音楽におけるコード進行のひとつで、強い緊張感と解決への期待感を持たせる進行である。
ハ長調 (C major) においては Dm-G7 進行であり、音階における2番目と5番目の音をルート (根音) とした和音 (それぞれローマ数字でIIm、Vなどとあらわすことがある、以下ローマ数字はこの慣例に従う) であるためこの呼称がついた。
次にIの和音 (ハ長調ではC) を続けることにより解決感がもたらされるが、あえてVImないしVIの和音 (同AmないしA) をおくことで、解決への期待に対する裏切り感とマイナーコードの悲哀的な響きを前面に出すことができる (はずだったのだが、近年では多用されすぎてさほど効果的ではなくなってきている) 。
カノンコードやIV△7→V7→IIIm7→VImなどに組み込んで使うことでありきたりのキャッチーな進行を作ることもできる。
パターン | 進行 | 進行(ハ長調) | ピコカキコ | 効果 |
---|---|---|---|---|
基本形 | IIm / V / I | Dm / G / C | ![]() |
基本形 |
7thを用いた基本形 | IIm7 / V7 / I | Dm7 / G7 / C | ![]() |
7thで解決感を強調 |
ツーファイブから偽終止 | IIm7 / V7 / VI | Dm7 / G7 / Am | ![]() |
解決すると見せて裏切る |
ほか多数
上掲OPソングのBメロ「ふぃぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅっときゅーぅ接近」の部分 (コード進行 G#m7 - C#7 - F#m) は、一時的に平行調に転調しており、転調先のIIm7 - V - Imと解釈できるのでツーファイブの進行と言える。このような部分的転調のツーファイブはより効果的な進行であると考えられる。
上掲「only my railgun」のサビのように、ある短調から、平行調の長調へと転調する場合にきっかけとしてツーファイブが用いられることがよくある。すなわち、短調のIm - IVm - VII - IIIの進行であるが、この後半の「IVm - VII - III」の進行が平行調の「IIm - V - I」と読み替えることができるのである。
このタイプのツーファイブをよく用いるのがポルノグラフィティである。サウダージのサビ (Em - Am - D7 - G)・アゲハ蝶のサビ (Am - Dm - G - C) などが該当する。
この転調方法はコード進行という概念ができる遥か前、バロック音楽の時には既に存在している。上掲左動画、バッハのインベンション13番では3小節目 (0:06あたり) から、右のパーセルの歌劇「アーサー王」中のアリア「What power art thou」 (俗称「cold song」) では冒頭からこの転調が用いられている。左のインベンションのようにそのまま平行調に転調したまま曲が進む場合もあるが、右のアリアの冒頭部のように一時的転調にとどまることもある。
掲示板
17 ななしのよっしん
2015/03/12(木) 22:04:24 ID: C1VB7+wQzr
>>15
それって「短調→長調パターンの転調とツーファイブ」に書かれてるのはツーファイブじゃないってこと?
18 ななしのよっしん
2015/03/12(木) 22:10:04 ID: C1VB7+wQzr
ああ、あの節の曲は全部強拍しか和音転換がないか。寝ぼけてた。
でもサウダージとアゲハチョウはどうなんだろ。
中拍と強拍で和音転換してるからOKとも考えられるし
逆にツーファイブにならないとすると倍テンポにしただけでコード進行の概念が変化するってことになり・・・難しい。
19 ななしのよっしん
2022/10/14(金) 22:15:44 ID: pdLleRT+bR
必殺技というよりどちらかというと通常技のイメージ
シンプル故に様々な場面で使えるけど多用しすぎると直線的すぎるようになる所とか
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最終更新:2025/03/28(金) 06:00
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