ドーベン・ウルフとは、何か意味ありげだが深い意味は無さそうな名前のモビルスーツである。
ネオ・ジオンの量産機。型式番号はAMX-014。武器の塊のような重武装モビルスーツで、足以外の全ての箇所に固定武装がされている。頭頂高22.0m、全高25.9mもあり、1/144でプラモ化されたモビルスーツとしては最大レベルの一角である。サイコガンダム等の例外を除けば…
その武器だらけの姿は人型から外れ、一見してそれまでのモビルスーツの系譜には属していない。
また量産機として一般兵用のサイコミュ制御を導入した唯一無二の機体でもある。この点においてハンマ・ハンマと関連付けられる。
この機体の開発経緯については二つの設定がある。ひとつはサイコガンダムMk-IIの小型版という設定で、数多くの固定武装の幾つかはサイコMk-IIの模倣にあたる。
もうひとつは「ガンダムセンチネル」に登場したガンダムMk-Vのアクシズ版という設定である。もともとドーベン・ウルフは「G-V」としてデザインされていたという経緯があり、それを復活させ設定に反映させた形となる。
どちらにしろティターンズ・NT研究所が開発した異端ガンダムタイプの末裔にあたり、正統なジオン系モビルスーツとは言いがたく、ザクIIIを下して量産決定されているのは皮肉な話である。
カラーリングは明るいグリーン。グレミー・トトの反乱時には自軍の機体をグレー(またはシルバー)に塗装したが、ドーベン・ウルフに関してはラカン・ダカランがなぜか半ギレで強硬に反対し、グレミーに直接電話で文句を言って突っぱねている。
何が彼の逆鱗に触れたのかは謎だが、このときのやり取りでドーベン・ウルフがグレミー側にしか存在しないことが判明しており、数も多くなかったと想像できる。
アニメではラカン・ダカランら「スペースウルフ隊」の6機しか登場しない。マシュマー・セロやキャラ・スーン、ZZガンダムと渡り合い戦果を上げるが、ラカン機以外はどちらかというと性能よりも数で押している印象である。
ラカン機に限って言えば非常に高い戦果を上げている。
少しは量産されていたようで、その後の時代のガンダムEVOLVE、ガンダムUC(MSV)にも残存機が出てくる。
ユニコーン時代でも通用する高性能機だと思われているらしく、関連機種が漫画「機動戦士ガンダムUCバンデシネ」に2種類も登場している。
最初に登場したのは連邦軍のシルヴァ・バレトという機体。連邦がドーベンを改修し、顔をガンダム風やジム風に変更したもので、異様な量だった固定武装が少々削られている。
「銀の弾丸」などと小洒落たネーミングはウルフ打倒を意識しているらしいが、漫画では味方であるはずのユニコーンガンダムに挑むことになる。
当初はユニコーンのかませ対戦相手として「既存ガンダムタイプのMS」(これは量産型νガンダムだったと後に語られた)を出す案だったが、カトキハジメの提案で新MSに変更されたという経緯がある。
型式番号ARX-014というのは他のMSと接点のない不思議なもので、アクシズからの鹵獲機につけられるナンバーらしいが、今のところ他にARXが付く機体はない。
同じく「バンデシネ」で、パラオ配備の袖付き仕様ドーベン・ウルフが登場する。色はブルー系で、珍しいことに角ばった袖を持っている。
この2機は後にUC-MSVに分類された。ラカンが存命であったなら、ガンダムに戻されてしまったドーベンに、袖を巻かざるを得なかったドーベンに何と言ってキレたことであろう。シルヴァ・バレトは後にユニコーン本編にも登場。
また、UC外伝であるラスト・サンにもドーベン・ウルフが1機登場。此方は赤色に塗装されており、クイン・マンサ用のサーベルとハンマ・ハンマ用のシールドを装備している。
30mmバルカン砲×2 グレネード・ランチャー×2 ビーム・キャノン(出力4.2MW)×2 ビーム・サーベル(出力0.56MW)×2 12連装ミサイルランチャー×2 メガ粒子砲(出力5.3MW)×2 大型対艦ミサイル×2 メガ・ランチャー(出力40.2MW)兼ビーム・ライフル(出力12.5MW) インコム×2 有線ハンドビーム(出力2.3MW)×2(指揮官機は無線式) 隠し腕×2(指揮官機のみ) |
ドーベン・ウルフの最大の特徴といえば豊富な武装だろう。ジムやザクなどに代表されるガンダム世界の一般量産機とは段違いの破格の武装量を誇り、代表的な腹部メガ粒子砲やそれと接続して放つメガ・ランチャー、OTにも扱えるオールレンジ武器インコム等、火力も申し分無い。一機に最大限にやれることを詰め込む第4世代らしい性能を持つ。
しかしその実、アニメ本編では半分くらいの武器は使っていない。使ったのはビームライフル・メガランチャーとサーベル、ハンドビーム、それに有線ハンドによる電撃と言った所で、これでもかなり使っているのだが、アニメだけで使いきることはできなかった。恐竜的進化を遂げた末期のMSとして代表にされる事が多いのはこの辺が理由だろう
代表的な武器としてMk-Ⅴ譲りのインコムがよく挙がるが、これも本編では使用されないためゲーム等でお披露目されたのが初となる(映像作品でインコムが披露されたのは『EVOLVE../10』のドーベン・ウルフが初)。
また、有線ハンドビームもインコム同様オールレンジ攻撃が出来る設定があるものの、アニメでは海ヘビのような電撃での攻撃のみが演出された。掌のビームは接続した状態でのみ発射している。
ラカン機の乗る無線タイプはレーザー通信により操作を行い、敵を捕まえもう片方の腕にサーベルを装備、遠隔で切り掛かると言った戦法を取っていた。またこの時本体側にも隠し腕が仕込まれており、マニュピレ―ターとしての機能が残っている。
背中のミサイルやビームキャノン、頭部のバルカンも使用しなかった。ゲームでそこそこ採用される対艦ミサイルは劇中では装備すらしていない。
武装の一部。
※バルカン、ミサイル、ビームサーベル、インコム、メガランチャー、対艦ミサイル
※ミサイル、ビームサーベル、ビームライフル、インコム、メガランチャー
※ミサイル、ビームライフル、ビームサーベル(+ハンドビーム)、インコム
ドーベン・ウルフの全ての武装を完全再現するゲームは今後も登場しないだろうとファンに嘆かれてるとかなんとか。
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最終更新:2025/03/25(火) 13:00
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