ニューヨーク市地下鉄 単語

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ニューヨークシチカテツ

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ニューヨーク市地下鉄(New York City Subway)は、アメリカニューヨーク都市鉄道[1]である。ニューヨーク交通社(Metropolitan Transportation Authority; MTA)の下部組織であるニューヨーク交通社(New York City Transit Authority; NYCTA)により運行されている。

概要

New York City Subway
営業距離 232mi (373km)
系統数 25系統(A Div:8系統、B Div:17系統)
472
在籍車両 6,3112012年
人員 5,380,184人/日
2012年平日

開業

1868年7月3日
(高架鉄道)
1904年10月27日
(地下鉄)

世界最大級の公共交通機関として知られている。2012年の年間利用者数は16億5000万人(世界第7位)。マンハッタン都市部では全て地下区間(地下鉄)で、郊外の住宅地域はどが高架鉄道となっている。全線が複線以上で、一部複単線、複々線の区間で急行列車を設定している。また、こうした区間もあり、運行を継続しながら保守工事を行うことが容易であるためか、年間通して終日(24時間)運行を行っているのも特徴である。

運行路線(系統)

後述するが、ニューヨーク市地下鉄は複数の鉄道会社を統合、整理して発足したものであるため、運行する列車系統(route)は別々に建設された複数の路線(line)を経由して運行されている。以下、(2017年)現在運行されている系統を列挙する。

A Division(旧IRT路線)

系統記号 系統名 経由路線
1号 ロードウェイ-7番 各駅停車 IRTブロードウェイ-7番
2号 急行 IRTホワイトプレインズ・ロード線-IRTレノックス・アベニュー線-IRTブロードウェイ-7番線-IRTイースタン・パークウェイ線-IRTノストランド・アベニュー
3号 IRTレノックス・アベニュー線-IRTブロードウェイ-7番線-IRTイースタン・パークウェイ線-IRTニュー・ロッツ・アベニュー
4号 レキシントン・アベニュー 急行 IRTジェローム・アベニュー線-IRTレキシントン・アベニュー線-IRTイースタン・パークウェイ
5号 IRTダイラー・アベニュー線-IRTホワイトプレインズ・ロード線-IRTジェローム・アベニュー線-IRTレキシントン・アベニュー線-IRTイースタン・パークウェイ線-IRTノストランド・アベニュー
6号線 各駅停車 IRTペルハム線-IRTレキシントン・アベニュー
7号線 フラッシング 各駅停車急行 IRTフラッシング
S号線 42丁シャトル IRT42丁連絡線)

B Division(旧BMT、IND路線)

系統記号 系統名 経由路線
A号線 8番 急行 IND8番線-INDフルトンストリート線-INDロッカウェイ
C号線 各駅停車 IND8番線-INDフルトンストリート
E号線 INDアーチャー・アベニュー線-INDクイーンズ・ブバード線-IND8番
B号線 6番 急行 IND8番線-IND6番線-BMTブライトン
D号線 INDコンコース線-IND8番線-IND6番線-BMT4番線-BMTウェストエンド
F号線 各駅停車 INDクイーンズ・ブルバード線-IND63丁線-IND6番線-INDカルバー
M号線 INDクイーンズ・ブルバード線-IND6番線-BMTナッソー・ストリート線-BMTジャマイカ線-BMTマートル・アベニュー
N号線 ロードウェイ 各駅停車 BMTアスリア線-BMTブロードウェイ線-BMT4番線-BMTシー・ビーチ線
Q号線 急行 IND2線-BMT63丁線-BMTブロードウェイ線-BMTブライトン
R号線 各駅停車 INDクイーンズ・ブルバード線-BMTブロードウェイ線-BMT4番
W号線 各駅停車 BMTアスリア線-BMTブロードウェイ
J号線 ナッソー・ストリート 各駅停車 BMTアーチャー・アベニュー線-BMTジャマイカ線-BMTナッソー・ストリート
Z号線 急行
G号線 クロスタウン 各駅停車 INDクロスタウン線-INDカルバー
L号線 14丁-カナーシー 各駅停車 BMTカナーシー
S号線 フランクリン・アベニュー・シャトル BMTフランクリン・アベニュー
S号線 ロッカウェイパーク・シャトル INDロッカウェイ

列車案内の際は、系統名を用いて、"XX (Express/Local) Train"と称されることが多い。(ex. 4号急行=4 Express Train、A号線=A Train)

運行形態

系統と時間帯

上に系統を列挙したが、見てわかるとおり、一部で他の系統と路線が重複していたり、起点と終点が同じでも経由する路線が全く異なったり(2号線と5号線とか)している。また、窓口でもらえたり、ガイブックに折り込みで入っている地下鉄路線図では、止まる系統記号が各に記載されているものの、どの系統も全時間帯において運行しているとは限らないことに注意したい。一部系統では平日のみの運転であったり、日中は運行区間が短縮されたりといったことが日常茶飯事である。

また、24時間運行であるが、間時間帯(午前0時6時)になると、どのは営業を続けるものの、急行運転の取りやめ、運行区間の更なる短縮が行われ、運転間隔が日中時間帯にべ長くなる。

アップタウン(Uptown)とダウンタウン(Downtown)

マンハッタン内にて列車の方向を示すのに慣例的に使われている表現。北側の住宅地区(アップタウン)方面へ行く列車アップタウン方面(Uptown bound)、南側の商業・金融地区(ダウンタウン)方面へ行く列車ダウンタウン方面(Downtown bound)と呼称する。

・・・個人的には東西方面に伸びる通り(ストリート、丁)の数が増える(Up)方向がアップタウン、減る(Down)方向がダウンタウンと覚えたほうが分かり易いと思う。また、地図を見て、地図の上(北)側へ行く列車アップタウン、下(南)側へ行く列車ダウンタウン、と覚えることもできる。

運賃とメトロカード

運賃は1回の乗につき2ドル50セント。支払いにはプリペイド式磁気カードであるメトロカードを使用する。ICカードなんて高価なものなんざ期待してはいけない。運賃は全線均一で、改札を出るまでいつまでも乗っていられる。また、乗から2時間以内ならば1回に限り、ニューヨーク市バスまたは地下鉄(に限る)に無料乗り換えることが可

その他特徴

A Division と B Division

ニューヨーク市地下鉄では、その成立の経緯から、2つの異なる車両規格(ディビジョン)が共存している。初期より地下鉄を建設・運営していた都市高速交通会社(IRT)により建設された路線をA Division、遅れて参入したブルックリン・マンハッタン交通会社(BMT)および独立地下鉄網(IND)により建設された路線をB Divisionと呼び区別している。A Divisionの路線は、トンネル掘削技術が未熟であったためか車両限界がB Divisionべ小さくなっている。

タイルアート

地下面には、タイルによるモザイクアートが施されている。色とりどりのタイル名や図形、動物の絵などを表現している。基本的に建設当時からり替えられることはない。

歴史

ニューヨークにおける最初の地下区間は、1904年10月27日、高架鉄道を運行していた都市高速交通会社(Interborough Rapid Transit Company; IRT)によって開業した。以降、ニューヨークは、IRTと、別の高架鉄道会社であるブルックリン高速交通会社(Blooklyn Rapid Transit Company; BRT、後のブルックリン-マンハッタン交通会社(Blooklyn-Manhattan Transit Company; BMT))の両社と地下鉄建設協定を締結し、両社を競争させることで地下鉄の建設を促進させた。1932年には、ニューヨーク自らが建設、運営する地下鉄会社である独立地下鉄網(Independent Subway System; IND)を設立し、地下鉄網のさらなる拡充を図った。

この2社(3社)体制が大きく変化したのは1940年IRTとBRTに買収され、一体的な路線網の構築がスタートしたのである。地下鉄重複していた高架鉄道止が行われたり、車両規格の似ていたBRTとINDの路線間に連絡線が建設され、直通運転を開始した。路線網の整理が了した1953年地下鉄網は新設されたニューヨーク交通社(NYCTA)に継承され、NYCTAも1968年ニューヨーク交通社(MTA)の下に入った。

1970年代に入り、車両施設の老朽化が立つようになると、車両への落書き地下鉄施設内での犯罪が度々報告されるようになる。悪評払拭のため、1980年代中ごろより、の改装計画、新製車両導入が順次行われ、犯罪率は減。現在治安は諸外鉄道べ大差ないものとなっている。

長らく路線網の拡は行われてこなかったが、2015年に7号線の延伸開業(Times Square-42 St~34 St-Hudson Yards間)がなされ、さらに2017年には第一次大戦期に計画されて以来未着工であった2番線の一部区間(72 St~96 St間)が開業しており、今後も拡が予定されている。また、いままで近接しながらも別のとして扱われていた複数ののための乗り換え設備であるFulton Center複合新設など、施設の近代化も図られている。

関連動画

地下鉄日常(?)風景

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関連コミュニティ

関連項目

外部リンク

脚注

  1. *アメリカで「地下鉄」を示す"Subway"であるが、ニューヨーク市地下鉄の場合は狭義の「地下鉄」と「高架鉄道」(Elevated train)を合わせた鉄道システムす。
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