デジタル上映とは、DCP規格で暗号化された上映データを専用の上映サーバーで復号し、DLPプロジェクターで上映する方式である。
35ミリフィルムは非常に傷がつきやすく、また映写光源の熱で縮んだり劣化したりするため、
1ヶ月以上のロングランの時は、バックアッププリントを用意しておかないといけなかった。
その点デジタル上映は配給元から送られてくる上映データが入ったハードディスクを配信サーバーに接続し、インジェストという組み込み作業を行った上で復号に必要なKDXデータをマウントすれば上映できる。
つまり映画館にとってはフィルムを扱うために映写技師を雇わなくて済むので、大幅な経費削減になるというわけである。
また現在ではいろんな上映方式やサラウンドシステムがあり、例えば「MX4D」というシステムではシートが上下左右に動く上に画面に合わせて匂いや水しぶきや風が顔にかかったり、首筋や脚を触られるという疑似体験をすることができる。さらにIMAX同様視界をフルカバーする巨大スクリーンを使う「TCS」や、3面スクリーンを使って没入感を出す「SCREEN X」。自由自在に特定の場所に音を定位させることができる「ドルビー・アトモス」やアイソバリックシステムを使ったサブウーファーを用いて凄まじい重低音を出す「轟音シアター」といったシステムもあり、フィルム時代では考えられなかったエンターテイメント性を持たせている。
さらに最近では破損の恐れがあるハードディスクを運搬せず、専用のネット回線で上映データを直接配信サーバーに届けるというシステムもある。
デジタル上映開始時はフィルムにかなうものか!という映画ファンからの意見が多かったが、画面ではフィルムにかなわない代わりに視覚聴覚触覚でフィルムを凌駕するシステムを多数開発したのが「デジタル上映」の利点と言えるかもしれない。
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最終更新:2025/12/10(水) 03:00
最終更新:2025/12/10(水) 02:00
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