チェリーコウマンとは、1989年産の日本の元競走馬・繁殖牝馬である。名前だけなら古今東西の競馬ファンが知っている競走馬である。
主な勝ち鞍
1992年:ウインターステークス(GIII)
競走馬に名前をつける際には当然ながらいくつかルールがあり、もちろん「公序良俗に反する名前」は禁止されている。
競走馬に名前をつけるルールについては競走馬の命名規則の記事に詳しい。
まあ、ラジオやテレビの競馬中継やスポーツニュースを子供が見ていて「チ○コ」だの「マ○コ」だのって名前が出てきたらお茶の間が凍るなんてもんじゃないから仕方ないね。
ただし、それっぽく見える名前であっても「卑猥な意味以外できちんとした由来のある馬名」なら別扱いとされ、キンタマーニ(インドネシアの地名)やエイシンキンボール(キンボールという室内競技) はきちんとした由来を持っているのである。あれ?でもこれだとエロマンガって馬名もありじゃね?
話をチェリーコウマンに戻そう。
まず「チェリー」はDT的な意味を持つスラングとして使われることもあるが、元はさくらんぼ小学校という意味であり、もちろん卑猥な意味はない。
そしてチェリーコウマンにとっては曾祖母チェリーエクスポ、祖母チェリービーナス、母チェリーガールと代々受け継がれてきた伝統ある単語なのである。でも冷静に考えるとチェリーガールも際どい名前だよね。
なお、この名前はチェリーコウマン自身の初子であるチェリープリンセスにも受け継がれた。うん、やっぱり伝統で間違いない。
続いて「コウマン」だが、これは冠名である。「メジロ」とか「アドマイヤ」とか「フサイチ」とか「テイエム」とか「サクラ」なんかと一緒で、人間における苗字みたいなものだ。決して女性器ではない。
「冠名単体でも響きが危ねえよ!」という意見もあるかもしれないが、この冠名を使っている馬主の会社が「有限会社 弘馬(こうまん)」だから仕方ない。
命名に悪意がない以上、チェリーコウマンにとって不幸だったのは、この血統とこの冠名が出会ってしまったことだけだったのである。
これは人間で言うなら「王さん」のところに「メイコさん」が嫁ぐようなものであり、仕方ないことだったのだ。
1991年にデビューし2戦目で勝ち上がると、芝で使っては惨敗、たまにダートを使って好走するという状態を繰り返し、1992年8月からダートに専念。17戦目で準オープンを勝ち上がり、晴れてオープン入りを果たし、1992年のウインターステークス(GIII)に出走し、これに勝利する。
重賞勝ちは1992年のウインターステークス(GⅢ)だけという本馬だが、実はこのレースは手綱をとった菊沢隆仁騎手にとっては重賞初勝利であり唯一の重賞勝ち鞍である。なので、菊沢氏のプロフィールには「重賞初体験勝利:ウインターステークス(チェリーコウマン)」と表記される。
そして、この年のウインターステークスには一つの記録がかかっていた。前年まで同レースを2連覇していた当時の砂の絶対王者・ナリタハヤブサの3連覇がかかっていたのだ。
だが、16頭立て9番人気と人気薄だったチェリーコウマンは激走し、あのミスタートウジンらを蹴散らして大穴を開ける勝利。チェリーコウマンは穴を開けたのである。
なお、このレース翌日のスポーツ新聞の競馬欄の見出しは「コウマン大穴」 だったらしい。
さて、このウインターステークス後は白星を挙げられずに引退したチェリーコウマンだが、名前が原因なのか繁殖牝馬としてはそこそこ優秀で、京阪杯とシルクロードSを勝利したアンバルブライベンを筆頭に、中央競馬で白星を挙げる馬を7頭も輩出している。
子供は母に似たのか、人気薄で上位に来やすい。つまり穴を開けることが多いのだ。
代表産駒のアンバルブライベンも重賞こそ京阪杯は5番人気、シルクロードSに至っては2番人気と、それぞれ上位人気を得た上での勝利だが、2012年8月に14番人気で勝利を挙げて単勝2万円の大穴を開け、2014年2月には9番人気で勝利と中穴を開けた。
残念ながらアンバルブライベンは2015年に疝痛(病気)により天に召されてしまったが、コウマンの12番めの子である(つまりコウマンから12番目に出てきた)マイプラーナの息子、ランスオブプラーナが2019年3月の毎日杯を制し、重賞ウィナーになる(なおこのときは3番人気)など、コウマンの血は脈々と受け継がれているのである。
……しかし、孫の名前までランスオブプラーナ(生命の槍)(意味深)なのは、もはや一族の宿命なのであろうか……。
*スプレンディドモーメント 1983 黒鹿毛 |
Storm Bird 1978 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic |
Natalma | |||
South Ocean | New Providence | ||
Shining Sun | |||
Racquette 1977 鹿毛 |
Ballymore | Ragusa | |
Paddy's Sister | |||
Arctic Melody | Arctic Slave | ||
Bell Bird | |||
チェリーガール 1982 栗毛 FNo.6-a |
*クラウンドプリンス 1969 栗毛 |
Raise a Native | Native Dancer |
Raise You | |||
Gay Hostess | Royal Chrger | ||
Your Hostess | |||
チェリービーナス 1976 黒鹿毛 |
*パーソロン | Milesian | |
Paleo | |||
チェリーエクスポ | *シプリアニ | ||
ジャヌワ | |||
競走馬の4代血統表 |
クロス:Native Dancer 4×5(9.38%)、Nearco 5×5(6.25%)
チェリーコウマンに関するニコニコ市場の商品を紹介してください。
→いや、いくら何でもさすがにそれはちょっと・・・(絶句)
掲示板
16 ななしのよっしん
2022/11/11(金) 19:34:32 ID: kf2bXxawN7
チェリーコウマンに種付けした馬が錚々たる面々で豪華すぎる
(サッカーボーイ、ダンスインザダーク、エルコンドルパサー、フジキセキ、タイキシャトル、サクラローレル、マンハッタンカフェ、マヤノトップガン)
ちなみに、記事にあるランスオブプラーナはマンハッタンカフェ母父である
17 ななしのよっしん
2022/11/27(日) 21:46:14 ID: oK9Bgw1Ozt
18
2023/06/24(土) 17:11:46 ID: s8tpw7bVDf
因みに
コーマンといえばビートたけしだが
昔オールナイトニッポンにリスナーが
コーマンって馬がいるってハガキを送ったやつがいてたけしと高田先生が大爆笑してた
その時大橋巨泉が持ってたタケシツービートの話になってその馬は知らないうちにせん馬にされてとか
急上昇ワード改
最終更新:2024/04/25(木) 20:00
最終更新:2024/04/25(木) 20:00
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