バルファルクとは (バルファルクとは) [単語記事]

バルファルクとは、『モンスターハンター』シリーズに登場するモンスターの一種である。

概要

古龍種
バルファルク
別称
別称	天彗龍
登場作品
モンスターハンターダブルクロスモンスターハンターライズ
モンスターハンターのモンスターテンプレート

初登場作品は『モンスターハンターダブルクロス』。
同作のパッケージを飾るメインモンスター。

種族は古龍種。遥か高地に存在する“遺群嶺”と呼ばれる古代文明の遺跡が多数残る山岳地帯でその生息が確認された。
鈍い銀色に光る金属的な鱗に覆われた体表に、鷹や鷲などの猛禽類を思わせる頭部、後ろ向きに伸びる三又槍状の独特な大きな翼が特徴。
名前の由来は武勇、勇敢、剛勇などを意味する「Valor」と外見的特徴のモデルの一つ「Falcon（隼）」から。

最大の特徴はその飛行方法。バルファルクは従来のモンスターのように翼をはためかせ飛行するのではなく、翼の先端から燃焼するジェット状の高エネルギーを噴出し、ミサイルの如く空中を超高速で疾駆する。
エネルギー源は赤く光る胸から取り込んだ酸素を変換して生成される龍属性エネルギーであり、高速飛行の際にはそのエネルギーによる赤い軌跡を残す事から、かつては天空を奔る彗星か流星として認識されていた。
「赤い彗星」の正体がモンスターであると判明してからは“天彗龍”という分類名が付けられ、さらにその銀色の体表から“銀翼の凶星”なる異名で呼ばれるようになった。他のモンスターより三倍速いのかどうかは不明。

翼の可動範囲はかなり広く、急降下からの着地直前に翼指を巧みに動かして空中で制動をかけたり、身体を包み込むように折り畳む事で推力を集中させて超高速で突進するなど非常に優れた空中機動能力を発揮する他、翼を前方に反転させてエネルギー噴出口から龍属性の気弾を発射したり、その翼全体を長い腕のように突き出したり振り回しての格闘戦もこなせるなど、最大限に活用した戦闘法をとってくる。
G級個体は一度突き出した翼腕を立てるように構えた後、それを盛大に振り回して周りを一気に薙ぎ払うという範囲攻撃も行ってくる。

興奮すると頭部および翼指の噴出口から龍属性エネルギーが溢れ出すようになる。
溢れ出したエネルギーにより眼が隠れ、より残忍な印象の相貌へと変化する。

特筆すべきは「彗星」と呼ばれる大技。大量の外気を吸気し龍属性エネルギーを充填した後、音速を超えるスピードで遥か彼方まで飛翔、赤い軌跡を走らせながら天空を巡り、エリアチェンジかと思いきや急速旋回してハンター目掛けて隕石のごとくダイブするというド派手な必殺技であり、その威力とインパクトから「世界一かっこいいワールドツアー」とも称される。あまりの衝撃に着弾から数秒ほどBGMまで吹き飛んでしまう特殊演出がついている。
ちなみにこの時ペイントでマーキングしていると、凄まじい速度でエリア外周を飛行しているのが観測できる。

戦闘が続くと龍属性エネルギーを補充するためかしばらく立ち止まり胸から空気を取り込む動作を行うが、その際に激しい攻撃を受けるとエネルギーが体内で暴発して倒れ込んでしまう。

XXの各フィールドには時折バルファルクから毀れ落ちた甲殻の一部が刺さっており、そこから“灼けた甲殻”というアイテムが手に入る。またこのクレーターが出来ているフィールドの空をよく見ると赤い星が煌めいているのがわかるが、これがその際フィールド近辺を飛んでいるバルファルクだという。

特殊個体

恐れ見よ奇しき赫耀の兇星を　星芒大地を灰燼と為し　天上を裂いて常闇を招かん

『モンスターハンターライズ』(MHRise)のVer3.0タイトルアップデートにて、特殊個体「奇しき赫耀のバルファルク」が実装された。
同アップデートで実装された真ラスボス討伐後に解禁される特殊個体だが、MHRiseでは通常個体は登場せず、特殊個体のみの登場となる。

莫大な量の自身の龍気を制御しきれず凶暴化した変異体であり、その溢れ出す龍気により胸部から翼にかけてが紅く染め上がっている。
高高度の秘境を棲息地としていた通常個体と違い、積極的に地上に降り立ち無差別的に他の生物に危害を加えるなど、攻撃性が非常に高まった暴走に近い状態の個体である。

戦闘においては通常個体の技はG級モーション含め一通り使用してくるほか、いくつかの新挙動、新技を使用している。
MHXXのパッケージで描かれていた低空ホバリングを戦闘中も使用してくるようになったほか、新必殺技として前方で翼指を束ね膨大な量の龍気を収束させて放つオストガロアばりの極太龍属性ビームを習得している。

名物技「彗星」も健在。今回は発動すると「襲撃」というダイアログが表示されるようになったが、これに関する驚くべき特殊仕様が搭載されている。同マップにバルファルクがいる状態で別エリアで他のモンスターと交戦していると、「襲撃」のダイアログとともにいきなりモンスターに彗星をぶちかまして乱入してくるのだ。
バルファルクは他モンスターと組み合う「縄張り争い」が発生せず、一方的に攻撃を加える「襲撃」だけが発生する。凶暴かつ高速という設定がゲーム的に反映されていることが窺い知れる。

ひとつひとつの技の攻撃力もそれまでのモンスターに比べて頭ひとつ抜けており、多彩な広範囲技と翔蟲受身を狩られるような挙動も相まって、比較的高難易度ではないとされていた同作の中では大きな存在感を持つモンスターになっている。

MHXXと違いロード画面を挟んだエリア移動がなくなっているため、溶岩洞の狭い場所を除くと、エリア移動で遥か彼方に飛んで行ったかと思った次の瞬間もう別のエリアに着地しているというマジックのような光景を見ることができる。

MHRiseの超大型拡張コンテンツ『サンブレイク』では、古龍の「傀異克服」個体が特殊個体としてタイトルアップデートで徐々に増えてきているが、バルファルクも例外で無く、Ver14.0で登場している。
しかし、通常個体がいないのは変わらずなので、傀異克服個体も特殊個体の特殊個体という扱いで、正式名称で表記すると「傀異克服奇しき赫耀のバルファルク」となる。あまりに長いので公式で「傀異克服バルファルク」の短縮表記が使われるほど。通常種がいないのが幸いしたのだろうか…？