トゥルーエンド 単語

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トゥルーエンド

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トゥルーエンドとは、マルチエンディングが採用されているゲームにおける概念の一つである。「真エンド」「グランドエンド」とも呼ばれる。

概要

マルチエンディング制が採用されているゲームにおいて、もっとも理想的とされるエンディングす。

マルチエンディング制が採用されているゲームにおいては、主人公達(ひいてはプレイヤー)が作中でとった行動、選択した選択肢や、場合によっては発見したアイテムや遭遇したイベントによって、その結末が変化する。

どの程度変化するかはゲームの設計次第であるが、その中で適切な行動を取ることで、すべてのを解き明かすことに成功したり、すべての問題が解決した上で登場人物が穏な、あるいは理想的な余生を送ったと推察されるであろう結末に至ることもある(この場合、しばしば「すべての問題が解決」しない場合、登場人物中に不幸な余生を送ったであろうと推察される人物が存在したり、後年に禍根を残しかねない事態になっていることも少なくない)。

概念ゲームによって異なるが、概ねこの「もっとも理想的と考えられる結末」こそが「トゥルーエンド」である。

ちなみに「トゥルーエンド」という言い方は「」(Leaf,1996)制作時に偶然生まれた造語で、この時は「バッドエンドでありながら作者が意図する物語」というニュアンスになっている。[1]

最上のエンディングは、真のエンディングなのか

トゥルーエンドは、必ずしも物語的に最も良い結末」であるとは限らない。作品によっては、「物語的にもっとも適切な結末」と「もっとも平和な結末」がイコールで結びつかないものも存在するためである。

幸せな結末が相応しくない物語である場合

ホラーサスペンスなど、そもそもファンが悲劇的な展開をめているような作品の場合は「物語として理想的な結末」と「作中人物たちが幸せになる結末」が一致しない。例えば連続殺人事件を解決する推理ミステリーにおける最も理想的な展開は「全ての犯行が終わった後に探偵犯人を追い詰める」ことであり、「全ての犯行を未然に防いで事件そのものを起こさない」ことではない。他にも「戦争を扱った作品」「主人公悪人である作品」などは倫理的な理由で後味の悪い結末や主人公が破滅する結末がの結末とされやすい。

結末が既に決まっている場合

単純な事例としては、何か別の完成された作品の前日譚として話が後付けされた場合や、あるいは歴史の流れの大局などが既に発表された状態になっているような場合がある。
この場合に、もし選択肢次第で本来なら起こるはずだった問題を未然に防ぐことができるという場合、これは最もハッピーエンドではあるがエンディングではないということになる。
このような場合に関しては、始める前からあらかじめの結末が解った上でのことなので、「エンディング」がバッドエンドに近い形であっても特に議論になることはない。

結末が二者択一である場合

例としては、物語として「ある人物が犠牲になる、あるいは過酷な運命を背負うことで、その他のすべての問題が解決する」という状態を想定するとわかりやすいと思われる。当然ながらファンはこの人物も救われることを希望するであろうが、そのためには本来その人物が解決するべきであった問題が別個解決されるか、問題そのものを放置しなければならない。この場合、「多少の問題は残っても全ての人物が救われた結末」と「すべての人物は救われないが、すべての問題は解決した結末」のいずれを「トゥルーエンド」として扱うか困難であることは想像に難くないであろう。

物語を構成する、あるいは評価する際は、結末が不本意であったとしても「それは本当に取られるべきでない結末だったのか」はきちんと考慮すべきであろう。
これについては媒体によって評定が異なる傾向があり、ADVのようにプレイヤー読み進めるものはいいのだが、プレイヤーが広く操作・介入の余地があるゲームの場合少なくとも通常プレイの範囲内では何とかできた可性が残らないようにしておかないと批判されうる。

※ なお、上記のような「全な全問題解決は不可能である」という物語構成はしばしば「シナリオ」とされることを付け加えておく。

エンディングまでもが「話の一部」である場合

普通なら物語というのはオープニングで始まりエンディングまでで終わるものである。
しかし、ゲームのように分岐や周回要素がある媒体の場合、ループモノや並行世界として「プレイヤーが分岐を探して色々なエンディングを収集することそのもの」を物語の構造に組み込んでしまい、全てのエンディングを見てきたプレイヤーに最後の最後になって「今まで見てきたエンディングは実は『エンディング』ではなかった」ことが明かされ、そのお話の本当の結末を見せるという手法がある。

この場合、このようなことをするからには作中の全フラグをきっちり回収しきった納得のいくエンディングめられる。ハッピーエンドでもそうだが、バッドエンドに近いものを出す場合猶更である。

オマケ要素である場合

時々だが、ハッピーエンドストーリーの整合性とは別に「オマケ」として用意している場合がある。
ゲーム性が強いゲームで隠し要素を全て集めた場合などに見ることが出来る、史実となるストーリー(通常はハッピーエンドが多い)をさらに上方修正したようなものや、ストーリー性が深いものでも2週や隠しダンジョンフラグを立ててもう一回EDを見ることで本来なら犠牲になるの人や物が助かるというようなオマケ要素がついているものもある。
この場合「正史」や「本当のエンディング」と見做されない場合が多いが、キャラ人気ファンの要望でたまにこちらが正史になる時もある。

関連項目

脚注

  1. *BUNGLE BUNGLEexit
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