トーマ・フォン・シュトックハウゼン

トーマ・フォン・シュトックハウゼン（Thoma von Stockhausen）とは、「銀河英雄伝説」の登場人物である。
CV.永井一郎（石黒監督版OVA）、津田英三（Die Neue These）。

概要

ゴールデンバウム朝銀河帝国軍人・大将、イゼルローン要塞司令官。帝国暦487年5月時、50歳。 長身だが痩せ型で、胴囲は要塞駐留艦隊司令官ゼークト大将より一回り小さい。石黒監督版OVAでは白髪と同じ色の口髭が特徴。Die Neue Theseではくせのある濃灰色の短髪と酷薄そうな細い眼を持つ初老の軍人として描かれている。

第七次イゼルローン要塞攻防戦において"薔薇の騎士"連隊長シェーンコップ大佐の捕虜となり、ヤン・ウェンリー率いる自由惑星同盟軍にイゼルローン要塞を奪われた。

経歴

帝国暦486年8月、第四次ティアマト会戦を控えた帝国軍遠征部隊がイゼルローン要塞に入港した際、宇宙艦隊司令長官グレゴール・フォン・ミュッケンベルガー元帥を出迎えたのが時系列的な初登場。この部分はアニメ化されていないが、時系列では前になるOVA外伝「千億の星、千億の光」第12話、帝国暦485年末の第六次イゼルローン要塞攻防戦において大将の階級で要塞司令部に姿を見せている。

帝国暦487年の第七次イゼルローン要塞攻防戦では、帝都オーディンから要塞の存立にかかわる重要な連絡事項をたずさえてきたという連絡艦艇が同盟軍に追われてきたところを要塞に受け入れた。しかしその艦長フォン・ラーケン少佐なる人物は同盟軍“薔薇の騎士”連隊長ワルター・フォン・シェーンコップ大佐の変装姿であり、負傷姿のためか声が小さく聞き取れないフォン・ラーケン少佐に不用意に近づいたところをその人質とされてしまう。

この事態に、要塞の指令室警備主任をつとめるレムラー中佐は二人に銃をむけて「司令官閣下は死よりも不名誉をおそれる方だ。貴様の生命をまもる盾などないのだぞ！」と恫喝したが、すでにシェーンコップの部下によりゼッフル粒子が散布されていることを明かされると、シュトックハウゼンも降伏の意思を表明せざるをえなかった。シェーンコップはレムラーの言葉に対するシュトックハウゼンの内心を「過大評価されるのが迷惑そうだぜ」と推量していたが、死を選べば指令室全体を巻き込むことになるゼッフル粒子の散布により、レムラーの言葉が本当に過大評価だったかどうかは明かされることがないままとなった。

シュトックハウゼンはそのまま同盟軍の捕虜となり、イゼルローン陥落後はやいうちに帝国にも捕虜となったことが知らされていたようであるが、それ以後の消息は不明である。

対人関係

イゼルローン要塞において同格の司令官としてならぶ駐留艦隊司令官ハンス・ディートリヒ・フォン・ゼークト大将とは感情的な対立状態にあったが、個人的な好悪よりも要塞の組織構造に由来する対立であるためか、ゼークトのことを「猪突家」と評したり、駐留艦隊の出撃に際して「痛い目に遇ってもどってくるがいい」とののしりつつも、冗談でも「死んでしまえ」や「負けろ」とは口にしていないように、軍人としての節度は保っていた。

とはいえ、第七次イゼルローン要塞攻防戦では出撃に反対する駐留艦隊幕僚パウル・フォン・オーベルシュタイン大佐の進言を支持するなど、なにかとゼークトと張り合うようなことも多く、先述したミュッケンベルガー元帥を迎えた際には、敬礼からあいさつまでゼークトと同時に行ってしまい、醜態にちかい有様を見せている。

関連動画

関連項目

• 銀河英雄伝説
• ゴールデンバウム朝銀河帝国
• ハンス・ディートリヒ・フォン・ゼークト