バックドロップとは、プロレスにおける代表的な決め技の1つである。
バックドロップを最初に必殺技として使い始めたのは「鉄人」ルー・テーズである。テーズは「師匠であるアド・サンテルに教わった」とインタビューに答えている。現役を退いた後、アントニオ猪木・ジャンボ鶴田・ラッシャー木村にバックドロップを教え、晩年近くには格闘技漫画である「格闘太陽伝ガチ」の作者・青山広美氏に原作指導として教えたりもしている。一部に「胴巻き式(鶴田に代表される両手で相手の胴体をしっかりグリップする投げ方)こそが正統な投げ方であり足抱え式(片手を相手の膝裏に添えて持ち上げ気味に投げる)は邪道である」という主張も見られるが、テーズ本人はというと相手によって両方の投げ方を使い分けていた。したがってどちらもバックドロップであり正邪の区別は必要ない。おなじみの「ヘソで投げる」というフレーズは日本のプロレスマスコミが作ったものらしく、直訳で聞いたテーズ氏は大笑いしたという。「支点・力点・作用点を意識して投げるように教えている」というのが彼の弁である。
鶴田をはじめマサ斎藤、長州力、渕正信、小川良成、スティーブ・ウィリアムス、川田利明、後藤達俊、永田裕志、森嶋猛といった面々が得意技として多用しているが、「相手によって角度を3段階に調節している」という鶴田がやはり第一人者であろう。後藤達俊のそれも馳浩を瀕死に追いやったことで知られるが、「バックドロップ返し(投げられる瞬間に身体をひねり体を浴びせる)を失敗したのが原因」と馳自身が後にインタビューで語っている。
特筆すべきバリエーションとしては、スティーブ・ウィリアムス、川田利明が用いるデンジャラス・バックドロップであろう。
相手を後頭部からマットに叩きつける極めて危険なバックドロップで、 前述のジャンボ鶴田のバックドロップのうち、もっとも急角度なモノに相当する。 加減を間違えて脳天から相手がマットに突き刺さることもしばしばで、アナウンサーが「バックドロップ・ドライバー」と表現したこともある。
バックドロップは極めて危険な技です。プロレスラーはこの技をかけるのも受けるのも十分に練習しているため耐えることができるのです。そんなプロレスラーであっても、ほんのわずかなミスで大けがを負ったり時に死亡してしまいます。
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最終更新:2024/10/11(金) 19:00
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