ハルパゴルニスワシ 単語

1件

ハルパゴルニスワシ

2.1千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

ハルパゴルニスワシ(学名:Hieraaetus moorei)とは、タカタカ科に属する、世界史上における最大のワシである。絶滅種

別名ハースト・イーグル

概要

かつてニュージーランドに生息していた、巨大な猛禽類
全長はおよそ140センチ、全高は90センチほどもあった。オスが9~10、メスが10~15キログラムもの体重を誇り、幅は最大でなんと3メートルもあった。ちなみに「メスのほうが大きい」、という身体的特徴は、ハルパゴルニスワシと密接な関係にあるジャイアントモアと同じ特徴である。

実はこの3メートルという長さは、体重から見るとこれでも短めなのだが、密林の多いニュージーランド環境ではむしろこれが適切な幅であった。
しかもこの短さと筋肉が発達したおかげで、先祖が行なっていた滑走からの飛翔という手間からの脱却を図ることに成功、ハルパゴルニスワシはその体重ながらも跳躍から飛翔へとすぐに移ることが可だったという。
が体重にして短くなっていたために、「陸生の猛禽類へと変化しようとしていたのではないか」という話もあるのだが、これらの特徴からいってそれは考えにくいとされている。

生態

これだけ有利な身体を持っていたため、生息地において天敵は存在しなかった。
その巨体に見合った獲物として、ハルパゴルニスワシはジャイアントモアを標的として選んでいた。

しかし、いくら3メートルを持つとはいえ、ジャイアントモアの巨体をに運ぶのは難しい。そのためハルパゴルニスワシは基本的にジャイアントモアにじわじわと攻撃を加え、失血死させてから獲物を食らっていたと言われる。

ハルパゴルニスワシは、内蔵まで抉るような鋭いくちばしと、モアの頭を粉砕するほどの強な鉤を有していた。
ジャイアントモアも強固な足を持ち、地上においては天敵がいなかったとされているが、流石からやってくるハルパゴルニスワシに足技は使えないため、ただ逃げるしかなかったようだ。

実はDNA上はヒメクマタカという小さなと遺伝的には同じ血を持っている…つまり先祖が同じであった。
それがどうして小さな猛禽類と史上最大のタカに分かれたか……。

理由はこれまで述べたように天敵が存在せず、かつ仕留める獲物が大きかったためである。
つまり邪魔者はいないうえに、豊富な食食べ放題という環境恵まれたことで、自然とハルパゴルニスワシへと進化した種族は大化した、という流れ。
生物進化において、この太り……もとい劇的な巨大化はかなりしいことだが、これも特異な環境のなせるものだったと言われている。

絶滅した理由

一言で言えば、ジャイアントモア絶滅したからそれ以上でもそれ以下でもない

ジャイアントモア絶滅した理由をたどれば、おのずとハルパゴルニスワシの絶滅ルーツも理解出来るので、詳しいことはハルパゴルニスワシの食記事を参照していただきたい。
……なんてだけではあんまりなので、食が消えたハルパゴルニスワシがとった行動について記すことにしよう。

当時そこで暮らしていたマオリ族は、伝承において「人がハルパゴルニスワシ(伝承では違う名前にさらわれた!」と記している。そう、獲物を失い、追い詰められたハルパゴルニスワシが狙ったのは、どうにも人間だったらしい。

つまり獲物がないから仕方なく人間を襲うようになったわけだが、到底人間などはジャイアントモアの代用食にはならなかったようで、結果としてハルパゴルニスワシは絶滅している。

伝承でマオリ族は「巨大なが人を掴みにしてを飛んで、自分の巣で人を食らっていたんだ!」と言い伝えている。
が、ジャイアントモアが持ち運べなかったのと同じように、均体重50キロ上の人間など輸することなど不可能であり、これは流石マオリ族の伝承から生まれた誇だと言わざるをえない。
しかも仮に襲っていたとしても、防衛が出来なかったジャイアントモアとは違い、人間しく抵抗して迎撃していただろうことは、想像に難くない。
だが伝承に残っている以上、ハルパゴルニスワシに襲われて死亡した者がいる可性は十分高い。

これまで恵まれ環境で暮らしてきたハルパゴルニスワシは、一転人間運命を翻弄され、滅びることとなった。

その後

1870年頃、探検チャールズダグラスが二羽の大猛禽類を撃ち落としたという伝説が残っている。
これはハルパゴルニスワシではないかという話も出たが、餌がないのに生きているなど明らかにありえないので、別種の猛禽類だという説が濃厚。

しかもそのもう一説の猛禽類アイルズ・ハリアーすら、食が消え失せたことで発見以前に絶滅したとされている。
ただし、ジャイアントモアしか食べないハルパゴルニスワシとは違って食性は猛禽類として普通だったため、十分生存の可性はある。
つまりチャールズが撃ち落とした猛禽類こそが、地球上最後のアイルズ・ハリアーだったのでは?という説に辿り着くわけだが、相は例によって未確定。

関連動画

関連商品

関連項目

この記事を編集する

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/04/25(木) 02:00

ほめられた記事

最終更新:2024/04/25(木) 02:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP