ディオゲネス(Diogenes)とは、ギリシア語の男性名である。
などの複数の人物を指すが、現在ではシノペのディオゲネスを指すことが多い。本稿でも彼について説明する。
シノペのディオゲネス(紀元前412年?~紀元前323年)は、古代ギリシアの哲学者である。シノペ生まれであるため、このように呼ばれる。
キュニコス(犬儒)派の学者であるため「ディオゲネス(犬儒派)」と呼ばれることも、犬のような生活をしていることから「犬のディオゲネス」と呼ばれることもある。樽の中に住んでいたので「樽のディオゲネス」とも呼ばれ、綽名の多い人物である。
アテナイに来ると、ソクラテスの弟子アンティステネスに弟子入りを志願した。最初は断ったが、最後には弟子として受け入れた。
紀元前336年に、アレクサンドロス大王と会う(後述)。
紀元前323年に死去。
師アンティステネスと同じくキュニコス派に属する。ストア派に似た禁欲的な生活を心がけた。
奇行の多い逸話が有名である。
ディオゲネス・ラエルティオス『哲学者列伝』で紹介されている逸話である。
アレクサンドロス大王がディオゲネスに会いにいったとき、アレクサンドロスは「余はアレクサンドロスである」と名乗った。これに対し、ディオゲネスは「私は犬のディオゲネスです」と名乗り返した。
アレクサンドロスはさらに「お前の望むものをいってみよ」と問うた。
ディオゲネスは「そこをどいていただくのが望みです。日光が遮られますので」と答えた。
アレクサンドロスは、「余がもしアレクサンドロスでなければ、ディオゲネスになりたい」といったという。
プラトンがイデア論を講じていたとき、「私には『机そのもの』といものは見えない」と反論した。
また、プラトンが、人間とは「二本足で歩く動物」だというのに対し、では鶏も人間かと反論した。
これを受けて、プラトンが「二本の足で歩く羽のない動物だ」と修正したところ、羽をむしった鶏を連れて行って「これが人間か」と反論したという。
プラトンは、ディオゲネスに対し「狂ったソクラテス」という評価を与えている。
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最終更新:2024/04/20(土) 05:00
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