ハインリヒ・シュッツ(1585?~1672)とは、ドイツの初期バロック音楽を代表する作曲家である。
ヘッセン=カッセル方伯モーリッツに仕え、ヴェネツィアに留学。そこでG.ガブリエリに師事し、ヴェネツィア楽派の複合唱様式やコンチェルタート様式をドイツにもたらす役割を演じた。
のちにドレスデンの楽長になるが、時代はまさに三十年戦争真っただ中。たびたび戦火を避けるためにデンマークへ避難を繰り返す生活を過ごした。この宗教戦争時代に味わった深い苦悩が、作曲にも影響を与えたといわれている。
このようにドイツにおける初期バロック音楽をけん引した彼は、ヨハン・ヘルマン・シャインやザムエル・シャイトとともに「3S」と呼ばれ、バッハに至るまでのドイツ音楽の基礎を作り上げた存在なのである。
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最終更新:2024/04/24(水) 23:00
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