ディペシュ・チャクラバルティ(1948~)とは、インド出身の歴史学者・哲学者である。
最近有名な、哲学畑で使用される「人新世」の、おそらく言い出しっぺとされる人物。当初は普通のポストコロニアルな労働史研究者だったが、次第にグローバル・ヒストリーに依拠した提言を行っている。現在はシカゴ大学に勤めている。
1948年にカルカッタで生まれた。なお、岩波書店の「思想」では1956年のベンガル生まれとされるが、おそらく誰かとの混同。当初はベンガルの労働運動史を専門にしており、マルクス主義的な、いわゆるサバルタンスタディーズの系譜である。
2000年の『ヨーロッパを地方化する』で一躍有名になった。なお、タイトルから誤解されがちだが、別にヨーロッパ蔑視でもオリエント崇拝でもなく、インド亜大陸の伝統的な問題が、ヨーロッパのモダニティ進出でどう変化して現出していったかについて論じたものである。つまり、ヨーロッパ流の近代化を批判的に考察したのだ。
そうした流れで、チャクラバルティはさらに射程を広く取り、環境史へと歩みを進めた。その結果が人類は特別なのか?という現在という裂け目について言及した「人新世」である。
彼の著書に邦訳はまだない。
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最終更新:2024/04/25(木) 01:00
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