ナチュラルライズ(Natural Rise)とは、2022年生まれの日本の競走馬。鹿毛の牡馬。
主な勝ち鞍
2025年:羽田盃(JpnⅠ)、京浜盃(JpnⅡ)
父キズナ、母レディマドンナ、母父Distorted Humorという血統。
父のキズナは2013年ダービー馬として知られるディープインパクト産駒。
種牡馬としては、マイルGⅠ3勝馬のソングライン、皐月賞馬ジャスティンミラノといった著名な芝GⅠ馬のほか、テリオスベル、バスラットレオン、サンライズジパングなどのダートの活躍馬も輩出。芝・ダート問わない実績を積み上げ、20年代のトップサイアーとして立場を固めつつある。
母のレディマドンナは母馬(つまりこの馬から見た母母)の*ドリームライターに受胎した状態で、日本に輸入されて産まれた…いわゆる持込馬と呼ばれる区分の馬。
競走成績は中央ダートで6戦2勝と、現在でいう2勝クラス止まりであったものの、伯父にJ. B.'s Thunder、叔父にCarpe Diemと2頭のアメリカGⅠ馬を持つ良血の血統背景を、生産牧場兼オーナーであったグランド牧場に見込まれてか、4歳で早々に引退してその生まれ故郷で繁殖入り。ナチュラルライズはその初仔にあたる。
母父のディストーテッドヒューマーはアメリカの*フォーティナイナー産駒。GⅠ勝ちはないものの、種牡馬入り後はアメリカ二冠馬Funny CideやBCクラシック馬Drosselmeyerなどを輩出し大成功を収めた。
ブルードメアサイアーとしての活躍では、ArrogateやGolden Sixty、*モーニンなどが今日の日本では知られているだろうか。
2022年2月2日、母と同じ北海道新ひだか町のグランド牧場で誕生。
そのまま同年のセレクトセール当歳の部へ出品され、「ライズ」冠名を用いる吉岡寛行オーナーに3300万円(税抜)によって落札される(下記動画の40:13~、上場番号526)。
その後、生産元のグランド牧場とは非常に縁の深い(後述)、美浦・伊藤圭三厩舎に入厩することとなった。
2024年7月20日、札幌・ダート1700mの新馬戦にて横山武史騎手を迎えてデビュー。3.0倍の1番人気に支持される。
レースは若干掛かる素振りも見せたものの4番手の好位で進め、4角で鞍上が軽く気合いをつけると一気に加速。あっさり前を捕らえるとあとは独走、2着に6馬身差、3着はなんと3秒3もぶっちぎる圧勝でデビュー勝ちを飾る。勝ち時計1:45.7は良馬場では新馬戦レコードタイの好時計で注目を集めた。
2戦目は11月の東京・ダート1600m、カトレアステークス(OP)。ここでは新馬戦を大差圧勝したマル外のスナッピードレッサに次ぐ2番人気だったが、中団からレースを進めて、馬群の中で掛かり気味だったりコーナーで外に膨らんだりしたものの、そのまま大外から早めに抜け出し、3番人気のナダル産駒クレーキングの猛追を3/4馬身差押し切って連勝。
しかし、鞍上は「初の左回りで右に逃げるところがあり、新たな課題は出てきました」とやや不安げな色合いを見せており…。
なにはともあれダート2歳王者決定戦、全日本2歳優駿(JpnⅠ)に参戦。牝馬ミリアッドラヴや兵庫JG馬ハッピーマンら重賞馬を抑え、単勝1.4倍という断然人気に支持された。
前走で見せた懸念点に対し、陣営は馬具で改善を試みたものの、今回は不安が見事に的中。スタートで横を向いた瞬間にゲートが開いて出負けしつつも中団につけたが、序盤は明らかに掛かり気味。コーナリングでは左回りでの弱点を見越していた鞍上が全力で体重を傾けてなんとかしようとするも、努力空しく1頭だけ大きく外に膨れてしまう。迎えた直線では外から懸命に追いかけたもののロスは取り返し切れず、前目のミリアッドラヴとハッピーマンには全く届かないまま、門別のソルジャーフィルドにも競り負けて4着。
武史騎手は馬具で補強をしようとした厩舎サイドへの感謝を述べつつも、「現状では左回りは合わないです」と結論付けた。
明けて3歳はダート三冠を目指し、優先出走権を獲りにトライアルの京浜盃(JpnⅡ)へ。今回は右回りの大井ということもあり、前走先着を許したハッピーマンとソルジャーフィルドも出走してきたが、単勝1.9倍の断然人気に支持された。
レースは鞍上が促してポジションを取りに行き、今回もやや掛かり気味ながら3番手の好位を確保。大井のリコースパローが逃げるのをそのままインで追走すると、直線でリコースパローをあっさり捕まえ、内にモタれながらぶっちぎり、あとは独走、最後は流す余裕を見せて6馬身差で圧勝。勝ち時計は現在の大井の良馬場としては破格の1:45.5。掛かってモタれてとまだまだ気性面の幼さを見せながらの好時計で、「左回りでなければ」と改めて新馬戦で披露した素質の高さを見せつけた。
迎えた羽田盃(JpnⅠ)では、地方勢最上位人気も前走で3着に蹴散らした大井のナイトオブファイアということで、雲取賞を勝った3戦無敗のジャナドリアと人気を分け合うこととなったが、前走の圧勝ぶりから単勝1.3倍の断然人気に支持される。なお前走で内にヨレた事から、今回は右側のチークピーシーズを目を覆うくらいの位置に付けて臨んだ。
レースは大井のスマイルマンボが逃げ、2番人気ジャナドリアがそれを追うのを、五分のスタートから騎手が促して3番手で追走。相変わらず道中は掛かりっぱなしで周りとの折り合いをつけるのに苦労していたが、直線に入ると一瞬で前2頭を抜き去り、またしても内にモタれながら後続をぶっちぎる。後ろからはナイトオブファイアが追いかけてきたが差は詰まらないどころかさらに広がり、「突き放した!圧勝だ!ナチュラルライズだ!」の実況とともに終わってみれば5馬身差、3着ジャナドリアには2.2秒差をつける大圧勝で一冠目を手にした。
伊藤圭三師は1998年の厩舎開業からついに悲願のGⅠ級タイトルを初制覇。中央馬主3年目の吉岡オーナーも当然GⅠ初勝利。キズナ産駒にとってもダートGⅠ級初制覇と、初戴冠となったこの馬自身にとってはもちろん、各方にとっても嬉しい初物尽くしの勝利となった。
レース後ではその聞かん坊っぷりに対して、鞍上の横山武史騎手から開口一番「(嬉しいのですが、)すごく疲れました。」と苦笑交じりながら率直に評されていた。
さらに勝って嬉しい伊藤師からも「前進気勢が旺盛で、折り合いに苦労していた。」「勝つには勝ちましたが、内ラチに頼って正しい走りはしていなかった。」と言われる始末。デビュー前から付き合ってきた主戦騎手と調教師が、揃ってこの馬の問題児っぷりに振り回されている現状を垣間見させた。
さておき、次走は順当に東京ダービー(JpnⅠ)へ向かうようで、羽田盃と同時期に京都競馬場で行われるユニコーンステークスからは勝ち馬のカナルビーグルが合流。前走では5着のアメージング含めてJRA勢は全て打ち負かしているナチュラルライズだが、新進気鋭のリアルスティール産駒であるカナルビーグルとの対決では、気性面が本番でどう出るか。
キズナ 2010 青鹿毛 |
ディープインパクト 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
*ウインドインハーヘア | Alzao | ||
Burghclere | |||
*キャットクイル 1990 鹿毛 |
Storm Cat | Storm Bird | |
Terlingua | |||
Pacific Princess | Damascus | ||
Fiji | |||
レディマドンナ 2016 栗毛 FNo.23-b |
Distorted Humor 1993 栗毛 |
*フォーティナイナー | Mr. Prospector |
File | |||
Danzig's Beauty | Danzig | ||
Sweetest Chant | |||
*ドリームライター 2009 栗毛 |
Tale of the Cat | Storm Cat | |
Yarn | |||
Rebridled Dreams | Unbridled's Song | ||
Key Cents |
クロス: Storm Cat 3×4(18.75%)、Mr. Prospector 4×5(9.38%)、Northern Dancer 5×5(6.25%)
掲示板
27 ななしのよっしん
2025/04/30(水) 12:16:43 ID: /YdR0Difbz
>>26
現状モタれ癖は相変わらず酷いままな以上、(外見的なインパクトはさて置くにしても)当面馬具での補強は欠かせないと思うから、ああいうのには今後も積極的に頼って行くんじゃないかなぁ
騎手も先生も厩舎も皆おっかなびっくりで、試行錯誤してるのが大変だろうけど応援したくなる感じ
28 ななしのよっしん
2025/04/30(水) 12:32:17 ID: uqYEqu1SSF
4コーナー外にいたのにいつの間にか最内にいるの笑っちゃいけないけど面白すぎる、たけしが思っきり左手綱引いてるの含めて
29 ななしのよっしん
2025/04/30(水) 16:28:20 ID: R+RovUXts0
まだ笑ってられるけど次めちゃくちゃササってダービーのトーセンスターダムする可能性もあるからなぁ
壊れやすいラチが壊れて失速だけならまだしも最悪変な転び方したら命に関わる
たけしもテキはヒヤヒヤもんだわな
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最終更新:2025/05/19(月) 20:00
最終更新:2025/05/19(月) 19:00
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