ネクトカリス(Nectocaris)とは、カンブリア期中期に生息していた海生生物の一種。 バージェス動物群のひとつである(後に澄江動物群やエミュー・ベイ頁岩からも見つかっている)。
全長は2〜4cm。胴体は脊索動物的な特徴をもっているのに、頭部はどう見てもエビというなんとも奇っ怪な生物である。なので学名は「エビ頭」。現在のところ発見されている化石は一点のみなのでこれ以上の詳細はわかっていない。…と思われていた。ところが極最近になって新たに91個の化石が発見され、2010年にこれらを調査したところネクトカリスは軟体動物の頭足類、つまりイカやタコの遠い祖先ではないか?と言われるようになった。これが事実ならこれまでで最も古い頭足類の発見ということになるが、反論も多い。軟体動物や頭足類に共通の特徴を持っていないことから、そもそも軟体動物ではないという意見もある。 発見された化石によるとネクトカリスは一対の触手と眼を持ち、現在のイカやタコも持っている漏斗という水を噴射して推進する器官も存在した。胴体両側には波打たせるように動かして遊泳するためのひれも存在していた。スミを作り出す墨袋も持っていて窮地の際はスミを吐いていたとも。ただ口(イカやタコでいうところのカラストンビ)がどこにあるか未だ判然としないため復元図ではぼかされている。触手でもって餌を捕らえた捕食者か、海底で屍肉を漁っていたスカベンジャーだったらしい。 |
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最終更新:2024/03/29(金) 02:00
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