バウ(ガンダムシリーズ)とは (バウとは) [単語記事]

バウ（AMX-107）とは、アニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』及びその関連作品に登場する架空の人型ロボット兵器 / 人型機動兵器、モビルスーツ(MS：Mobile Suit)である。

概要

型番	AMX-107
頭頂高	18.5m
本体重量	34.7t
全備重量	67.5t
ジェネレータ出力	2,410kW
スラスター推力	75,040kg
武装	ビーム・ライフルメガ粒子砲付シールドビーム・サーベル×2 4連装グレネード・ランチャー×2 ミサイル×6

グリプス戦役当時、可変MSがエゥーゴやティターンズによって多数投入されたが、当時のアクシズが有するMSで可変可能であったのはガザCのみであり、これらに対抗するMSの開発が急務であった。

開発には、アナハイムエレクトロニクスでΖ計画に携わっていたかつてのジオン系技術者が参画したと言われ、機体各部にΖガンダムとの類似箇所が見られる。

本機の最大の特徴は、変形時に上半身(バウ・アタッカー)と下半身(バウ・ナッター)が分離する機構にある。開発当初は、下半身を遠隔操作とする案や復座式とし上半身と下半身を別々に制御する案(この方式はΖΖガンダムやSガンダムに採用されている)が検討されていた。しかしながら、前者はミノフスキー粒子散布化での通信が困難であること、後者はアクシズの人員不足という理由から可変機構を廃されて再設計になる…ハズであった。テストパイロットを務めたグレミー・トトによって、バウ・ナッターに弾頭を搭載し慣性誘導で敵機に向けて射出するという戦術が考案され、可変機構が残されることとなった(アクシズの台所事情を鑑みるに、高価なMSの一部を敵にぶつけてしまって良かったのだろうか…)。なお、この戦術は時を越えて Vガンダムに引き継がれることとなる。

試作機は、朱色のカラーリングと左フロントアーマーに「龍飛」のマーキング(実際は縦に並んでおり、これで1字としてバウと読む)がなされ、グレミー・トトによって運用されておいる。

バリエーション

バウ (グレミー機)

前述の朱色のカラーリング、「龍飛」のマーキングがなされた機体。

グレミー・トト専用機として運用されたが、作中ではアーガマを内部から制圧する作戦で、母艦を失った「エンドラ隊」のクレイユ・オーイが無断で搭乗、途中でゴットン・ゴーに代わりΖΖガンダムと交戦し右腕を切断され撤退。今度は、アクシズ内部の市街地にコックピット・ハッチを外した状態でトレーラーに乗せられているところをビーチャ・オーレグらが強奪、アクシズからの脱出を図るが、紆余曲折の末ハマーン・カーンの宮殿の前に墜落する。最後はルー・ルカの乗るコア・ファイターを文字通り盾にしたビーチャの百式のビーム・サーベルにより撃破される。

と、このように機体デザイン、性能ともに良質な割には散々な目に遭って破壊されるという不憫な期待となってしまった。なお、飛行形態が見られるのは第16話と第29話のみだった。

バウ (量産型)

グレミー機の運用を受け、量産された機体。カラーリングは緑で、「龍飛」のマーキングはない。劇中では、一度も変形・分離しておらず、変形機構がプログラム的にカットされているとも、パイロットの技量不足で使用できなかったとも言われている。

作中ではアリアス・モマを隊長にダナ・キライ、デガスが搭乗する3機によってアーガマを襲撃。ガンダムMk-IIを2機で窮地に追い込むがアリアス機以外の2期は撃墜されている。

バウ (量産型・グレミー軍)

第一次ネオ・ジオン抗争終盤にグレミーが反旗を翻した際に運用された機体。灰色のカラーリングがなされている。バウ (量産型)との違いは色のみ。

バウ (袖付き仕様)

『機動戦士ガンダムUC』に登場するジオン残党軍である「袖付き」によって運用された機体。手首部分に「袖付き」の意匠が追加されているほか、復座式となっており変形後の独立運用が可能であったり、胸部にバルカン砲が追加されているなど、改修が施されている。

リバウ

『機動戦士ガンダムUC』外伝各作品に登場。

形式番号AMX-107R。上記「袖付き」仕様のバウを改修した機体で、当初フル・フロンタルの搭乗を予定していた。機体の各所にサイコフレームを載せる事で機体の追従性及びサイコミュ機能による無線誘導を実現し、開発当初のコンセプト通りの単独による分離変形による連携運用を可能にしている。

同時に武装強化、推力及び新型ジェネレータによる出力強化も相まって、第三世代でありながら第四世代機に匹敵する高性能機となったが、最新型のサイコミュ搭載機であるシナンジュを入手した事によってフル・フロンタルによる運用は無く、別パイロットによって主に地上での運用が行われ、連邦軍特殊部隊によるユニコーンガンダム2号機や3号機と遭遇している。