楽しませろよ、ベイビー
トール(とある魔術の禁書目録)とは、ライトノベル「とある魔術の禁書目録」に登場する人物である。
科学と魔術の融合組織『グレムリン』の正規メンバーである魔術師。名前は北欧神話の神、雷神トールに由来する。
グレムリンの中でも特に直接的な戦闘行為を担当し、純粋な個人の力でもって戦争という状況を実現する、破格の力を持つ生粋の戦争代理人。
黄色と黒を基調にしたぴったりとした上着とズボンを着用し、肩にはストールを纏っている。線の細い、腰まである長い金髪を持つ、色白のどこか少女的な印象を与えてくる少年である。
の二点である。誰かを助けたくて力を求めたのか、力があるから誰かを助ける気になったのかは本人にもわからなくなっているが、この基準に従い、自身の成長に繋がる強敵と戦い『経験値』を得ることを目的としている。言うなれば生粋のバトルジャンキーである。
ただし、彼は流血沙汰で無条件に興奮する変態ではなく(スプラッター映画は苦手だし、お化け屋敷に入りたいとは思わないらしい)、戦争と評される域まで達した自身のケンカに街や国(無関係な人々)を巻き込むことを「後味悪い」と思える程度の良識は持ち合わせている。このように、マリアン=スリンゲナイヤーや『投擲の槌』などのグレムリンの他メンバーに比べれば真っ当な感性を持っているものの、経験値を得られる戦闘のためならば平気で自らの腹を拳銃で撃ち抜くなど、傍から見れば常軌を逸した行動を真顔で行える面も持っている。
なお、このトールの性質を作者はあとがきにて
「雷神トールの原動力は、系統としては初期の一方通行に近いはず。あの状態で『一線を踏み外さないまま、順当に成長する』と、あんな風になっていく訳です」
とコメントしている。
初出は新約5巻。『グレムリン』を統べるオティヌスを魔神として完成させるべく、『主神の槍』の完成に必要となる全体論の超能力者フロイライン=クロイトゥーネの確保のために学園都市へと潜入した。
だが、トールは『槍』の完成のためにハワイ諸島やバケージシティで行われた騒乱を見てオティヌス、ひいては『グレムリン』に愛想をつかしており、密かに上条当麻と接触。フロイライン=クロイトゥーネを彼女を幽閉していた学園都市や『グレムリン』、オティヌスの完成を阻止すべく動くオッレルス陣営から助け出すべく独自に行動を開始する。
上条やその協力者達の奮闘により、なんとかフロイライン=クロイトゥーネを解放することに成功するが、『グレムリン』やオッレルスが撤退した直後、トールは上条に勝負を挑む。彼は上記の性質から自身が全力で戦い、なおかつ幻想殺しという『強大な力を打ち消す』力で周囲への被害を抑える事のできる上条を『次の経験値』と定めていたのだ。
出会った時こそフロイライン=クロイトゥーネを助ける事すら即答できない上条に失望していたものの、最終的に盛り返した上条と両手首が折れるほどの全力で戦い、後述する『全能神トール』の力を解放し、既にボロボロだった上条を撃破した。
その後は『グレムリン』から離れていた(『グレムリン』に合流したのはトールと接触し、彼に変装したオッレルスである)が、新約10巻にて再登場。『世界を敵に回してでもオティヌスを守ろとする上条当麻』と『魔神オティヌス』と戦い、経験値を得るべく彼らの目的地であるイーエスコウ城にて再戦。今度は『全能神』の力の抜け穴を突いた上条によって貨物列車の直撃を受け(厳密にはギリギリで回避に成功している)敗北した。
トールは主に、両手指より伸びるアーク溶断ブレードによる攻撃を行う。これは数メートルの射程があり、風力発電のプロペラでも大量のコンテナでも簡単に切断するだけの出力を誇る。さらに、『投擲の槌』から力の供給を受けることで、ブレードは最大2キロまで拡張される。これこそ彼が個人の力で戦争を体現する直接戦闘担当と言われる理由であり、腕の一振りで学園都市の学区一つを水平に薙ぎ払うことすらできる。この際、ブレードは『投擲の槌』から永続的に力の供給を受けているため、幻想殺しをぶつけてもブレードは消滅しない。
ただし、このような破格の力を持ってはいるが、トール自身は神裂火織やシルビアのような聖人ではなく、英国の宝剣カーテナや右方のフィアンマの『聖なる右』ような特別な力を持っているわけではない。あくまで彼は普通の魔術師であり、肉体強度も拳銃で撃ち抜けるレベルのものである。上記の溶断ブレードも、反動で自身の肉体に強烈な負荷がかかってしまう。
また、足の裏からもブレードを出せるため、高所から飛び降りた際に噴出させ、落下速度を抑えることもできる。霊装として力帯(恐らくはメギンギョルズのこと)を持っており、数十メートルの幹線道路を丸ごと持ち上げるという『聖人』レベルの怪力も有する。そしてそれ以外にも、北欧神話の伝承を元にした変装術式(伝承の都合上、女性にしかなれないが)も使用できる。
上記の時点でも強大な力を持つトールだが、これらはすべて『雷神』としてのトールの力であり、彼の本来の力を抑え込んだものでしかない。
そもそも北欧神話のトールとは、今でこそ人々の都合により雷神にされてしまったが、元来は農耕や金属の精錬・気象や季節や天候や災害をなどを司る『全能神』であった。彼はその『全能としてのトール』の力を究めており、オティヌスがいなければ『グレムリン』の頂点に据えられていたとされるほどの力を持つ、組織のナンバー2である。
その術式の正体とは、『戦闘において、トールが絶対に勝利できる位置へと移動する』もの。正確に言えば、トールが勝利する位置に『世界全体が』自動で移動するのである。
トールが攻撃すれば自動で相手に直撃し、トールへの攻撃は自動でカウンターが決まる。まさに『全能神』の名に相応しい圧倒的な能力であり、イーエスコウ城に集結した彼以外の『グレムリン』のメンバーは、トール一人の手で一蹴されている。一つの世界を支配する全能神を倒すには、それこそ世界を一瞬で無に帰す『魔神』クラスの力が必要となる
この能力故に、トールは決して敗北することはない。まるでボタンを連打するだけで勝ててしまう格闘ゲームのように、ただ手足を振るだけで確実に勝利を得てしまう。無暗に使用すれば地球の自転や公転が狂ってしまうという甚大なリスクがありながら、何一つとして自身の糧となるものを得られない。このどうしようもなく虚しい無敵の魔術こそ、トールが『戦闘の経験値』を求める最大の理由である。
掲示板
19 ななしのよっしん
2017/06/03(土) 11:47:50 ID: iUiqVPsvY1
上条「ぐわっ」
トール「上条ちゃん、少し休んでろ。心配すんな、勝った以上は勝者の責任ってやつをとってやるからよ」
トール「後は任せたわ。俺一抜けな」
フィアンマ・オッレルス「悪い、失敗した」
上条「必ず俺がお前を助けてやるからな、オティヌス」
トール「待ってたぜ、上条ちゃん。ボコボコにしてやる!」
禁書でもトップクラスの酷い奴だと思う。流石神様って言われるだけはあるわ
20 ななしのよっしん
2020/12/05(土) 22:03:47 ID: 6gjMWYH0FE
>>13男で確定だぞ。
21 ななしのよっしん
2021/08/02(月) 00:48:53 ID: gDipyuzr4E
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最終更新:2024/04/25(木) 07:00
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