チェス(Chess)とは、ボードゲームの一種である。
8×8の盤および白と黒それぞれ6種類の駒を用いて、2人で対戦するゲームである。日本の将棋との類似点も見られるが、取った駒を自分の駒として使えない、駒の利きが異なるなどさまざまな違いがある。
チェスは非常に古い歴史を持ち、現在でも世界中で親しまれている競技の一つだが、日本の競技人口は将棋のそれと比較すると少ない。日本チェス協会によれば、2万人ほどのプレイヤーがいるとされる。
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上記は大まかなルールである。駒の動き、特殊なルール、チェス用語などは後述。
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キング(King)は「王」を意味する駒で、棋譜では“K”と表される。駒は十字架と王冠(クラウン)を模している。
周囲8マスのどこへでも動ける。ただし、相手の駒が利いているマスに動かすことはできない。将棋の「玉将」「王将」と同じ動き。
チェスでは、相手のキングを追い詰めることで勝利できる。言い換えれば、自分のキングが追い詰められれば敗北するため、最も注意深く扱う必要がある。
条件により、ルークと一緒に動かせる「キャスリング」が可能(後述)。
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クイーン(Queen)は「女王」を意味する駒で、棋譜では“Q”と表される。駒は王冠(ティアラ)を模している。
上下左右斜めに何マスでも進める。ほかの駒を飛び越えて進むことはできない。将棋の「飛車」と「角行」を合わせた動き。
かつては斜めに1マスしか進めない弱い駒であったが、今日では最も強力な駒となっている。クイーンの力が強くなったのは15世紀後半、エリザベス1世の影響を受けたからという説がある。
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ビショップ(Bishop)は「僧正」を意味する駒で、棋譜では“B”と表される。駒は司教冠の形をしている。もともとは「象」を意味する駒であった。
斜めに何マスでも進める。ほかの駒を飛び越えて進むことはできない。将棋の「角行」と同じ動き。
斜めにしか動けない性質上、初期配置で白マス(明色のマス)にあるビショップは白マスにのみ、黒マス(暗色のマス)にあるビショップは黒マスにのみ移動できる(一つのビショップではチェスボードの半分の32マスしかカバーできない)。そのため、それぞれを「白マスのビショップ」「黒マスのビショップ」と呼び区別することがある。
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ナイト(Knight)は「騎士」を意味する駒で、棋譜では“N”と表される。駒は馬の頭部の形をしている。
上下左右に1マス進み、そこから右前方または左前方に1マス移動する。ほかの駒と異なり、間に駒があってもそれを飛び越えて移動できる。将棋の「桂馬」の動きに似ている。「八方桂」と同じ動き。
このナイト独特の動きは、戦場で騎士が敵兵を刺し殺すとき、馬首を左に傾けて槍を正面に突き出す、実際の戦闘の動きを反映したものとされる。
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ルーク(Rook)は「城」「戦車」を意味する駒で、棋譜では“R”と表される。駒は城や塔のような形をしている。
上下左右に何マスでも進める。ほかの駒を飛び越えて進むことはできない。将棋の「飛車」と同じ動き。
もともとは戦車(古代戦車)のみを意味する駒であった。ルークが王を守る城壁としての性格を与えられたのは、実際の戦争が城をめぐる攻防に変化してからだとされる。それでも、戦場を縦横無尽に駆ける戦車としての性格は受け継がれている。
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ポーン(Pawn)は「兵卒」を意味する駒で、記述式の棋譜では“P”と表される。代数式の棋譜では省略される。
前方に1マス進む。初期位置からの移動に限り、2マス進むこともできる。前方に駒がある場合、前に進むことはできない。右前方または左前方に相手の駒がある場合、それを取って、駒のあった位置に進むことができる。進むときはまっすぐ、駒を取るときは斜め前、目の前の駒は取れないと覚えるとよい。
ほかの駒に昇格(プロポーション)できる唯一の駒。また、「アンバッサン」という特殊な捕獲能力を持つ。
詳細はルールの節を参照。
ユニコードには以下のようにチェスの駒が規定されている。チェスは世界各地で楽しまれているが、言語によって駒の名称は異なるため、いくつかの書籍やウェブサイトでは記号が用いられている。ただし、環境によっては正しく表示されないほか、フォントによってデザインに差異がある。
| 名称 | 記号 | Unicode | HTML |
|---|---|---|---|
| WHITE CHESS KING | ♔ | U+2654 | ♔ |
| WHITE CHESS QUEEN | ♕ | U+2655 | ♕ |
| WHITE CHESS ROOK | ♖ | U+2656 | ♖ |
| WHITE CHESS BISHOP | ♗ | U+2657 | ♗ |
| WHITE CHESS KNIGHT | ♘ | U+2658 | ♘ |
| WHITE CHESS PAWN | ♙ | U+2659 | ♙ |
| 名称 | 記号 | Unicode | HTML |
|---|---|---|---|
| BLACK CHESS KING | ♚ | U+265A | ♚ |
| BLACK CHESS QUEEN | ♛ | U+265B | ♛ |
| BLACK CHESS ROOK | ♜ | U+265C | ♜ |
| BLACK CHESS BISHOP | ♝ | U+265D | ♝ |
| BLACK CHESS KNIGHT | ♞ | U+265E | ♞ |
| BLACK CHESS PAWN | ♟ | U+265F | ♟ |
| 駒 | キング | クイーン | ルーク | ビショップ | ナイト | ポーン |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 価値 | ∞[註1] | 9 | 5 | 3[註2] | 3 | 1[註3] |
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ポーンは敵陣の1番奥の列(バックランク)に移動すると、クイーン、ルーク、ビショップ、ナイトのいずれかに変わる。これを「プロモーション(昇格)」と呼ぶ。将棋の「成り」に類似したルールだが、チェスでプロモーション可能な駒はポーンのみ。多くの場合クイーンが、状況によってはナイトが選択される。ステイルメイト回避のためにルークやビショップが選択されることもある。クイーン以外を選ぶ場合は「アンダープロモーション」と呼ばれる。
図は、b7のポーンをb8に進め、クイーンにプロモーションした様子。
実際に駒を使っての対局で、クイーンがまだ盤上に残っていて予備の駒がない場合、クイーンにプロモーションしたら既に取り除かれたルークを逆さまにして代用する(プロモーションできるのは終盤であるため、ルークが既に盤上から取り除かれていることが多い)。ルークもクイーンも盤上に残っているなら、ポーンを2つ置いて代わりとする。
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前述したように、ポーンは初期位置からの移動の際、1マスか2マス進むことができる。もし、相手のポーンが2マス移動した場合、自分のポーンがそのポーンの横に隣接していれば、そのポーンを取ることができる。これを「アンパッサン(通過捕獲)」と呼ぶ。ただし、アンパッサンは2マス進んだ直後の手番のみ有効。
図は、相手がa7のポーンをa5に進めた次の手番、b5のポーンをa6に進め、アンパッサンした様子。
もともとチェスのポーンは1マスずつしか進めなかったが、試合展開をスピーディーにするため、ポーンはそれぞれ最初の一手に限り2マス進むこともできるようルールが変更された。アンパッサンはその1マスしか進めなかった時代の名残と言われる。
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キングを横に2マス動かし、同時にルークを移動させ守ることができる。これを「キャスリング(入城)」と呼ぶ。あくまで権利であって義務ではない。キャスリングの条件は以下の5つ。
図は、クイーンサイドキャスリング(2番目の図)とキングサイドキャスリング(3番目の図)の様子。
実際に駒を使っての対局の場合、両手を使わず片手で、キングを先に動かしてからルークを動かさなければならない。
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相手のキングに駒を利かせること。将棋の「王手」に相当する。次の手番で相手は、①キングを敵の利きから外す手、②チェックを掛けた駒とキングの間にほかの駒を移動させる手、③チェックを掛けた駒を取る手のいずれかを指しチェックを回避しなければならない。複数の駒で同時にチェックを掛けるダブルチェックの場合は、キングを敵の利きから外す手しか指せない。
図は、c5のクイーンをc7に進め、チェックを掛けた様子。ポーンが利いているため、キングでクイーンを取ることはできない。
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回避することのできないチェック。将棋の「詰み」に相当する。チェックメイトを掛けた側が勝利となる。
図は、チェックの節の続き。相手はクイーンの利きから外すため、キングをa8に移動させた。次の手番、c7のクイーンをa7に移動させてチェックメイト。キングがどこに動こうとも、次に相手に取られることが確定したため白(先手)の勝利。
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合法手がない(どのような手を指しても反則となる)状態。ステイルメイトは引き分けとなる。
図は、チェックの節での最初の状態から。クイーンでナイトを取りながらチェックを掛けた様子。キングの逃げる場所は3か所あるが、ここで相手はキングをa8に移動させた。次の手番、キングを追い詰めようとd6のクイーンをc7に移動させる。
ここで注目すべきは、相手のキングはチェックを掛けられていないが、動ける場所がないという点。もし、ここで相手のキング以外の駒がすべて盤上から取り除かれている、あるいは動かせない位置にあるならば、どの駒をどう動かそうとも反則となってしまう。したがって、ステイルメイトが成立し引き分けとなる。
チェスでは持ち駒が存在しないため、駒が取り除かれていくと互いにチェックメイトに追い込むことが不可能となりうる。最低限、キングのみの状態でチェックメイトに追い込むには、以下の駒がなければならない。
キング+ナイト2つでは、相手のミスがない限りチェックメイトは不可能である。どちらにせよ、双方ともにこの戦力の確保が不可能となった段階で、ゲームは直ちに引き分けになる。なお、ポーンがいる場合、それが動ける限りはプロモーションによりクイーンやルークになりうるので引き分けにならない点に注意。
全く同じ盤面(先手後手、キャスリングの可否等含む)が3回現れることが可能となった場合、引き分けを提案することができ、それが正しい場合は引き分けとなる。
50手(互いに50回動くこと)以上の間、ポーンが動かず(すでに盤面にポーンが1つもない場合を含む)、かつ互いに駒をとっていない盤面が可能となった場合、引き分けを提案することができ、それが正しい場合は引き分けとなる。
チェスにおいて、棋譜の書き方は現在は代数式というのが公式に用いられる。以前は記述式というものも用いられていた。なお、郵便チェスでは国際郵便チェス記法というものを用いることがある。
なお、チェスでは1手とは白黒双方の手番をまとめたものである。
まず、駒はアルファベット1文字で表記する(以下は英語の場合。日本では英語に倣って記述することがほとんど)。
座標は左からa・b・…・h、下から1・2・…・8とする。なお、白のキングはe1・黒のキングはe8にいるのが初期配置である。
原則として、駒の種類+移動先という形で表記する。例えば、初手で白のポーンをe2からe4に動かした場合、e4と書く(e4に移動できるポーンはe2にいるものしかいない)。
もしそこへ動かせる駒が複数ある場合、駒の種類+移動元の縦横区別できる方+移動先の形で表記する。駒を取った場合、駒の種類+x+移動先の形で表記する。ポーンで駒を取った場合は、駒の種類の代わりに元の座標のアルファベットを表記する(例えばcxb3みたいな形で)。
アンパッサンはe.p.と書く。また、プロモーションが起きた場合は、移動先の後に=を書いて、その後に成った駒を書く。キングサイドのキャスリングは0-0、クイーンサイドのキャスリングは0-0-0と表記する。
チェックは+・チェックメイトは#をつける。また、白の勝ちは1-0、黒の勝ちは0-1、引き分けは1/2-1/2と表記する。
昔の本では、この方式で記述されていることがある。
まず、駒はアルファベット1文字で表記する(以下は英語の場合。日本では英語に倣って記述することがほとんど)。
次に、列の名前はクイーンサイドのルークが元いた列がQR・クイーンサイドのナイトが元いた列がQN・クイーンサイドのビショップが元いた列がQB・クイーンが元いた列がQ・キングが元いた列がKといった具合である(キングサイドの残りの駒が元いた列は先ほどのQをKに変えれば良い)。一方、行は白黒それぞれ自身にとって手前側が1、奥側が8である。
表記にあたっては、どの駒を、どの座標に動かしたかをハイフンで区切って書く。例えば、先ほどの例であれば、キングの目の前のポーンを手前から4段目に動かしたのだから、P-K4と書く。
キャスリングの表記は代数式と同じである。駒を取った場合は、自明な場合はどこへ移動したかの代わりにどの駒を取ったかを記述する(区切りはxに変わる)。
郵便チェスで標準的に用いられている記法である。代数式のaを1とし、hを8とする。そしてそれを10の位とし、1の位は縦の段とする。
表記は至って単純で、移動元の座標・移動先の座標を続けて書いて4桁の数字で移動を示す。例えば代数式で初手のe4は5254と書く。
キャスリングの表記は、単にキングの動きで表現する(キングサイドキャスリングは5171(白)もしくは5878(黒)、クイーンサイドキャスリングは5131(白)もしくは5838(黒))。
例として、フールズメイト(双方協力して2手で黒勝ちという最短の勝敗決着)の棋譜を記述する。
| 代数式 | 記述式 | 郵便チェス |
|---|---|---|
掲示板
150 ななしのよっしん
2025/02/18(火) 13:05:50 ID: 9WyEIiEY8X
ファミコンディスクシステム『エスパードリーム』に出るワールド5の地域名が「チェスコロニー」。
151 ななしのよっしん
2025/02/18(火) 13:09:53 ID: 9WyEIiEY8X
仮面ライダーアマゾンズの仮面ライダーシグマ(Σ)の「あんたは○手で詰む(○には数字が入る)」
152 ななしのよっしん
2026/08/11(火) 23:13:35 ID: sCa2+1JswC
最近興味持ってlichess(フリーのオンラインチェス)始めて見たんだけど、妙に感情的で落ち着きのない上に、操作ミスでの「待った」さえ認めず、なのに自分がミスしたときは「待った」も「参った」もせずに放置し始めるみたいなのばっかり
操作ミスだってあるんだから「待った」を普通に認めるか、それが認めらないゲームだって言うなら自分がミスしたときは放置せずに「参った」くらいするようにしてほしいもんだよ
プレイヤー層全体が妙にプライド高いのかしら
もっと紳士的なゲームじゃないの?ってプロの試合見てみたら割と感情的だったし
悪い意味で結構TVゲームみたいな感じなのね
急上昇ワード改
最終更新:2026/09/14(月) 21:00
最終更新:2026/09/14(月) 21:00
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