バクマン
『バクマン。』とは、2008年から2012年まで集英社『週刊少年ジャンプ』で連載されていた漫画である。
社会現象を生み出した『DEATH NOTE』コンビ、大場つぐみ(原作)・小畑健(作画)のタッグ作品。叔父と同じ漫画家を目指している少年・真城最高を主人公としてストーリーを展開している。
現在の『週刊少年ジャンプ』を舞台にしている事もあり、『ONE PIECE』などの作品名も登場したり、実在のジャンプ編集者をモデルとした同名編集者も多く登場している他、小畑と親交のある矢吹健太朗の『To LOVEる -とらぶる-』を褒めたり、某長期休載漫画の作者へ当てたとも取れる発言があったりもする。また、『ジャンプスクエア』のハゲ茨木編集長(週刊少年ジャンプ前編集長)もごくたまに登場したりしている。なお、編集者が実名で登場する為かジャンプ巻末コメントで他の漫画家が作品について触れる事もある。
絵に関しては、小畑氏にしては珍しく、真面目モード(従来通りの絵)とギャグモード(超崩し絵)の激しいギャップの絵が混在している。日常風景では崩し絵を、連載が決まった・仲間に重大な事件が起こった等の重大なシーンでは真面目絵になる。崩す時は小畑絵の原型を留めないほどに崩す。コメディタッチの絵からアメコミ風の絵、さらには作中作(作品の中に出てくる漫画)も描きわけている。
「集英社ヴォイスコミックステーション-VOMIC-」において、本作の序盤に声を当てたボイスドラマが配信されている。キャストには、福山潤(ルルーシュなど)、寿美菜子(けいおん!琴吹紬など)らが参加した。
アニメ版に関してはこのVOMIC版キャストは継承せず、阿部敦(禁書目録・上条当麻など)、早見沙織(そらのおとしもの・イカロスなど)ら、新キャストが発表されている。
ジャンプ編集部といえばギャグ系ラブコメでアンケを稼ぎ、ネット流行語「あててんのよ」までも生み出した伝説の読み切りさえも、連載版を格闘ファンタジー漫画に魔改造してゴミ箱送り(打ち切り)にしてしまうバトル化ジャンキーで有名である(アンケートはがきが、あからさまにバトル展開へ誘導しようとする選択肢ばかりだったり)。
本作中でも、芳しくないアンケート結果を見て、テコ入れするべきか否かの流れで、最も安直な解として「バトル化」をほのめかすなど、ある意味(集英社にとって)自虐的な描写もしている。
本作は一見、そういったジャンプ好きする設定と相反しているように見えるが、キャラの立ち位置や主人公の目標などをバトル物に照らし合わせていくと、
最強のライバル(新妻エイジ)がいて、
才能では追いつけないので努力して力を付けて、
志を同じくする(漫画家の)仲間達がいて、
時には彼らと(漫画賞やアンケート結果で競争)バトルして、
手ごわい中ボス(編集長や担当)がいて、
簡単に会うことが出来ないヒロインがいて、
究極の目標としてライバルを超えて(トーナメント優勝のノリで)、
最終的にそのヒロインと結ばれる事、
という非常に王道少年漫画的なキャラ配置及びシナリオ構成になっている事がわかる。
ちなみに、ヒロインの亜豆の所属する声優事務所に関する取材はアイムエンタープライズ等の協力で行われている。
あだ名はサイコー。亜城木夢叶の作画担当。本編が始まった時からメインヒロインと両想いという珍しい主人公。
当初は思春期特有の冷めた思考をしていたが、シュージン(高木)と組み、亜豆の想いを確認してから後は漫画への熱い情熱と時には常識からはみ出るほどの勢いでもってジャンプ編集部を良くも悪くもかき回す熱血作家。
想い果てても漫画の為に命をすり減らし、漫画で命を失った叔父と同じ血を持つからか、入院することになっても漫画を描くことを止めないなど、漫画に命をかけている。作品に関しては熱血ではあるが漫画業界に関しては叔父から得た知識・情報が糧となっており、冷静に状況を見た発言をする。
究極目標が「亜豆と結婚」で、そのために「売れて、人気になって、アニメ化させて亜豆にヒロイン声優をやってもらう」のが目的で漫画を描いており、また、ライバルである新妻エイジの人気の牙城を崩し切れず2度の打ち切りに甘んじる自身の実力不足という現実があるため、いわゆるオーソドックスな創作者主人公(無自覚な天才型)の作品にありがちな、積極的な売れ線・儲け狙いを邪道とするタイプの主人公とは趣が異なっている。
とにかく負けず嫌いで、新妻エイジに対してはもちろんのこと、場合によっては婚約者である亜豆に対してもそれは発揮される。
あだ名はシュージン。本作のもう一人の主人公。亜城木夢叶の原作担当。コンビの言い出しっぺ。
自身が作劇する上で一番やりやすいのはシリアスでやや王道から外れたストーリー物でギャグは苦手。
元は教育ママの指導による英才教育によって東大を普通に目指せる様な学力だったが、漫画家に学歴はいらぬとあっさりその道を蹴って、サイコーと漫画を究める道を選ぶ。そしていつ立てたかも気付かぬうちに見吉とのフラグが立ってしまいなし崩し的に彼女にする。
連載開始当初はインテリメガネ的な役どころのはずだったが、作家としての経験、漫画の知識や表現の研究、加齢(15歳→19歳)などの要素も手伝って現在はどちらかというとオタクメガネ度が倍増しになっている。女の扱いに関しては天然なのか演技なのか、ともに好感度を無駄に稼ぐ傾向があり、※ただしイケメンに限る を地でいく存在。
マンガのネタ相談として蒼樹紅と同盟関係を結ぶものの、その事がきっかけとなって岩瀬とのフラグも立ってしまい、更に岩瀬の仕込んだ無自覚な地雷が炸裂して見吉と破局しかけるが、男としてのケジメを付けるために見吉の望む結婚の約束という形で事態を収拾する。二回目の連載決定を以って香耶と籍を入れ、新居にて同居開始する。
亜豆美保(あずき みほ)
誕生日:1993年11月5日 身長152cm 体重40kg(作中2013年時点)
小学生時代にサイコーに一目惚れして以来、変わらず彼を想い続けている、近年では珍しいメインヒロインの鑑のような存在。
サイコーを思い続ける余り他の男子とほとんど接点を持たなかったため、男子そのものに対する興味は深い(サイコーを少しでも理解したいためと思われる)が恥ずかしくて話しかけられない。
若作りすぎる母親と可憐な妹、そして家は豪邸と、絵に描いたようなお嬢様だが、本人の夢は声優。サイコーらのジャンプ作家デビューに先駆け、深夜の大きなお友達向けアニメの脇役でデビュー。容姿がいいのでご多分に漏れず、アイドル声優のような扱いで、マニアを中心に少しずつ人気・知名度を上げている最中。歌唱力は、デビューしたての頃はベタ惚れのサイコーですら認めてしまうほど下手だったが、努力とトレーニングの甲斐あって普通に聴けるように上達した。
亜城木夢叶(サイコー)の漫画が人気になりアニメ化され、そのヒロイン役に自分がキャストされる事が将来の目標。それがかなった時にサイコーと結婚したいと考えている(本人大真面目)。なお、それが叶わなかった場合でも、遅すぎない内にサイコーと結婚したいと思っている。はいはいごちそうさま。
作中の早い内に両想いをカミングアウトする展開のためか、囚われのお姫様という訳ではないが本編になかなか登場することが出来ない不遇のヒロイン(これも旧時代のヒロインの伝統)。漫画家(というより好きな人の夢・目標)への理解もあり、好きな人の強い想いを尊重する良妻ぶりが光るが、同時にごまかしにも敏感で、好きな人には常に正直でいていてほしいという思いも持っている。
仕事で写真を撮られることに関してためらいはないが、写真集やグラビア的な「魅せる」目的のものに関してはまずサイコーを思い浮かべて確認を取るといったように、もはや化石的ともいえる貞操観念の高さでもって時に仕事よりサイコーを優先する事もある。
また、自分が言いだしっぺでもある「初のメインヒロインはサイコーの作品のアニメで」を守るために、新妻エイジ作品のメインヒロインのチャンス(※岩瀬の嫌がらせ)も拒否するなど、プロとしては正直誉められたものではないがいわゆる「彼女」としては抜群の安心感がある。
とにかく義理に厚く、道理に合わないと感じたらたとえ婚約者相手であろうと毅然とした姿勢に出る。
亜豆の親友でシュージンの彼女。男勝りで運動神経抜群、空手も全国レベルの腕前とインテリメガネのシュージンと接点のなさそうな存在だったが、シュージンのとある言葉を曲解して告白と受け取ってしまい、勘違いしたままシュージンの彼女となる。元々早とちり気質でそれが後に小さからぬトラブルの種となる。
性格自体は気っ風が良く、口は軽いが義理に篤い。絵心はさっぱりだが修羅場中にはベタ塗りなどの手伝いをすることも。普段は作業場の掃除やサイコーらのお茶くみ・食事係。
亜豆とサイコーがメルアドを知り合う前までは二人の繋ぎ役でもあったが、その後はその役目も(展開的な意味で)ほとんどなく、もっぱら賑やかし担当になっている。 サイコーシュージンコンビのペンネームである亜城木夢叶(あしろぎ むと)の名付け親(亜豆+真城+高木+夢を叶える)。亜豆の親友であり高木の彼女でもあるが漫画自体に全く関わりの無い自分の名前は入れないという、変な所で義理堅く奥ゆかしい一面もある。
「常に主人公の前を往く」タイプのライバルキャラで、最強のラスボス。サイコーらの1つ年上。
漫画作業中は大音量の音楽を流し、漫画の効果音なども口に出しながら騒がしく作業する。羽箒を襟口に挿しまくり、踊るように動き回り、視覚聴覚ともに非常に騒々しい存在感を放つ。振る舞いも言動も常識から少々外れた、いわゆる変人。しかし、漫画家デビューの際、ジャンプ編集長に対して「一番人気の漫画家になったら自分の嫌いな漫画を一つ終わらせる権利をください」と言い放つなど、漫画に関しては好き嫌いの感情を非常に明確に表し、面白い漫画を読むと非常に機嫌が良くなる。同時に、冷静に作者の作劇心理を推理するなど、鋭敏な感性も持つ。
漫画家としても天才的で、頭の中で既にある程度の原稿状態ができあがっており、漫画作成はその脳内ネームを描き起こす作業でしかない。筆も速く、ネームは1日未満(数時間)、作画も2日で出来上がる。
当初はその脳内ネームに不備があっても指摘する人間がいないという欠点もあったが、サイコーが一時的にアシスタントしにいった時期に福田らの指摘でネームと打ち合わせの重要性を学んだ。こうして、ただでさえ手強い存在が更に盤石の強さを手に入れるに至る。初連載作品は順調に人気も部数も伸ばし、ジャンプの看板作品としてアニメ化もされる。サイコーが漫画家として目標とするものをほとんど手にし、互いにライバルと認めるサイコーが這い上がってくるのを待ち続ける最強にして天然の漫画馬鹿。
サイコーの初連載作品が打ち切りを食らって以降はテンションがた落ちになり、作品はコンスタントに描き続けるものの平丸にアンケ順位を追い抜かれたりもした。そんな彼にハッパをかけるべく、編集・服部哲がサイコー、シュージンのライバル心を煽るため、岩瀬原作・エイジ作画の新連載を持ちかけ、テンション再燃。連載会議も見事に通り、原作付きとはいえ前例のない2本同時週刊連載を実現させるなど、その力量の底は見えない。
亜城木夢叶をライバルと公言するが特にサイコーには一目おいており、事あるごとに協力的な立場をとる。
恋愛経験はほぼゼロで、好きだった女性は小学2年生時に一緒に遊んだクラスメート。
広島から上京して、アルバイトとマンガのアシスタントで生計を立てながら、ジャンプの連載作家を目指していた野望と野性味溢れる熱血作家。エイジのアシスタント時代に中井、サイコーと初めて顔を合わせ、当初は全員自分のライバルとして敵視していたが、エイジのネーム作りの手伝いを通して連帯感を覚えたのか、エイジを含めその時のメンバーを「福田組」と称して仲間&ライバル扱いするようになる。現時点(現実2009年12月連載)ではエイジを除く福田組では初連載から唯一生き残っている。マンガはモヒカン頭のアシと、報酬付きのネタ出し会議をしながら描いている。
連載獲得前、連載を逃しても落ち込んだり迷ったりせず次の機会をどん欲に狙いにいくことをライバルに堂々と宣言するなど、ノリと勢い、いつでも自分を崩さないその姿勢が、連載継続のヒントかもしれない。
パイの食い合いになることを承知で蒼樹紅にパンチラ描写指導をしたりと、漫画のライバルと認めた相手にはとにかく義理堅い。そのため色ボケして堕落した中井すら気にかけている。
背景や人体、トーン処理などいわゆるアシ技術だけは他に負けない力量を持つが肝心の「漫画」で開花せず三十路過ぎまでほぼプロアシ生活を送っていた苦労人。真城がエイジの臨時アシにきた際に出会う。若いながらも熱い福田や真城らに触発され連載作家への夢を再燃させ、蒼樹紅のネームの作画という形で念願の連載作家となる。
小太りで汗かき、基本的に自信なさげな物腰など、お世辞にも女性から好かれるとは言い難い要素をふんだんに備えているがそれを余所に本人はやたらと惚れやすく、蒼樹紅にも初対面時からベタ惚れしていた。吹雪く真夜中の公園で漫画を描いて真剣さをアピールするなどして蒼樹との繋がりを維持しようとするも、初連載の打ち切り直後に敢行した告白もむなしく断られ大ショックを受ける。
その後、真城のアシをしていた高浜の連載開始後にヘルプとしてアシに入り、ここでもまたアシをしていた加藤奈津実(27歳。年下好き)に惚れてしまう。中井(のアシ技術)にプロアシとして憧れの目を向けていた加藤の視線を、自分に惚れている視線と勘違いし気が大きくなったのか、次のチャンスを目指す蒼樹から作画担当を持ちかけられた際に「自分との交際」などという交換条件を出す腐れ外道振りを発揮し逆に蒼樹から完全に拒絶される。
ハーレム妄想から一転して追い詰められた中井は加藤に逃げ場を求めるも、その加藤からも年下好きをカミングアウトされて拒絶されどん底に沈む。
高浜の連載の打ち切り決定直後、残りの作業も全て投げ出して田舎(秋田)へ帰ることを決意。自分が本来向けるべきだった情熱を漫画以外の事に向けていた事を自覚し自己嫌悪に陥る。作画作家仲間として、業界の先輩として、中井を純粋に尊敬していた真城からの言葉でも決断は覆さず、最後の見送りにきた福田、蒼樹らの視線を背に、寂しく東京を後にした。
その後、地元でもろくに努力をしないまま、呑んだくれのニート生活を送っていた所、七峰徹の連載作品のアシスタントとしてスカウトされ、再び東京へ舞い戻る。男と女で露骨に態度を変えたり、蒼樹紅に未練があったり性根の腐りっぷりは相変わらずだが、七峰のやり方に釈然としない思いを抱くなど、腐っても「漫画家」な部分は残っているようだ。
本名・青木優梨子。東応大学(東大のようなもの)の学生で、2009年11月の連載時点では大学院1年生。当初はその作風からインテリ系メンヘラ風味なキャラ付けで、感情自体もほとんど見せず、福田組でネームの見せ合いをした際には臆面もなく「自分のが一番面白い」と言ってのけるような、プライド先行型の鉄面皮キャラだった。初連載は原作:自分、作画:中井という組み合わせでデビュー。元々ジャンプの誌風に合わない作風な上に、テコ入れされるのも嫌ったため人気は基本的に中位~下位に低迷、結局亜城木夢叶と共に打ち切りを食らう。
中井からは読み切りデビュー前から大小のアプローチを受け続け、雪中での漫画作業や打ち切りが決まった直後の告白などをされる。蒼樹自身は中井を男性として意識はしていなかったが、そういった自分への誠実・必死さを見せる姿には人として好感自体は持っていたようである。そのため中井が新しい現場のアシスタントに熱を上げている事実を知った際には失望していた。
こういった状況の変化によって彼女自身にも変化が起こり、理性・常識を越えた感情の表現に対する抵抗が薄れ、登場初期からすると別人のように感情豊かに表情を変えるようになった。
漫画に対するスタンスも、自己表現の手段の一つと考えていた初期から大きく変化し、プロとして求められた物を生み出すためにはどうすれば良いかという自覚が芽生え、福田の項に挙げたパンチラに代表されるような、かつて毛嫌いしていた表現をも貪欲に吸収しようという意識を持つ様になっている。ただ、シュージンから聞いたサイコーと亜豆の馴れ初めを読み切りでそのまま描いてしまうなど、主に恋愛面での人生経験の引き出しの少なさ(彼氏いない歴=年齢)や、モチーフのアレンジ能力が今後の課題か。
2度目の連載内定をかけた読み切りアンケでは亜城木達に後れを取ったが、その後の改善によるギャップが好印象となり、連載は亜城木達より早くに獲得した。
中井(外道モード)や石沢(常時外道)ら、男性代表としては最悪の面識が続いたため男性不信が強化され、スタッフは女性オンリー。サイコー、高浜らの現場で活躍した加藤奈津実が青葉の頃の連載終了までチーフアシスタントになっている。
自身の「女性」性(顔・身体)を目当てに寄ってくる、欲望を前面に押し出した男性が大嫌いであるが、中井の雪中漫画のくだりや平丸の魂の告白のくだりに見られるように、自分の心に対して必死に自身の想いをぶつけようとしてくる行為には弱い。
電車の網棚に置かれていたジャンプを読んで、「これなら自分にも描ける」と思い、脱サラして漫画賞に投稿した異色の経歴を持つ作家。登場する連載作家達の中では唯一のまともな社会人経験者ではあるが、そもそも働くのが嫌で脱サラしただけに本人はあまりまともではない。いわゆる変人である所のエイジから「面白い人」と言われている所にそれがよく表れていると言えよう。
知り合い作家の仕事場に転がり込んでは追い出されたり、担当に捕まったりと、担当編集吉田氏と常にいたちごっこを繰り返しており、リアル生活が既に漫画のような人。富や女性といった欲望の象徴に目がなく、担当に丸め込まれる時はいつもそれらを目先のニンジンにされた時である。
しかし漫画自体は登場する作家達の中ではエイジに次ぐ人気と安定度を誇っており、アニメも地味に長期化しておりグッズ販売も好調。担当編集吉田氏の敏腕ぶりが伺える事実である。
蒼樹紅にベタぼれしている。惚れたきっかけは「顔」らしい。
「ラッコ11号」のアニメが終了した後、潮が引くように本誌の連載も終了。本人としては2年休んで転職を考えていたが、担当吉田氏の、蒼樹紅を餌とした新たな作戦に釣られる形で読み切りや競作に参加させられるが、吉田氏の思惑を知って、単独で蒼樹紅へ告白を敢行。意外にも見事にOKをもらう。
七峰透(ななみね とおる)
亜城木のファンであり、亜城木の影響を受けて中学2年生の時に漫画家になることを決心しているため、作風としては亜城木に近いものがある。しかし、その実多人数からアイディアを出してもらうという手法をとっているため、その方法(港浦編集のいう「作家作品ではなく、ファンが作った作品」)に反発した亜城木と対立。
最終的には多人数から力を借りていることが仇となり、多数のアイディアのまとめかたや作品の方向性が安定せず、アイディアを出したメンバーの仲間割れや暴露によって自滅した。
段々と連載の順位を下げ、余裕を失っていく様は「夜神月的」「顔芸」といった評がある。
本名・岩瀬愛子。サイコー・シュージン・亜豆・見吉らの中学時代の同級生。中学時代は秀才組としてシュージンをライバルかつパートナーと一方的に認識していた。ところがシュージンが漫画家になるために勉強の道を捨てる事を知りこれまた一方的に絶交する。その後は現役学生小説家デビューし、勉強でも東応大に進学。大学で知り合った蒼樹紅の縁で高木と再会しまたまた一方的に復縁を迫るが、己の価値観のみに根ざした勝ち負け論でしか物事を語らない態度に呆れられる形で再び振られる。漫画原作者であるシュージンに対抗するために自身も漫画原作者となり、新妻エイジの2本目の連載作品『+NATURAL』の原作として漫画家デビューする。そこで『+NATURAL』の初代担当・服部哲にモーションをかけるもすげなく流され、更には亜城木夢叶の3本目の連載にあたり服部が亜城木夢叶の担当に替わってしまい、結果、恋し振られた相手2人が敵に回ることになる。
シュージンと見吉の結婚が決まってからは、意識的にも無意識的にも、シュージンを心身ともに屈服させるためになら手段を選ばなくなっている(原作者として)。自作のヒロインの声優候補の亜豆が、シュージンの親友であり相棒のサイコーの彼女であり、「亜城木夢叶」のひとりであると知ってなお、キャストにごり押しして亜城木夢叶ひいてはシュージンを悔しがらせようとしたり、断った亜豆に対して二度と声優の仕事を出来ないように圧力をかけようとしたが、港浦編集から亜城木が半年後にはジャンプに残れなくなる事を知ると卑劣な手段で潰そうとした愚かな考えを反省しライバルにアドバイスし、正々堂々と戦う事を宣言した。
川口たろう
サイコーの伯父で、作中では故人。本名:真城信弘『超ヒーロー伝説』でヒットするもその後の連載2作は打ち切りとなり、戦力外告知を受ける。その後もジャンプ編集部に原稿を持ち込み続けるも、過労死してしまう。ガモウひろしが元ネタか。
服部哲(はっとり あきら)
サイコーらが中学生時代に編集部へ持ち込みに来た際に対応し、そのまま亜城木夢叶のデビューまで担当したジャンプ編集者。未だ連載会議に出席できる立場にない若手編集者であるが、人を見る目も導く力にも確かな物があり、一時、担当から離れていた間も、亜城木夢叶から全面的に信頼されていた。
担当方針としては、いかに自分(漫画家自身)が本気であり、どれだけの力があるかを名実ともにはっきり見せる事、また、漫画家同士のライバル心を何とか自然な形で煽り、実力以上の力を発揮させようと仕組む傾向がある。亜城木夢叶の担当を外れてからも、彼らのライバルとなる作家をけしかけて二人を発奮させるようにしていた。
事態が予想通りにならなくても、臨機応変にその都度対処するなど応用力も高い。
女性関係はかなりクリーンで朴訥(要は女っ気なし)だったがエイジの追加連載の件で秋名愛子の担当になって以来、彼女にモーションをかけられるようになり困惑している。
亜城木夢叶が3回目の連載を決めた際、デビュー以来久々に二人の担当となる。
名前のモデルは実在のジャンプ編集部員の「服部 ジャン=バティスト 哲」氏。劇中のキャラクターとは似ても似つかぬイケメンで、「バクマン。」に編集者が実名で登場することが決まった際に進んで手を挙げたのが彼だったという。
劇中の服部哲が敏腕編集に描かれているため、現実の本人曰く「新人作家からデキる編集と思われてしまっている」のが目下の悩みの種という。
エイジ、福田らの担当。髪型は冗談のようだが編集者としては実力派作家を複数抱える、抜け目のない存在。エイジからはバカですかと言われたり福田からは不遜な態度を取られるなど、基本的に威厳はないが、こちらもまたもう一人の服部と同様、人を見る目は確か。
モデルは実在のジャンプ編集部員の服部雄二郎氏。正確には、小畑の描いた名無しの若手編集者の絵が彼にそっくり(主に髪型的な意味で)だったためで、後付で名前が決まったというのが真相。
平丸の担当編集。当初は常に足だけ登場の顔伏せ編集者だったが、後に普通に公開。
人間性にクセのある平丸を、キャバクラや高価物件、車など物欲で釣って、巧みに操る。モチベ向上のダシに使える物は何でも使い、時にはサイコーの入院見舞いや山久編集と引きこもり作家さえも利用する切れ者。
「これであと○週は持つ」など、常にアメの効果切れ時間まで計算に入れた上で仕込みをしている。
とはいえ、平丸に対しては素直にその才能を評価しており、デビュー作の連載会議においてもその点を強調していた。
本人の平丸への評価は「厭々描いてるのに面白いのは才能」「2,3年に1人の逸材」らしい。
なお、苗字の吉の字は、本来は上が士ではなく土のほうである
モチーフは実在のジャンプ編集部員で、名前も同じ吉田幸司氏。元々大の漫画好きで、入社時点で3500冊以上の漫画を所有していた。『HUNTER×HUNTER』『ヒカルの碁』『D.Gray-man』などの人気作品をあずかってきた他、本作と同じ大場×小畑コンビの『DEATH NOTE』は読み切りから連載の最終回まで全てを担当、大ヒット作品に仕立て上げた。『バクマン。』の実名編集組の中で出番以上に妙に描写が濃いのはそのあたりが理由か。
亜城木夢叶、高浜らの担当。後に、亜城木夢叶と入れ替える形で秋名愛子の担当になる。
お喋りでお調子者。初めての連載が決定した亜城木夢叶の担当を服部哲から引き継ぐ形で、初めて連載作家の担当となる。元気だけは人一倍だが編集者としてはやや疑問符のつく実力。年齢的(引き継ぎ時23歳)にも経験不足という部分があるにせよ、決断力・判断力にやや欠け、作家からも現時点では全面的な信頼を得られている訳ではない。亜城木夢叶からも当初からその実力を不安視されており、高浜に至っては初連載の打ち切り決定後に、担当替えを直接編集長へ直訴される事態を招くなど、担当作家に作品以外の面で不安や疑念を抱かせてしまう辺り、編集者としてまだ半人前未満と言える。トラブルが起きる度に真摯に受け止め反省はするものの、自分の言動のどこに問題の根本が存在するのか本質的に把握しきれていない点が一番の問題であり、本作を通して成長・覚醒していかなければならない人物の一人であろう。
ギャグマンガ好きであり、亜城木夢叶の推理漫画連載中にも暇があればどのタイミングでギャグを入れるかを赤ペン入れするほどで、作家の感性や相性を考慮せず「とりあえずビール並」にギャグを押したがる。公私混同だが、この点にもやはり無自覚。ジャンプがバトル化ジャンキーなら彼はギャグ化ジャンキーである。
亜城木夢叶が2本目の連載を自ら打ち切ろうというほどの狂気的な本気を見て以来、自分の未熟さを自覚した上で服部哲に協力を仰ぎにいったり、作家の「らしさ」を大事にする事を意識するようになるなど、成長の兆候は見え始めてはいるが、新たな担当作家・秋名愛子のこれまた狂気に気圧される場面も多々あり、まだ一人前とはいかないようである。
山久雅和(やまひさ まさかず)
CV:坂巻学(A)
蒼樹紅、静河流らの担当。見た目や髪型、態度自体はいわゆる「軽薄」そのものだが、編集者としてはかなり有能な部類で、物事の算段を立てるのが上手い。決断力もあり、自分に利すると感じた物事については迅速に手をつけ、目的達成のためになるなら硬軟あらゆる手段を用いて実行する。そのための行動力や話術も備えている。
結果として、蒼樹紅にはお色気表現を勧めて表現の幅を広げさせ、作画担当を使わずソロでの連載を成功させた。
また引き篭もり投稿者の静河流に対しては、我慢強く静河家通いを続け、脱ひきこもりを達成、連載作家デビューまでこぎつけた。ただ、漫画中心で物事を考えるため、それ以外の価値観の人の考えを疎かにしてしまう事があり、その点を上司に窘められることもある。
編集者として手柄を立てるために、目標へ一直線に進むのではなく、回り道や裏道を使ってでも辿り着けば、その結果連載作家が増えて自分の評価が上がれば一石二鳥、といった考え方をしている。
登場当初は非常にクセの強い、清濁併せ呑む狡猾なキャラ付けだったが、最近は出番が激減している。
週刊少年ジャンプの編集長。
漫画に必要なものは「面白さ」と断定する。面白ければ年齢も経験も関係ないというスタンス。
漫画家の情熱を理解しつつも、体力的な限界と見れば躊躇なくストップをかける。
モデルは同姓同名の実在の人物。担当編集時代は『るろうに剣心』の和月伸宏氏を初投稿時代から担当していた。当時の『るろうに剣心』終了と、実写映画化に伴う『るろうに剣心~特筆版』でのリバイバルのゴーサインはいずれもこの人の判断によるもの。(特筆版上巻・巻末フリートークより)
瓶子(へいし)
週刊少年ジャンプの副編集長。モデルは実在する編集者・瓶子吉久。
メガネ+ヒゲ+痩せ型など、佐々木編集長と似た特徴が多いが、前髪がやや長く癖毛、メガネのフレームが黒・四角であるなどの点で異なる。若く見えるが40代。
個人的な漫画の嗜好では、新妻エイジより亜城木夢叶の漫画のほうが好みであるという。
茨木(いばらき)
ジャンプスクエア編集長。
2010年10月2日~2011年4月2日に、第1シリーズがNHK教育テレビにて毎週土曜18:00から放送された。全25話。東日本大震災の影響で1週分延期されたが、2011年4月2日に第25話放映終了。
2011年10月1日~2012年3月24日に、第2シリーズが毎週土曜17:30から放送された。全25話。
2012年10月6日~2013年3月30日に、第3シリーズが毎週土曜17:30から放送された。全25話。ニコニコ動画でも配信(第2話以降有料)。
基本的に原作そのままの内容で作られているが、集英社→遊栄社、少年ジャンプ→少年ジャックなど、NHKで放送されるがゆえの深遠なる大人の都合に因った止むに止まれぬ改変はある。
「公式が無法地帯シリーズ」(ジャンプ作品だけでなく他誌作品まで実名で登場する集英社本社だけでは留まらないカオスぶり)は、NHKでは完全にNGである。
表紙デザインや漫画のタイトル(実在・劇中作とも)などは、原作そのままで使用されている。
ストーリーは、第1シリーズは亜城木夢叶の『疑探偵TRAP』連載決定まで、第2シリーズは亜城木夢叶の『PCP』連載開始まで、第3シリーズは完結までとなる。
監督 | カサヰケンイチ | 『MAJOR』『わがままフェアリーミルモでポン!』『のだめカンタービレ(第1期)』 |
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秋田谷典昭 | ||
シリーズ構成 | 吉田玲子 | 『カレイドスター』『マリア様がみてる』『けいおん!』 |
キャラクターデザイン 総作画監督 |
下谷智之 | 『初恋限定。』『Kiss×sis』 |
音楽 | Audio Highs | |
音響監督 | 渡辺淳 | |
アニメーション制作 | J.C.STAFF | 『とある魔術の禁書目録』『とらドラ!』『ゼロの使い魔』 |
第1シリーズ
第2シリーズ
第3シリーズ
阿部敦(真城最高)・日野聡(高木秋人)の主人公コンビがパーソナリティとして、ネットラジオ大手・音泉にて、2010年10月4日から配信中。それに先駆けて、第00回が9月27日から配信された。
掲示板
1146ななしのよっしん
2022/03/11(金) 13:35:00 ID: Pe0VFcBqii
1147ななしのよっしん
2022/06/18(土) 16:29:14 ID: RTgh1VR0ck
>>1145
アメコミ方式の漫画出版社そのものに対しては別に批判してなかっただろ。
シュージンなんかは明確に肯定するスタンスだった。
問題は「採算が取れない」という商売上の理由の方。
アメコミは世界中で公開する映画で莫大な金が入ってくるからあのやり方でも採算が取れてるだけで、ジャンプで連載をする為だけに何千万何億も金かけてたら採算取れないっていう当たり前の話。
お金という現実的な問題の話なのにそれをプロパガンダと受け取ってしまうのは流石に頭が悪すぎる。
1148ななしのよっしん
2022/07/08(金) 06:00:58 ID: KEk4s5/fij
何言ってんだこいつ
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