マイルだったら、譲れない。
ニッポーテイオーとは、1983年生の日本の元競走馬・種牡馬である。
ニホンピロウイナーらの後に日本のマイル界をリードし、「マイルの帝王」と呼ばれた名馬。しかしマイルにとどまらず、中距離戦線でも好成績を残した。
主な勝ち鞍
1986年:スワンステークス(GII)、ニュージーランドトロフィー4歳ステークス(GIII)、函館記念(GIII) 1987年:天皇賞(秋)(GI)、マイルチャンピオンシップ(GI)、京王杯スプリングカップ(GII)
1988年:安田記念(GI)
詳しくはWikipediaへ。年齢表記は全て旧表記。
父は*リイフォー、母チヨダマサコ、母父Lover Johnという血統。父は名種牡馬Lyphardの直仔で、現役時代はGⅢ馬に過ぎなかったが種牡馬としてはBCマイルをレコード勝ちした名牝Royal Heroineを出すなど成功した。母は5戦1勝に過ぎないが、オーハヤブサ、アストラルを経てビューチフルドリーマーに連なる由緒正しい牝系。半妹にエリザベス女王杯を制したタレンティドガールがいる。
3歳10月の新馬戦を大差で圧勝し鮮烈なデビューを飾るが、続く条件戦で大敗。年明けの京成杯2着、弥生賞3着で皐月賞への切符を手にするが、本番では8着。ダービーに挑むべく臨んだトライアルNHK杯も8着に敗れたことで、陣営はダービーをあきらめマイル~中距離戦線に転換する。どうも若い頃はイレ込みが激しかったらしい。ちなみに、NHK杯の8着はニッポーテイオーが最後に馬券圏外に敗れたレースである。
ニュージーランドトロフィー4歳Sで重賞初制覇を飾ると、続くラジオたんぱ杯では皐月賞馬ダイナコスモスの2着に健闘。古馬と対戦した函館記念も逃げて制すると、毎日王冠は快速馬サクラユタカオー相手に大健闘の2着。スワンSできっちり勝ち、マイルチャンピオンシップに臨むが、出負けして珍しく中団からの競馬になり、直線よく伸びるが一瞬早く抜けていたタカラスチールを捉えきれずハナ差2着に敗れる。
明けて5歳、初戦の京王杯スプリングCは完勝するが、その後は安田記念、宝塚記念ともに2着と勝ちきれない競馬。さらに秋初戦の毎日王冠では同期の牝馬ダイナアクトレスにかわされ久々に連対を外す3着に敗れてしまう。しかし本番の天皇賞(秋)では逃げの手を打つと、直線で一気に突き放し5馬身差で圧勝。念願のGIタイトルを手にする。この天皇賞(秋)で2着馬につけた5馬身という着差は、2000mになって以降は今なお秋天史上最大である。それ以前に、天皇賞(秋)を逃げ切った馬がこれ以降1頭も出ていない(プレクラスニーが逃げて1着になっているが、1着入線したメジロマックイーンが降着になって繰り上がったためで、彼はメジロマックイーンの6馬身後ろで2着入線だった)。この馬の強さがお分かりいただけるかと思う。
話を戻すと、勢いに乗ったマイルCSも2番手からあっさり抜け出し5馬身差で圧勝。この年の最優秀短距離馬と最優秀5歳上牡馬をも掴み取る。翌年初戦の京王杯SCはまたもダイナアクトレスの2着に敗れるが、安田記念は再び逃げてダイナアクトレスを完璧に封じ込め勝利。マイルGI連勝を決める。前年の雪辱を果たすべく挑んだ宝塚記念では天皇賞(春)を圧勝してきたタマモクロスと激突。1番人気に推されたが、直線でタマモクロスに完璧に差し切られ2着。このレースを最後に引退した。
種牡馬としては初年度からインターマイウェイなど活躍馬を送り込むがその後は尻すぼみになり、2000年を最後に種牡馬を引退した。一番有名な産駒は高知で連敗記録を更新し一躍有名になったハルウララであろう。晩年はうらかわ優駿の里ビレッジAERUにて、ヒシマサルやウイニングチケットと共に余生を送った。30歳を超えてもなお元気でサラブレッド最高齢記録の更新を期待できるほどだったというが、2016年に老衰のため33歳で世を去った。ちなみに、当地では2013年まで存命だったダイユウサクと仲が良かったらしい。
通算21戦8勝、2着8回3着2回。マイルでは6戦4勝のパーフェクト連対。先行型の馬だったこともあり、度々あっさり差し切られる詰めの甘い一面もあったが、抜群の安定感とスピードを誇っていたことは間違いない。今となっては「テイオー」というとイケメンのあいつになってしまい、この馬はどうにも影が薄いが、安定感と爆発力を兼ね備えた彼の実力は間違いなく本物だったと言えるだろう。
*リィフォー Lypheor 1975 黒鹿毛 |
Lyphard 1969 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic |
Natalma | |||
Goofed | Court Martial | ||
Barra | |||
Klaizia 1965 鹿毛 |
Sing Sing | Tudor Minstrel | |
Agin the Law | |||
Klainia | Klairon | ||
Kalitka | |||
チヨダマサコ 1977 鹿毛 FNo.12 |
*ラバージョン 1971 栗毛 |
Damascus | Sword Dancer |
Kerala | |||
Evening Primrose | Nashua | ||
Blue Grotto | |||
ミスオーハヤブサ 1973 鹿毛 |
*パーソロン | Milesian | |
Paleo | |||
ワールドハヤブサ | *ダイハード | ||
オーハヤブサ | |||
競走馬の4代血統表 |
掲示板
28 ななしのよっしん
2023/12/06(水) 22:44:02 ID: 8HYSD4isdp
まあやっぱりあれだな、
88年安田記念勝利!!!
↓その結果
・次の宝塚ではタマモクロスに2馬身半離され敗北。
・NZT4歳S(芝1600m)でオグリキャップが1:34.0出して勝利。
と、次の葦毛怪物対決の前座扱いになってしまったのが、微妙な扱いに繋がってしまった感じだ。
29 ななしのよっしん
2024/01/14(日) 07:19:37 ID: yKy3MWbSHC
87年安田記念で不覚取ったのが致命的だった気もする
ここ取っとけばこの時代のマイルの帝王、しかも秋天圧勝もできるくらいのスタミナも持ち合わせているって評価になって
タマモクロス相手もまあ適正外みたいな感じでもう少し穏当な世代交代扱いだったかも
30 ななしのよっしん
2024/01/28(日) 20:04:23 ID: szkuGBRiQM
ある意味この馬のお陰で高知競馬の何百頭もの馬が路頭に迷わずに済んだと言える
自身の血を後世に受け継ぐことは叶わなかったが、瀕死になりかけた地方競馬の命脈を繋ぐことには成功した。
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最終更新:2024/12/11(水) 21:00
最終更新:2024/12/11(水) 21:00
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