ニック・バレンタインとは、ゲーム「Fallout4」に登場するキャラクターである。
英語版の声優はステファン・ラッセル(Stephen Russell)[1]。日本語版では牛山茂。[2]
連邦(Commonwealth)の中心地ダイヤモンドシティに探偵事務所を構えている人造人間の私立探偵。誘拐された少女の捜索依頼を受けて向かったVault114にてスキニー・マローンに捕らえられていたところ、息子ショーンの手がかりを求めてやってきたVault111(主人公)が彼を探しにやってきたところから物語は始まる。
知恵に富んだ話し方をしジョークや皮肉なども好む。会話の選択肢で皮肉系を選ぶと好感度が上がる事があるが、人道的でもあるため、攻撃的な選択肢や非人道的な選択肢には怒る。
服装はヨレヨレの古いトレンチコートに古いフェドーラ帽という古い時代の姿を好む(本人いわく探偵とはこういう格好をするものだということらしい)。デフォルト武器は.45口径のパイプリボルバーだが、倒した敵などからライフルを拾って使うこともある。
ニックは自身について、過去にどこでどの様な事があったのかは覚えておらず、インスティチュートから廃棄された個体だと考えている。また、自分のような個体は他の人造人間では見たことがないため、「第二世代と第三世代の中間ではないだろうか」と推測している。
連邦をさまよっている時に誘拐犯から助けた娘が当時のダイアモンドシティ市長の娘であったことから、市長の娘を助けた功績で市長から評価されシティへの居住権を与えられる。シティへの移住当初は人造人間ということで人間たちからも恐れられたが、最初から自分が人造人間であることを隠さず、人間たちから受けた仕事をがむしゃらにこなし続けたことで、シティにおける現在の立場を得た。[3]
ちなみに、ロボット同士であるためか、ダイアモンドシティのラーメン屋をやっているプロテクトロンのタカハシとは会話ができるようである。[4]
「自分のものだ」と呼べるような人生が欲しい
求めているのはそれだけだ
その正体は、人間の記憶を移植する目的でインスティチュートが行ったプロジェクトの被検体。戦前、つまり200年以上前に生きていた人間の刑事ニック・バレンタインが彼の本来の人格である。
ニック自身もそのことは記憶に残ってはいるが、自分はあくまで"彼"からスキャンした記憶データを入れられただけの人造人間であり、自分の有り様は人間ニックからの借り物に過ぎない、と考えている。
本人の記憶の中において、様々な犯罪者たちの黒幕として警察の捜査を逃げおおせた狡猾な犯罪者エディー・ウィンターに関する記憶を残している。また、人間ニックの恋人の女性がエディーによって殺されていたことも記憶しており、"自分"の記憶でないのはわかっているが、人間ニックがやり残した事件を最後までやり遂げなければいけない、とも考えている。
DLC「FAR HARBOR」においては、さらにその正体が明らかになっていく。
同種の人造人間として、ファー・ハーバーの中心地アカディアの代表をつとめるDiMA(ディーマ)が登場している。DiMAによると、ニックとDiMAは同じ第一世代の人造人間で、ニックのことを「兄さん」と呼んで兄弟のように過ごしていた時期があり、インスティチュートから脱走した時も共に出たという。
しかし当時ニックは混乱しており、DiMAに攻撃して返り討ちにあい、DiMAが去った後に意識が戻る(争った際の音声記録がDIMAの持つデータの中に残されている)。争ったことによる影響か、ニックは人造人間としての初期の記憶を失っており、自分が何者か判らぬまま連邦をさまよい現在に至ったということが明かされた。
その後、DiMAはファー・ハーバーへと来たため、ニックと出会うこともなく過ごしており、ニックが111(主人公)と共に現れたときは驚いたという。
ふむ。この顔を他の誰かの顔と間違えるのは難しくないか?
これが自分だと思っているが、本当はそうじゃないと思い知らされる。自分は人ではない、とね。
たとえこの世界で「自分のものだ」、ニックでもインスティチュートでもなく俺自身のものだと胸を張って言えるのなら死んでも悔いはない。
居場所は自分で作るものだと気づくのにずいぶんかかった。ある程度の時間と努力を費やせば、ここだってホッとできる場所になる。
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最終更新:2024/04/25(木) 01:00
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