『我は問う…汝は人なりや?』
『ダンタリアンの書架』(ダンタリアンのしょか)とは、三雲岳斗によるライトノベル作品。紛らわしいが、『ダンタリアンの書架』である。
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概要
『ザ・スニーカー』にて2008年4月号より連載中。単行本は角川スニーカー文庫より刊行されており、2011年9月1日現在既刊8巻。
なぜか第9巻が発売中止に
。どうやら作者としては8巻で完結する予定であったのを編集部が続編の執筆を催促したためだとか(リンク
)。つまりこの作品は完結したことになる。
発売中止となった限定版付属のOVAは2012年8月発売のコミックス第5巻DVD付限定版に収録されることとなった。
イラストは『Dies irae』などで知られるGユウスケが担当している。
近代(おそらくは20世紀初頭)のイギリスを舞台に、『幻書』という摩訶不思議な力を持った書物と、それを巡って起こる様々な事件を『ダンタリアンの書架』の鍵守であるヒューイとその管理者であるダリアンが解決していくダークファンタジー。
物語は本編である『Episode』、毎回違う人物が登場する『断章』、そして毎回違う鍵守と書架が登場する『Extra Episode』の3つの短編で構成されている。
短編形式なために読みやすいと評判ではあるが、全体的に陰鬱で重苦しい話が多い上にグロテスクな描写も多く、結末は基本的にハッピーエンドではないため、そういった内容が苦手な人にはオススメできない。
阿倍野ちゃこによる月刊少年エースのコミカライズ(全5巻)と月刊コンプエース(全2巻)や4コマnanoエースでの4コマ漫画などのスピンオフのコミカライズが行われた他、ガイナックス制作によるアニメも、2011年7月から9月まで放送された。
登場人物
- ヒューイ - 声:小野大輔
- 本作の主人公。本名はヒュー・アンソニー・ディスワード(Hugh Anthony Disward)であり、ヒューイは愛称。
- 革製のフロックコートを身にまとい、帽子をかぶった金髪の青年。軍人のような身のこなしと、「飛び道具は性に合わない」としながらも拳銃の扱いに長けているが、本人曰く『ただの飛行機乗り』。
- 蒐書狂(ピブリオマニア)である祖父から古ぼけた屋敷と『ダンタリアンの書架』を引き継ぎ、ダリアンと共に『幻書』を探し、回収してまわっている。
- ダリアン - 声:沢城みゆき
- 「ダンタリアンの書架」の管理人で、フリル満載の漆黒のドレスにいくつかの装甲、そして胸元に付けられた錠前という奇妙な出で立ちの『黒の読姫』。伝説上の存在である『壺中の天』を自称する。装甲部分はイラストではブーツぐらいしか表現されてないが気にしないように。アニメ版では更に簡略化された。
- 本名はダンタリアン。十二、三歳くらいの容姿をした美少女だが、可愛らしい外見に反して言動は辛辣。ヒューイに無理を強いるわがままな一面も持つ一方で、人見知りが激しい一面も持つ。「~なのです」といった丁寧語語尾を多用し、受け答えには是イエスと否ノウの一文字を使う。
- 好きなものは本と甘いもので、特に砂糖をまぶした揚げパンが大好物。
- ハル - 声:加藤将之
- 幻書を探し出しては焼却する焚書官の男性。本名はハル・カムホート。フランを相方にサイドカー付きバイクで焚書のための旅をしている。
- 幻書を破壊することに執念を燃やす。見た目は聖職者のようだが、東方の格闘術バリツの使い手。
- フランに対しては冷酷とも言えるような態度で接するが……?
- フラン - 声:小清水亜美
- 銀の読姫。『墜ちた天』を自称する。同行するハルからは『壊れた読姫(ロング・ロスト・ライブラリ)』と呼ばれることも。
- 本名はフランベルジュ。十六、七歳くらいの容姿をした美少女。至る所にベルトや錠前などの拘束具がついた服を着用している。語尾が「~ダロ?」「~だナ」などカタカナになる。
- ハルからは冷たい態度で接しられているが、本人はそれを気にする素振りを見せることはおろか、逆にハルをからかうような言動が多い。
- 教授 - 声:四宮豪
- 作中の様々な場面で姿を見せる謎の人物。本名不明。他人が困っているのを見過ごせず、幻書についてのアドバイスを懇切丁寧に行うとっても親切な御仁である。とてもとても。
- ラズ - 声:矢作紗友里
- 『赤の読姫』。
- 本名はラジエル。十三、四歳くらいの容姿をした美少女。真紅の衣装と錠前のような眼帯を着用している。
- 「ばかみたい。ばっかみたい。」が口癖。教授の話し相手となっていることが多い。
関連動画
関連静画
関連リンク
関連項目