ネフェルピトーとは、漫画「HUNTER×HUNTER」の登場人物である。
キメラアントの王・メルエムの直属護衛隊三戦士のうちの1匹であり、猫の遺伝子が非常に濃く出ているキメラアントである。
初~中期の頃は語尾に「ニャ」が付くなど、猫属性をプッシュしていた。
無意識のうちに人間の少女・コムギがメルエムを変えつつあった事にシャウアプフ同様気付いてはいたが、当初はプフのように煙たがる事も無ければ、彼女に危険が及んでも助けない等、良くも悪くも無関心であった。
プフらは彼女に出会う前のメルエムが王に相応しいと考えており、人間に情けをかけずに絶対的存在として君臨する姿こそが王のあるべき姿だと思っていた。
しかし、ピトーは重傷を負った彼女を労わり、部下を信頼する王の姿に対して感銘を受け、王にとって彼女は必要な存在であると考えるようになる。
具体的には、討伐軍の攻撃の巻き添えで重症を負った彼女を治療するためにゴンに土下座をしたり、自ら片腕を折って降伏の意思をアピールするなど、ゴンに治療が終わるまで待ってくれるようにと健気に頼んでいた。
ゴンは、キメラが人間を守っているという状況に混乱しつつも「ピトーは倒すべき敵である」との意志を曲げないのに対し、ピトーが彼女を守ろうと体を張る姿はまるで母親のようでもあった。
決定的な弱みを抱えた状態でゴン・キルアと対峙してしまったピトーは、必死の懇願により彼女を治療するまでの間、待ってもらう事には成功したが、治療後は彼女を人質に取られ、ゴンの要求を呑まざるを得なくなる。
ゴンと共にカイトのいる場所へと向かうが、その途中にコムギの声帯に変えたプフとウェルフィンからの「コムギを無事に保護した」という嘘の連絡を受け、それに引っかかってしまった。
自分が抵抗できない状況だったにも関わらず、彼女を治療していた間、待っていてくれたゴンに対して、「(せめて最後だけは)正直でいたい」と思い、カイトが既に死んでいて治すことができないことを告げた。
そして自身の腕を治療し、王のためにゴンを殺そうとするが、これがゴンを覚醒させるきっかけとなった。
このように最近は性格が丸くなっていたのだが、序盤のピトーはかなり猟奇的なキャラクターであった。
HUNTER×HUNTERを代表する有名なグロシーンである、ゴンと同期のハンター・ポックルの頭蓋を切り開いて脳みそをクチュクチュ掻き混ぜて「あっあっあっ」と鳴かせて、情報を聞き出していたシーンは他ならぬピトーの仕業。
また、ゴンに宿敵と狙われる原因になった、興味本意でカイトを惨殺し、死体を操ったのもピトー。
そして、王を産んだあとの女王が臓器損傷で生死の境を彷徨っているのを「アレはもういらない」とばっさり切り捨てるなど、血も涙も無いキャラかと思われていた。
ただし、他のキメラアントも同様に人間を餌としか思っていないものだったため、ピトーだけが特別に猟奇的な性格だった訳では無い事は断っておく。
また女王に対しても、ピトーは元から王直属護衛軍として生まれたキメラアントであるため、王(メルエム)以外に従う理由が無い。キメラアントの社会構造として護衛軍は王より先に生まれ、王が生まれるまでは暫定的に女王の下に付くが、王(メルエム)が生まれた瞬間に女王との関係は切れる。
これもキメラアント自体が「そういうもの」であってピトーが特別に情けの無い性格な訳では無い。実際、女王が死んだ後は多くの蟻達が、最初からそうしたかったとでも言わんばかりに、あっさりとそれぞれが王を目指し、野に下った。
特質系能力者。当初は操り人形の能力を見たノヴらに「操作系能力者」だと勘違いされていた。
ピトーの使う「円」は他の人物が使うそれとは異なり、アメーバ状に自由に形を変える事が出来る。
一部分を伸ばせば最大で2kmに達するほどの範囲を持つ。
特有の能力としては、人形を具現化させて何かをする能力であり、以下の3種類がある。
当初は、カイトやマサドルデイーゴを修理してから念人形を取り付かせて操っていたので、一部で死者蘇生が可能な能力かと思われていたが、後にそうではない事が判明。
対象が生きてさえいればかなりの重傷でも治せる(腹部を貫通する重傷を負ったコムギを完治させる)が、死者に対しては肉体が腐らないようにしたり、バラバラになった部分をつなぎ合わせたりなど、文字通り「修理」しか出来ない。
非常にオーラを消費する能力で、この能力の発動中は他の人形はおろか、ピトー自身も念能力自体がほぼ使えない状態に陥る。
なお、この念人形の下半身はヒモ状になっており、ピトーの尻尾と繋がっている(右図参照)。
念人形は出現させた位置から移動できないため、ヒモ+ピトーの尻尾の長さの分(およそ20m)しかピトー本人は移動できない。
これを逆手に取り、足場の無い場所(空中など)で踏みとどまるのに利用した事がある。
対象を傀儡のように操ることができる人形を出現させる能力。非常にたくさんの数を一度に出して自動操作することが可能だが、精度はそこまで高くない。
操り人形といえばモラウの紫煙拳(ディープパープル)の煙人形が浮かぶが、それとはまた違い、出す数を抑えたり本人が近くにいたら操作精度が上がるというものではないらしい。
モラウの煙人形を見た際には「自分のより精度が高い」とあっさり認めてる発言をしている。
なお、精度は高くないと上記しているが、操る対象にどこまでの範囲の事をさせられるのかは不明。
対象に基本的な念能力の行使をさせたり(操り人形に「選別」をさせていた)、声を出して喋らせたり(修理したマサドルデイーゴに演説をさせていた)などは可能である。
「自分自身を操作中」な為、早い者勝ちの操作系能力(イルミ、シャル、ヴェーゼなど)を無効化できるなど操作系の一撃必殺対策も施されている。発動から攻撃に至るまでの時間が0.1秒を切るなどとてつもない素早さを誇るが、作中で初めて使用した時(空襲してきたゼノたちを迎撃しようとした時)は、さらに速いネテロの技に吹き飛ばされ不発に終わった。
その後、覚醒したゴンを倒すために再度発動。
ここで「自分自身を操る事によって戦闘力を高める」能力だと判明するが(右図参照)、具体的な攻撃をする前に覚醒したゴン相手に2発でノックアウトされてしまった。
王をも倒し得る凄まじいパワーを発揮するゴンに対し、「全てを引き換えして手に入れた能力」の矛先が王ではなく自分であった事に安堵しつつ、
頭部を叩き潰されて止めを刺されるが、王のためにゴンを抹殺しなければならない意志が死者の念となり、そのまま黒子舞想は残り続け、死んだピトーを操り、覚醒したゴンに襲い掛かった。
初期の頃はグロテスクな一面もあり、他のキメラアント同様に恐怖されるべき存在として描かれていたが、回を重ねるごとにピトーだけやたら絵が丸くなり、後半には萌え系の女の子と言っても差し支えないレベルにまで可愛くなる。
そのため二次創作ではピトーを完全に女(メス)だとして描写している作者もある。ピトーの一人称は「ボク」だが、ボクっ娘と言うジャンルもあるのでこれだけでは確定できない。
一部にはキメラアント自体が性別の曖昧な生物だとする説もあるが、「王は女王のコミュニティから離別した後異種族のメスを強引に孕ませ次世代の女王を産ませる」という解説があるため、少なくとも王は確実にオスである。
一般的なアリ等は生殖能力を持つのは女王とそれのつがいになる一部のオスのみだが、作中に登場する人間の遺伝子を取り込んだキメラアントは兵隊アリも生殖能力を持っているとされている。
女王が何らかの理由で死んだ時はノヴによって「兵隊アリが各地に散って、異種のメスと強引に交尾して~」とだけ語られており、メスのキメラアントが出て行った場合についての話が出てきていない。この点から、
などの可能性が挙げられる。
ただしこれは、キメラアントが従来の10cm程度のただの昆虫だった頃の情報であり、人間の遺伝子を取り込んで大型化し、さらには念能力まで習得した作中の時代のキメラアントについての情報とは異なっている可能性がある。
実際、女王の死を受けて各地へ散ったキメラアントには、「王」と名乗るキメラアント(レオルなど)に対し、「女王」と名乗るキメラアント(ザザンなど)も居た上、オロソ兄妹の場合は地の文で「妹」と表記されているためメスであると思われる。
一般的な昆虫は、少なくとも人間の目から見ればよほど専門的な知識が無い限りオスメスを即座に見分けるのは難しいが、作中のキメラアントは人間やその他の生物の遺伝子を取り込んで身体的特徴を反映した結果、それらの生物と同様のオスメスの外見の特徴が現れるようになっている。
例えばレオルはライオンの遺伝子が混じっているキメラアントだが、たてがみを持つのはライオンのオスのみであるため、たてがみを持つレオルはオスだと分かる。ちなみ働きアリや働きバチはすべてメス、シロアリは雄雌混合である。
他のキメラアントがいずれもオスだと一発で分かるような外見の特徴を有している事が多い中、そのようなものが無いピトーの性別は素直に見た目に従った結果を信じて良いと思われる。
余談だが、猫の中でも三毛猫は遺伝子(染色体)の都合上ほぼ全てがメスであり、オスは染色体の異常によってしか生まれない。
掲示板
356 ななしのよっしん
2024/12/14(土) 22:25:54 ID: TTLZyuZ/Th
最強たるべき王が放出系で、その配下のピトーが特質系ってのが面白い
いやまあ系統なんて血液型みたいなもんとはいえ、特質系のすごさを最近教わったからさ
357 ななしのよっしん
2024/12/14(土) 22:32:42 ID: OGu6iNzYro
358 ななしのよっしん
2025/01/02(木) 11:00:44 ID: TTLZyuZ/Th
>>357
コミック派?昨年末連載してた時に特質系が他系統と決定的に違う所が説明されてたのよ
特質系で実際に強い武闘派云々はともかく、特質系が特質系たる所以が図らずも明かされたと思ったわ
急上昇ワード改
最終更新:2025/02/12(水) 21:00
最終更新:2025/02/12(水) 21:00
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