ニホンマムシとは、有隣目クサリヘビ科マムシ属のヘビの仲間である。ただ単に、マムシと呼ばれる。漢字では蝮と書く。英名でも、mamushiである。
日本各地に生息している、毒ヘビの仲間。全長は45~60cmほど。北海道の個体は大型で、60cmを超える個体が多い。伊豆大島の個体は「赤まむし」と呼ばれることもある。
全長に比較して胴体が太く、体形は太くて短い。ピット器官を持っており、赤外線を感知できる。舌の色は暗褐色や黒。身体の模様は中央に黒い斑点のある楕円形の模様が全身に散らばっている。
生きた獲物しか食べず、ネズミなどの小型の哺乳類や鳥類、卵、トカゲやカナヘビなどの爬虫類を食べる。また、ドジョウなどの魚類や、ムカデなどの節足動物も食べることがあり、共食いも確認されている。かみ砕くことができないため、獲物は丸呑み。消化中はお腹が膨れており、場合によってはツチノコっぽく見えることから、ツチノコと勘違いされたことも多いのではないかといわれている。
卵胎生で、体内で卵を孵化させてから子どものヘビを外へ出す。また、メスは精子嚢に精子を溜め込むことができ、任意のタイミングで受精させることができる。
平地から森林の藪に生息しており、水辺に比較的多く生息している。山間部の水田や小さな川の周辺にも見かけることが多い。月によって昼間と夜間のどちらで主に行動するのかが違う。
マムシ酒やマムシドリンクなど、滋養強壮があるといわれていることから薬用にされることがある。ヘビの仲間は基礎代謝が低く、数か月も絶食することが可能だから生命力が高いのだと誤解されることもある。特に、男性の夜のお供というイメージが強いが、薬用については科学的根拠はない。恐らく、ヘビ全般にいえることだが、形から、ここで書くのは憚られるあるものを想起させた結果、男性の夜のお供というイメージができたのではないかと思われる。
マムシの毒は溶血性と出血系の毒が含まれており、咬まれたら毛細血管が壊れ、止血作用を失い、強力に体内出血を誘発する。これによって全身の血圧が急激に低下し、全身から出血する重度の症状を及ぼすこともある。また、わずかながら神経毒も含まれている。
基本的には、咬まれた場所の疼痛や腫脹を起こし、それらが神経を圧迫することがある。毒性は強いが一度に注入できる毒の量は少ないため、重症化することはあまりない。適切な処理さえ行えば、基本的には助かる。毒が全身に回らないように応急処置すればだいたい助かる。この毒は傷口がなければ作用することはないため、口の中に傷が無ければ吸い出すこともできなくはない。ただし、虫歯などほんの少しでも傷ついていれば、吸引しようとした人も毒にやられる。よって、素人の経口吸引はお勧めできない。吸引器を使った方が安全性が高い。ヘビ用だけではなく、ハチ、ムカデなどに刺された場合でも使えるものであると安心である。
基本的には、救急車両を呼んでいた場合は安静にして毒が体内に回らないようにすることが必要だが、医療機関が近くにある場合には走ってでもいち早く駆け込むことが必要である。
イヌやネコも咬まれることがあるが、人間よりかはマムシの毒に強い。基本的に臆病なので、こちらから下手に近づかなければ襲われることはない。水辺周辺の茂みで誤って踏みつけてしまった場合などが、咬まれる要因である。
掲示板
2 ななしのよっしん
2020/07/07(火) 08:47:34 ID: AfxuWxvAq3
親戚のおじさんが噛まれてしばらく入院したってのを聞いたが、噛まれてもすぐ病院で見てもらえばじきよくなると思ってたが、予想以上に毒が強力すぎて安静必須なぐらいヤバいんだな・・・
3 ななしのよっしん
2020/07/07(火) 23:39:16 ID: Ec7Tc4vakT
4 ななしのよっしん
2021/03/19(金) 12:55:54 ID: ePCXmZm7zK
病院で専門医に診てもらえば、命そのものはほとんどの場合助かる。だがしかし、「死にたくなる」ほどの痛みと苦しみを味わうのも事実・・・。
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最終更新:2024/04/20(土) 17:00
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