バンジョー 単語

226件

バンジョー

2.2千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

バンジョー(英:Banjo)とは、弦楽器の一種である。

バンジョーとカズーイの大冒険に登場するキャラクターについてはこちらを参照
バンジョー(バンジョーとカズーイの大冒険)

概要

ギターマンドリンと同じくリュート属の撥弦楽器であり、リング状の胴(リム)にった膜(ヘッド)でブリッジを支持する丁度三味線と同じような構造を持つ。同様の構造を持つ楽器は既に古代中近東に見られるが、似たような楽器があちこちを行ったり来たりしているので正確な歴史は分からない。ただしバンジョーの直接の先祖にあたる楽器は西アフリカエコティン(akonting)で、奴隷貿易と共にアメリカに渡って発展したとされる。バンジョーの特徴である側の高音弦はエコティンで既に見られる物である。

この様な構造を持つ楽器の例に漏れずアコースティック楽器としては大きな音量を持ち、音色はアタックが強くサスティーンの短い特徴的な物である。19世紀後半から20世紀初頭にかけてバンジョーの音量は重宝され、なんとギターを押しのけてリュート属筆頭の様な位置づけに納まっていた。胴体(ポットと呼ばれる)に別の楽器ネックを合わせれば簡単にバンジョー化できるため戦前あたりにはなんでもかんでもバンジョー化する動きがあり、バンジョーウクレレやバンジョーマンドリン等他の弦楽器のスケール長や弦に合わせた寸法の楽器が生まれた。

ポットの基本構成は太鼓その物である。古いバンジョーのポットは背面の開いた(オープンバック)フレームドラムと同様の物である。1900年前後にはより明瞭な音色をめ、ドラムヘッドをより細い線で支持するための輪(トーンリング)が工夫される様になった。また今日ではほとんどのバンジョーは背面により大きな音量を持つための共鳴(リゾネーター)を持つ。リゾネーターによっても音色は幾分硬質な物となるため、柔らかな音が好まれるオールドタイムでは現在でもオープンバックバンジョーの人気が根強い。ドラムヘッドはかつては子牛の皮(カーフスキン)が用いられたが現在プラスチック製が流である。

種類

リゾネーターの有の他、ネックや弦の仕様によって以下の様な種類がある。

5弦バンジョー

最も多く使われるバンジョーであり、製作も盛んで70~80年代には日本でも多く作られた。単にバンジョーといった場合は大抵はこの種をす。5弦がネックの途中の側面に付けられたペグからられているのが特徴で、この弦は1弦よりも高い音にチューニングされる。この弦は通常押弦せずにドローン的に鳴らされ、リズムを強調しバンジョー特有のノリを作り出す。バンジョーでは5弦を最大限に活かすために曲に合わせて様々なチューニングが用いられる。

現在はフレットを持ったものが流だがマウンテンバンジョーやミンストレルバンジョーと呼ばれる古い形の楽器でフレットは打たれていなかった。後述のクローハンマースタイルでは現代でもフレットレスを好んで用いる奏者が居る。5弦は通常5フレットからられるがネックが低音側に3フレット延長され8フレットからられるロングネックと呼ばれる仕様の物もある。

演奏スタイル

5弦の存在によりバンジョーの奏法にはある種の制約が生まれるためその奏法も特異な物となっている。

リーフィンガー
ブルーラスプレイヤーであるアール・スクラッグスが確立した近代的なスタイルであり、バンジョーの奏法の代表と言える。バンジョーロールと呼ばれる高速なアルペジオのための使いが特徴。
クローハンマー
バンジョー古来の奏法で、単音のピッキング->単音のピッキングまたはコードのストラミング->5弦サミングのパターン(bum-ditty)を基調としたリズムを繰り返す。リズムを保ちつつメロディーライン演奏するためのテクニックが豊富。
ツーフィンガー
ダウンピッキングと人差しアップピッキングを交互に繰り返す較的ギターに近い奏法。スリーフィンガ―はこの奏法をよりテクニカルにした物とされる。リードトーンを担当するによりさらにサムリード, インデックスリードスタイルに分類される。

プレクトラムバンジョー

ディキシーランドジャズの伴奏等で多く用いられる。5弦バンジョーでは5弦を含んだオープンチューニングを用いるために進行や転調が限られてしまうので、これを取り去ってスタンダード(CGBD)やシカゴ(DGBE)等コード伴奏に適したチューニングにした物である。プレクトラムとはフラットピックの古めかしい呼び方で、その名の通りフラットピックを用いたコードストロークを体とした奏法が用いられる。

テナーバンジョー

ディキシーランドジャズアイルランド音楽で用いられる。プレクトラムバンジョーと同じく4弦でヴァイオリンマンドリンからの持ち替え用として開発されたためネックが短い。フラットピックを使って演奏し、コードストロークの他短いスケールを生かしてのリードプレイが可である。テナーチューニング(CGDA, ヴィオラと同じ)やアイリッシュチューニング(GDAE, ヴァイオリンと同じ)が用いられる。ギターネックをテナーバンジョーのネックで置き換えたテナーギターと呼ばれる楽器が存在する。

関連商品

関連項目

この記事を編集する

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/04/25(木) 07:00

ほめられた記事

最終更新:2024/04/25(木) 07:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP