ニヴフ語とは、古アジア諸語 / 古シベリア諸語に属する言語のひとつである。
樺太 / サハリンに居住するニヴフ人(もしくはギリヤーク)の用いる言語。日本語や朝鮮語同様系統は不明で、おそらくツングース系のウイルタ人、エヴェンク人といったアルタイ語族がやってくる前にいた言語族の残りということで、周辺の同じような孤立したイテリメン語、ユカギール語、ケット語、チュクチ・カムチャッカ語族といった言語族とまとめて古アジア諸語 / 古シベリア諸語と呼ばれている。
話者はおおよそ5000人程度で北部のアムール方言と中部のサハリン方言に分かれる。
キリル文字による正書法が存在するが、あまり普及はしていない。
前舌 | 後舌 | ||
---|---|---|---|
非円唇 | 円唇 | ||
狭 | ɪ | u | |
中間 | ɪe | ɤ | o |
広 | æ |
唇音 | 歯茎音 | 硬口蓋音 | 軟口蓋音 | 口蓋垂音 | 声門音 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
鼻音 | m | n | ɲ | ŋ | |||
破裂音 | 無声 | p | t | c | k | q | |
無声有気 | pʰ | tʰ | cʰ | kʰ | qʰ | ||
摩擦音 | 無声 | f | s | x | χ | h | |
有声 | v | z | ɣ | ʁ | |||
接近音 | 中央 | j | w | ||||
側面 | l | ||||||
ふるえ音 | 無声 | r̥ | |||||
有声 | r |
基本的にはSOVの膠着語であるが、名詞の格語尾でそれぞれの意味を表す。
格語尾は場所格、向格、方向格、道具格、比較格、使役格、共格などがあるが、主格と対格、または能格と絶対格を表すものはない。
最大の特徴は結びつきの強い単語・接辞の間では後ろに来る語の方が頭子音交替を起こすことで、
という変化が起きる。
形容詞は存在せず、動詞から-dを取り除いた連体形が名詞の前について似たような意味で用いられる。
さらに-r'をつけることで連用形の意味を動詞が持つことができる。
動詞にはほかにも語尾で未来形や進行形、完了形や使役系を表すことができるなど、語尾が重要になる言語なのだ。
あるわけがない
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最終更新:2024/04/26(金) 01:00
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