ドワイト・グリーンヒル(Dwight Greenhill)とは、銀河英雄伝説に登場するキャラクターで、その良識故に道を見誤った人物である。
CVは政宗一成(石黒監督版)、星野充昭(Die Neue These)。
自由惑星同盟に所属し、最終階級は大将。フレデリカ・グリーンヒルの父親。
かつては士官学校の副総長や第4艦隊司令官(中将)を歴任し、第五次イゼルローン要塞攻防戦などで活躍。その後大将に昇進し、第六次イゼルローン要塞攻防戦ごろより宇宙艦隊総参謀長の重職を担う。宇宙暦796年当時には統合作戦本部次長の地位にあり、帝国領侵攻作戦でも遠征軍総参謀長を務めたが、この作戦における大敗の責で国防委員会事務総局査閲部長に左遷され、前線勤務を外された。
宇宙暦797年、トリューニヒトら利権政治家の専横に憂うあまり軍事クーデターの敢行を決意し、救国軍事会議の首班となる(救国軍事会議のクーデター)。しかし、そのクーデター自体が、アーサー・リンチを通したラインハルト・フォン・ローエングラムの策略だった上、クーデターに参加した面々自体が、自意識過剰で視野狭窄な上に精神を患っているアンドリュー・フォーク准将、ファシズムの権化クリスチアン大佐など、まともな人材に事欠く有様で、結局は大帝ルドルフよろしく高圧的な軍国主義体制になってしまい市民の反感を買う。それどころかリンチにくわえてベイ少将もトリューニヒトのスパイであり、上層部に二人も裏切り者がいる段階で、クーデターの成功など不可能な状態となっていた。
その上、イゼルローン要塞司令官を務めるヤン・ウェンリーは事前にクーデターの可能性を想定しており、彼の手により救国軍事会議唯一の機動戦力であったルグランジュ中将の第11艦隊が壊滅。さらには頼みの綱でもあった首都星防衛システム「アルテミスの首飾り」を、ヤンがあっさりと無力化してしまう。一部の将校は首都星ハイネセンの市民を人質に徹底抗戦を訴えたが、グリーンヒルは「国家の再統合」への害を考え救国軍事会議の敗北を認めた。その直後、自らが帝国の手先となったことを自白したリンチ少将と撃ち合いとなり死亡する。
主戦派が横行していた同盟軍において、数少ない良識派。
ヤンほどではないにしろ、戦局全体を見て緻密な戦術を提案・実行していた。事実、大胆で勇猛だが大雑把なラザール・ロボス元帥とのコンビは、同盟に数々の勝利をもたらしている。………あのピザ野郎がボケてなけりゃ、アムリッツァの敗戦で同盟全戦力の7割を失う大敗北は回避できたハズ。
細かい気配りもできる人物だったが、人の裏側を読み取る能力にはどうやら欠けていたらしい。
能力の項でも書いてあるが細かい気配りができ、軍部内でも理性と良識に富んだ人物。
同盟の腐敗が危険レベルに達したとは言え、なぜクーデターと言う暴挙に走ったのか?
それは、OVA版の台詞から彼の人柄と信念と共に窺えると思う。
「フレデリカに許しを請おうとは思わない、政治の腐敗は誰かが正さなければならん。
その意味で我々は間違った事はしていない。
だが若い連中は性急でな…もし私が立たねば、だれが彼らを押さえられるだろうか。
こうするより他に手段が無かった…こうするよりな………あの子は判ってはくれんかな、母さん」
救国軍事会議所属・第11艦隊出陣の日、亡き妻の墓前にて。
ちなみにこのシーンはOVAオリジナルのものだが、これにより原作に比べても墓参りのシーンが増え、「世界一墓参りシーンの多いアニメ」という冗談が生まれたとか。
ちなみに、原作ではフレデリカの母親はこの後の3巻時点でも存命していた可能性が高い(エドモンド・メッサースミスが「お母上によろしく」と述べている)。
掲示板
126 ななしのよっしん
2023/11/17(金) 23:36:08 ID: zN/zK5yZIn
「銀英伝は厳正な中立の視点で書かれておらずユリアン・ミンツ史観で書かれている」説を採用するなら
ぶっちゃけフレデリカの父親という立場故に有能さや善良さを史実より誇張されている疑惑を拭えない
無能やクズだと言いたいんじゃなくて中の上レベルの人を過大に持ち上げてる感じ
127 ななしのよっしん
2024/02/09(金) 19:47:46 ID: bRDTPKLBli
>>126
外伝の「ユリアンのイゼルローン日記」は、(当時の)ユリアンの視点、すなわちユリアン・ミンツ史観で間違いないだろう。でも、その他となると、その説には疑問がある。
小説描写としては、キャラの心理も含めて、いわゆる神様視点の記述がメイン。(作中の)当時の人間は知る由もなかった内容の記述とかもある。(ヤン逮捕の前後における、レンネンカンプの心理や、レンネンカンプの要求をそのまま皇帝ラインハルトの要求と受け取ったレベロの解釈など)
後年の歴史書をもとに小説化したものだったとしても、特定の誰かによるものではないと思う。むしろ、作中で頻繁に登場する、何人もの「後世の歴史家」によるもの(多数の歴史家がおおむね合意する通説)と考えた方が自然ではないかな。
128 ななしのよっしん
2024/04/03(水) 08:10:08 ID: 0NMmurRNWb
>>121
クリスチアンみたくいきなり暴力を振るう事はなくても
デモ隊の意見に対して「君たちは間違ってる」って言い返して
それがどんどんヒートアップしていって最後は同じような結末になりそう
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最終更新:2024/04/23(火) 22:00
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