ナムウィキ 単語

ナムウィキ

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ナムウィキハングル나무위키ラテンアルファベット表記:namuwiki)とは、韓国語Wikiサイトである。

日本語圏のインターネットでは「韓国におけるニコニコ大百科みたいなサイト」として紹介されることもある。

なお、本記事内の内容の多くはナムウィキ内の各種記事をGoogle翻訳によって和訳して閲覧した情報を元にしている。そのため、不正確な情報や古い情報が混じっている可性もある。

概要

韓国語によって記述されているWikiサイトであるため、専ら大韓民国民が利用するWikiサイトである。「ナムウィキ」(나무위키)の「ナム」(나무)とは「木」という意味であるので、「木のウィキ」であろうか。

Wikipedia」と同じような、いわゆる百科事典系のWikiである。しかしWikipediaと異なり、特筆性や厳密なソースの提示はめられておらず、また説明するのは単だけでなくあらゆる言葉についての記事を作成することができる。ユーモアなどを交えた説明も許容されている。こういった特徴はニコニコ大百科と類似しているとも言え、日本において説明される時に「ニコニコ大百科みたいなサイト」と評される理由であるかと思われる。

2020年8月1日日本時間20時時点において、ナムウィキの「全文書の総数」(전체 문서 수)は786000件強[1]とのことであり、非常に大規模なWikiサイトである。参考として、同時点のこのニコニコ大百科の記事数は462000件強[2]である。ただしナムウィキの言う「文書」(문서)の定義が不明であるため、ニコニコ大百科の記事数と単純に較できるものかはわからないが。

一時は韓国語Wikipediaを文書数において抜いたこともあったという(その後抜き返されて、韓国語Wikiサイトとしては文書数2位になったとのこと[3])。また、韓国語WikipediaトラフィックやGoogle検索順位で駕するという話もある[4]

運営法人パラグアイ企業であるとされる。しかし後述する開設経緯から考えてもルーツ韓国内にある。運営法人パラグアイ企業となっているのは、その経緯などからくる法的な問題を回避するための処置ではないかと思われる。

投稿された内容の著作権クリエイティブ・コモンズライセンスCC BY-NC-SA 2.0 KR)のもとで扱われるため、ナムウィキ内の文章は「非営利」などの一定の制限の下で自由に利用することができる。

代表的な記事の紹介

ここではナムウィキ内に存在する、ニコニコ大百科ユーザーにもなじみのある内容の記事を紹介していこう。

韓国語がまったくわからない人でも、上記のページを一見れば何について記載されている記事なのか容易に理解できる(かもしれない)。

ナムウィキでは「かたい」内容の記事以外も許容されるので、こういった日本独自のインターネット文化に関する記事も多数存在している。

開設までの経緯

ルーツ:エンジェルハイロウ ウィキ(エンハウィキ)

そのルーツは割と意外なことに、日本ロボットアニメ機動戦士ガンダムシリーズの私設ファンサイト「엔젤하이로」(エンジェルハイロウ)にある。この名称は、『機動戦士Vガンダム』に登場する巨大兵器エンジェル・ハイロゥ」の名前に由来するという。

このサイトエンジェルハイロウ」は2007年3月1日Wikiエンジェルハイロウ ウィキ」(엔젤하이로 위키)を開設した。略して「エンハウィキ」(엔하위키)と呼ばれるようになったこのWikiは当初は、「エンジェルハイロウ」の常連が「東方Project」のキャラクタープロフィールパロディした形式で自分たちの記事を創作して投稿しあうような、純な遊び場でしかなかったという。

しかし、徐々にゲームスーパーロボット大戦シリーズガンダムシリーズの用の記事が充実し始め、それにつれて多くの利用者も流入するようになる。その結果として、この「エンハウィキ」は単なるガンダムファンサイトの一コンテンツではなく、韓国オタクが集まる一大Wikiサイトとなっていったらしい。

エンハウィキ ミラー

ちなみに、この「エンハウィキ」は検索エンジンクローリングを拒んでいたために、2008年ごろには検索エンジン検索できるようにしたミラーリングサイト「エンハウィキ ミラー」(엔하위키 미러)が登場した。

検索エンジン経由で見に来る利用者が多かったため、本家「エンハウィキ」よりこのミラーサイトの方がトラフィックが多かったくらいであったという。

「エンハウィキ ミラー」で「編集」ボタンを押すと本家「エンハウィキ」の編集画面にそのまま移行するシステムであった事も、利用者が本家ミラーの違いを意識しない要因になっていたという。

リグヴェーダ ウィキからナムウィキへ

2012年にはこの「エンハウィキ」は「リグヴェーダ ウィキ」(리그베다 위키)に称し、「エンジェルハイロウ」の一コンテンツと言う立場から独立した。

しかし、上記の「エンハウィキ ミラー」はこの「リグヴェーダ ウィキ」という名称変更を受け入れなかった。そのため、「リグヴェーダ ウィキ」という新しい名称ではなく「エンハウィキ」という名称のままで認識していたユーザーも多かったという。

ともあれ「リグヴェーダ ウィキ」はそのまま「エンハウィキ」の人気を引き継いで運営され、規模も拡大を続けていた。

しかし、2015年英語版Wikipediaから翻訳しただけの記事が投稿される、という出来事が起きる。この出来事は韓国Wikipedia編集者(いわゆる「ウィキペディアン」)からの反発を買い、かねてから存在していたWikipediaからの内容の転用問題もこれをきっかけとして大いに注され、批判を招いた。そこで「リグヴェーダ ウィキ」の運営は今後の運営方針を話し合うために、2015年4月6日オフ会を開催した。

だが、このオフ会において「リグヴェーダ ウィキは財政赤字状態にあるので、広告を掲載する」「エンハウィキ ミラーはリグヴェーダ ウィキからトラフィックを奪っているため、以前から訴訟が進行中である」といった内容がられたことが利用者からの不信や批判を招いたという。

またこの頃、「リグヴェーダ ウィキの利用者は投稿内容の著作権をリグヴェーダ ウィキに寄付する」という規約になっていたことが広まり、利用者たちはこれに強く反発した。このニコニコ大百科でも類似の規約はあるが、記事作成の際に毎回その旨が表示されるなど周知されている。しかしこの頃のリグヴェーダ ウィキではそういった周知がほぼなかったとのことで、利用者のほとんどはこの規約について知らなかったのだという。

この騒動の結果として、リグヴェーダ ウィキを信用できなくなった利用者たちの一部は代替となる新しいWikiを立ち上げ始め、そのひとつがナムウィキであった。

2015年4月17日に開設されたこの「ナムウィキ」は、リグヴェーダ ウィキの「フォーク」(あるプロジェクトから分岐独立した別のプロジェクト)と自認し、リグヴェーダ ウィキのほとんどの内容をそのまま含んでいた。そのためにリグヴェーダ ウィキの利用者たちは、信頼を失ったリグヴェーダ ウィキからそのままナムウィキへとスムーズに移行していった。

そしてナムウィキは、リグヴェーダ ウィキに代わって韓国における「Wikipediaに次ぐWikiサイト」の地位を占めるようになったのである。

関連項目

脚注

  1. *ナムウィキ内の「ナムウィキ」のページexitにあるリアルタイムの文書数を反映する部分より
  2. *ニコニコ大百科の記事検索機能で、全記事を対象にして「きみのすべてがみてみたい」をキーワードに検索した結果より
  3. *ナムウィキ内の「ナムウィキ/歴史」のページexitの記述より。2020年8月1日閲覧
  4. *韓国語Wikipedia内の「韓国語のwikiのリスト」のページexitの記述より。2020年8月1日閲覧
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