物められる耐を上回る安全性を確認しています。また地震動については、仮設の工作物ではありますが、同規模の建築物められる以上の耐震性架構にて確保しています。石をるすケーブルにおいては、その周期特性も鑑みて南海トラフ巨大地震を想定した長周期地震動に対しても安全性を確認しています。

〇石の安全性について

「石の強度について」
大学教育機関実験室で岩石の研究者の協力のもと、今回使用する4種類の石(こう岩)の引強度試験を行っています。石はコンクリートと同様に圧縮に強く引に弱いという特性があり、石をり下げたときにケーブルとの接触部分に発生する引力が、割裂破壊を引き起こさないことを検証するための試験になります。
試験方法は圧裂引強度試験です。圧裂引強度試験とは、石材の引強度をめる際に用いられる一般的な試験方法で、円柱形の試験片に線荷重を加えて破壊し,引強さをめる試験方法です。
研究者の監修の元、十分なサンプル数の試験を行い、すべての試験片において、構造計算にて算出した石の引応力を十分に上回る耐力を確認しています。

「石の検品方法・孔あけについて」
自然石は工場製品のように品質が均一ではないため、割れる可性のある石が混入しないよう、熟練の石工による打診検視検を入念に行い、検品をクリアした石のみをパーゴラに採用しています。
石への孔あけは、熟練の石工による異方性の確認を行った上で行います。石に孔をあける方法は一般的にはコアドリルを用いることが多いのですが、コアドリルの孔あけでは、石の内部にクラックが入っていても孔をあけられてしまうというデメリットがあります。そこで今回は、削岩機を用いた孔あけを実施しています。削岩機での孔あけは、石を打撃することで孔をあけるため、内部にクラックが入っている石は孔あけの最中に割れることになり、孔あけと検品を兼ねることが出来るメリットがあります。

〇実実験等による台風等のについて

「原寸大模型(モックアップ)の概要試験結果について。」 原寸大のモックアップを作成し、一定期間存置しながら、石やケーブルの様子、強時の挙動の確認をおこなっています。また施工手順や施工精度の確認も併せて実施しました。設置から9カ月経過していますが、石の割裂やケーブルの破断は確認されず、設計者が想定している強度の確保ができていることを確認しています。
また先述の通り、大台風等の非常時においても石同士がぶつからないよう、構造計算結果を元に石をるしたケーブル間には十分な間隔を確保しております。先日の台風10号においても、多少の揺れは確認できましたが、石同士がぶつかるといった大きな揺れは確認されず、問題はありませんでした。

以上、設計者からの石のパーゴラに関する情報発信になります。

入札については、博覧会協会の契約ルールに則り手続きがなされていると承知しております。
今回お知らせした情報を含めて、休憩所2整備事業にかかる一般的な問い合わせにつきましては、博覧会協会にお問合せいただきますと幸いです。

工藤

建築過程

設計者のXにて、建築過程の動画映像投稿されている。

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  • 17 ななしのよっしん

    2025/05/01(木) 13:02:22 ID: 3Yf43dEjJ9

    きゅうけい→判決→執行

    まだ大丈夫だな

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  • 18 ななしのよっしん

    2025/05/04(日) 17:28:35 ID: 2Plfqm3rlQ

    「安全性は確認済みだから」いやそういう問題じゃねえよ

    お気持ち優先の言説って好きじゃないけど、これの場合は実際「安心してくつろげるかどうか」というお気持ちが最重要ファクターな施設のはずなのに
    ここまで人間の心理を逆撫でしたアイデアぶち込んでくるの逆にすごい

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  • 19 ななしのよっしん

    2025/05/04(日) 17:43:51 ID: 8asTxIynMN

    休憩所こそ木で作れば良かったんじゃねえのかな。ありきたりだけど。

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